1日3時間半営業!居酒屋“なのに”ラーメンが最高
#ラーメンが美味い居酒屋選手権「優勝」
そう、このハッシュタグは紛れもなく私と私の師匠がこちらのお店で吞みながら勝手に付けてしまったもの。
私の師匠=HASH-ROYAL氏と言えば東海三県自家製麺活性化プロジェクトやHASHのラーメンアカデミアという名のYouTubeを運営する、ひたすらロジカルに語ってくださる日本屈指のラーメン専門家。そんな師匠にくっついては、日夜ラーメンを勉強中の弟子(一応ラーメンイベントプロデューサーの肩書アリ)が師匠と共に冒頭のハッシュタグを付けたくなったお店を紹介します。
外観
名古屋駅からタクシーで10分ほど。名古屋駅で長年働いていた私ですら教えてもらうまで全然知らなかったディープ過ぎるお店なのだが...まず外観が面白おかしい。
日本国旗のような電光看板だが、赤い看板側に「じらい亭」の文字。
白い方には「喰い処」。レンガの壁側には「手羽酒屋」の文字。
うん、やっぱりおかしい。
冷製に考えてラーメンの表記が一ミリもない。
それなのにラーメンを求めて多くのお客様が出入りする知る人ぞ知る繁盛店なのだ。
最高の酒の御供
各々最高に美味しくて、アルコールがすすむくん状態。
とは言え、ラーメン一杯分の隙間は残しておきましょう。
豚骨ラーメン
クチコミで久留米出身の大将が…と書かれているのをよく見かけますが正しくは違うようです(詳しくはQ&Aを参照)。
とはいえ、そのエリアで幼少期から食べていたのは久留米ラーメンらしくお店で出される豚骨が本格的なのにも頷けます。
大将に伺うと豚骨ラーメンを販売したのはじらい亭をOPENして2年目からとの事。作った理由は「自分が食べたい久留米ラーメンが名古屋になかったから」。ならば自分で作ってしまおう!と始まったのがこちらの豚骨ラーメン。
聞くと、雑誌を見ながら研究して作った自作ラーメンってんだから驚きです。
更にじらい亭の豚骨スープは日によっても時間帯によっても味が異なるところがマニア心をくすぐるポイント。基本的には濃度や粘度共にグッと惹きつけられる豚骨感はあるものの、ほんのり甘さも感じるため初めての人でも食べやすいスープなんです。
早めの時間は「大将、ホントに野菜は入ってないの?」と確認したくなるほどにほんのり甘いのだ。
ちなみにこの現象を豚骨アロマと勝手に呼んでいます。
麺は極端なボキボキ麺ではなく、やや柔らかめな茹で加減。この麺の感じこそ47都道府県を食べ歩いてきた私が感じる久留米感~
Q&A
福岡県朝倉郡筑前町(正式には久留米ではない)
20歳の頃、知り合いに名古屋の飲食店を紹介してもらったから。九州でも働けそうなところは沢山あったが他県に行ってみたかったので。じらい亭は30歳の頃にオープンして28年間営業しています。
因みにじらい亭のカテゴリーはお客様次第で何でも良いと思っている。
⇒居酒屋、麺酒場、中華料理店、ラーメン屋etc..
独学です。地元でよく食べていた久留米ラーメンのような豚骨ラーメンが当時の名古屋にはほとんど無かったので、「じゃー自分でやろう」と決めた!ラーメンはお店をやって2年目で独学を開始。当時発売されていた雑誌を読み漁りやってみるも肝心なところは書いていないので試行錯誤で作り上げるしかない!自分が納得するスープが出来るまでには10年くらいかかって、正直いまでも試行錯誤中です。笑
うちのスープは豚頭がメイン、丸骨も使うけど野菜は一切使っていない。炊き方は継ぎ足し方式で寸胴は2つ。何時間とかは無くてウチは営業時間中は炊き続けてるイメージです。タレも同様に継ぎ足していて大きな容器に仕込みその日の分だけわけている。
第一に焦がさない事!※正式には焦がしすぎないこと
骨粉がたまると底の方がほんのり焦げる(あたる)。気を抜くとすぐに焦げるから料理しながらでも定期的に混ぜています。
長年焦げる経験をしてきて気づいたんですが、実は焦げる寸前が美味しかったりもする(骨粉底の方)から、焦げが"悪"とも言い難いのが豚骨の難しいところであり面白いところだと思う。
食べる時間帯によってスープも変わるので、それを分かっている常連さんは気分で来店時間をかえていたりしますよ。
本場の臭〜いのには憧れるがそこは出しすぎないようにしているのが本音!名古屋の人に愛される本場・久留米ラーメンっぽい絶妙なラインを狙って作り続けている
①台湾もやし ②台湾まぜそば ③ニンニク炒飯 ※大将は豚足がオススメ
17:30 狙い目ですが、18:00からの予約で埋まっていれば断ることもしばしば?!電話予約をオススメしたい!
お店は15時以降であれば出れる可能性が高いがだいたい一人で仕込みしているから手が離せない時もある。
わははは。どこでみたのそれ!そうそう、昔ハマっていたの。と言っても今流行ってるオシャレなサウナとかではなくて健康ランドね!一度行ったら同じところしか行かないから。コレって言う趣味はなくて、強いて言うなら散歩かな。車に乗ってのドライブはそんなに好きじゃない!
九州の肉うどん 柔らかめの
長くやりたいです。やれるだけ自分が立ち続ける。頭の片隅には弟子を取ってとか思うけど、料理って直感だし目分量な所もあるから実際は相性。だから結局は一人で長くやるって結論になる。
まとめ
男性陣とのじらい亭は120%盛り上がる自信がありますが、こういう空間にグルメ女子はどうなのか?と思い、他県からラーメン好きな美女を数名連れて行きましたが、全員から大ウケだったので行こうか悩んでいた方やここまでの記事を読んでもなお尻込みしているアナタ、そう、そこのアナタに安心していただきたいのです。
最後に女子達からのリアルコメントを載せておきます
「美味しい以外の言葉は見つからない」「大将最高」「色々分けてシェアしたいから数人で行く」
一見怖そうな見た目ですが話してみるととても控えめで面白い大将。この人柄こそが大繁盛の秘訣だと私は思います。
現場からは以上です。
【店舗情報】
店舗名:じらい亭
住所:愛知県名古屋市西区花の木1-9-13 プレジデント浄心 Google MAP
営業時間:[火曜~土曜] 17:30~21:00
TEL:0525240498
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【筆者】
◆森本聡子(もりもと・さとこ)/ SATOKO MORIMOTO
「女性が一人でもラーメンを食べることの出来るカルチャーを広めたい」そんな思いから食べ歩きを開始して20年。
47都道府県を食べ歩き、年間600杯以上を食べるラーメン大好き女子。
男性のラーメンフリークが多いなか、タレントとしても活動しながら体型維持も視野に入れたラーメンライフにも注目。人気ラーメン店を貸し切るなどした「ラーメン女子会」を主宰し、とことん女性向けに特化したラーメンイベント「ラーメン女子博」へと進化。2018年には株式会社Ramen Switchを設立し、世界初のラーメンジュエリーブランド「ZURU+.」をリリース。ラーメンの酒『NOODLE SAKE –春華秋冬-』プロデュース・著書『東京ラーメンコレクション』(昭文社)
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