「キャスティングの決め手はスラングのうまさ」/「ザ・グローリー」出演者トーク②
Netflixシリーズ「ザ・グローリー~輝かしき復讐~」パート2(9話~16話)の配信を前にソウルで開かれた出演者と脚本家のキム・ウンスク作家、演出を務めたアン・ギルホ監督によるトークイベント、第1部のソン・ヘギョに続き、第2部ではチョン・ソンイル(ドヨン役)、キム・ヒオラ(サラ役)、チャ・ジュヨン(ヘジョン役)、キム・ゴヌ(ミョンオ役)の4人の出演者が参加した。サラ、ヘジョン、ミョンオは主人公ムン・ドンウンをいじめた加害者たち。アン・ギルホ監督は「キャスティングの決め手はスラングのうまさだった」と明かした。
ドンウンを演じたソン・ヘギョは20年以上にわたって主演で出続けているスター俳優だが、第2部に参加した俳優たちは「ザ・グローリー」を通して一躍注目を浴びた。「肌で感じた人気」についての質問に、チョン・ソンイルは「こうやってホットな方の隣に座っている今、皆さん(会場の視聴者)の前にいる今、まさに肌で感じている」と語った。チョン・ソンイルの隣には人気脚本家のキム・ウンスク作家が座っていて、「ホットな方」というのはキム作家を指す。
チャ・ジュヨンは「今、別の作品の撮影現場でも(ザ・グローリーでの役名の)ヘジョンと呼ばれ、人気を体感している」と言う。
会場の視聴者からの「キャスティングの理由が知りたい」という要望には、アン監督は「オーディションをかなりたくさん行ったが、スラングのうまさが重要な決め手だった。特にヘジョン役のチャ・ジュヨンさんは、何度もオーディションを繰り返す中で、スラングを完璧にマスターした」と言い、スラングのうまさを褒められたキム・ヒオラ、チャ・ジュヨン、キム・ゴヌの3人は顔を見合わせて笑った。
ほかの視聴者から「ドヨン役を演じながら、ドンウンに愛を感じたか?」という質問が投げかけられたチョン・ソンイルは少し当惑した表情で、「愛にもいろんな愛がありますよね。好奇心を感じ、待ち遠しくなって、会いたくなって、その人といれば息苦しく、緊張する。そういうのも愛と言えば、愛かもしれないですね」と、ドヨンになりきって答えた。
ドンウンはヨンジン(イム・ジヨン)に復讐するために、ヨンジンの夫ドヨンに意図的に近づいた。その方法は囲碁を通してだった。ドヨンは囲碁の対局でドンウンに惹かれていく。
そのためにドンウンが囲碁を習ったのが、後に復讐の協力者となる医師(囲碁を習った当時は学生)のチュ・ヨジョン(イ・ドヒョン)だ。
さらにチョン・ソンイルは「囲碁公園にびっくりした」と言う。囲碁公園というのは、碁盤の形をした公園だが、これは仁川の青羅湖公園に「ザ・グローリー」の撮影のために作られたセットだ。「台本を読んだ時からどんな場面なのか気になっていた。もともとあったものと思って監督に確認したら、ドラマのために作ったというので、ネットフリックスはすごいなと思った」と感嘆していた。
一方、撮影しながら最も記憶に残る場面について、キム・ヒオラとチャ・ジュヨンは同じ場面を挙げた。パート1で、母校でヨンジンが表彰を受ける場に、友達としてサラ、ヘジョン、ジェジュン(パク・ソンフン)が祝いに行った場面だ。ここへ、かつていじめられたドンウンが登場し、「ブラボー!」と叫んで手をたたく。ヨンジンは怒ってドンウンをビンタする。
キム・ヒオラは「出演者同士、仲良くなり始めた頃で、ヨンジンとドンウンが互いにビンタする場面、私とジュヨンはびっくりして、リアルなリアクションになった。あの時の緊張感と2人(ソン・ヘギョとイム・ジヨン)の演技のすごさに、ああ、こういう作品なんだと思った」と振り返った。
これにはキム作家が補足して、「実はヨンジンとドンウン、お互いに一発ずつたたくシーンを撮ったが、最初から編集で使わないかもしれないという前提で撮った。監督と仮編集を見て、ドンウンがたたくシーンは使わないことにした」と付け加えた。
視聴者として見られるのはヨンジンがたたくシーンだったが、ドンウンがたたくシーンも迫真の演技だったという。
「自分の役以外でやってみたかった役は?」の質問には、キム作家が「キム・ゴヌはヨジョン役がうまい」と言い、キム・ゴヌは「リーディングでヨジョン役のイ・ドヒョンさんが参加できなかった時に代わりにやったら、キム作家に『自分の役をちゃんとやれ』と言われた」と、打ち明けた。キム作家によれば、自分の役(ミョンオ役)は緊張してうまく言えないのに、ヨジョン役はリラックスしてうまく演じていたという。
3月10日から配信中のパート2で、ドンウンは自分の手を汚すことなく、自分をいじめた加害者たちが互いにいがみ合うように仕組んで復讐を果たしていく。それゆえ、スラングが飛び交い、凄惨なシーンが多いパート2だったが、実際には出演者たちは和気あいあい、同世代の友達として親交を深めたようだ。