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ついに、ミケルソンがノーマンの「リブ・ゴルフ」ロンドン初戦出場を発表。今後のメジャー出場にも意欲!

舩越園子ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今年2月に公表された発言が問題化し、戦線から離脱して姿を潜めていたフィル・ミケルソンが6月6日(米国時間)にSNSで声明を出し、9日からロンドンのセンチュリオンGCで開催されるグレッグ・ノーマンの新ツアー「リブ・ゴルフ・インビテーショナル・シリーズ」初戦に出場することを発表した。

 ミケルソンの試合出場は、1月のファーマーズ・インシュアランス・オープン、2月のサウジ・インターナショナル以来となる。

 ミケルソンの声明は、PGAツアーとリブ・ゴルフの背後にいるサウジアラビアの人々の双方に対して侮蔑的な言葉を発したことで自身に向けられた批判の声が、いまなおあることを踏まえ、それに対して謝罪の気持ちがあることを示すこんなフレーズで始まっていた。

 「まだ僕には、果てしない道が残されている。しかし、目の前にあるものに取り組んでいきたい。(PGAツアーで過ごした)32年の後、(これから歩む)新しい道は新鮮なスタートだ」

 リブ・ゴルフ・インビテーショナル・シリーズの大会は、予選カットなしの3日間54ホール形式で行なわれ、個人戦とチーム戦の双方が行なわれるが、そのフォーマットに対してもミケルソンは言及している。

「とても斬新なフォーマットだと思う。ファンもきっとエキサイトしてくれるはずだ」

 さらにミケルソンは、PGAツアーとリブ・ゴルフの双方に対する感謝の言葉を続けた。これは、大騒動へとつながった2月の自身の発言が、両ツアーに対する侮蔑的発言だったことへの反省であり、イメージ回復のための工夫と受け取れる。

「PGAツアーが授けてくれたものに僕は深く感謝している。そして、新たな機会を授けてくれたリブ・ゴルフとその関係者に対しても感謝している」

 ミケルソンは今年5月に開催されるメジャー大会、全米プロをディフェンディング・チャンピオンだったにも関わらず、欠場したが、今後のメジャー大会には出場する意思を示し、「僕を支えてくれているファンやパートナー企業、友人、仲間たちに感謝している」と綴っている。

 声明に登場する「あらゆる人々」に感謝の念を示していることが感じられる声明だった。

 リブ・ゴルフ。インビテーショナル・シリーズを率いるノーマンもコメントを発表。「フィル・ミケルソンは偉大なるゴルファーの1人であり、彼をリブ・ゴルフに迎えることに興奮している」と語っている。

 9日から11日に開催されるロンドンでの初戦の出場枠は48名。5月31日に公表された出場選手リストには、ダスティン・ジョンソンをはじめ、セルジオ・ガルシア、リー・ウエストウッド、ケビン・ナ、日本の谷原秀人など3名も含む42名が掲載されており、残りの6枠が注目されていた。

 ミケルソンの出場とアジアツアーからの5名の出場が決まったため、48名の枠はすべて埋まり、開催を待つだけという状況になった。

 初日の中継は、リブ・ゴルフのウエブサイト、ユーチューブ、フェイスブックで行われる予定だという。

 この状況をどう見るか、どう受け取るかは、ゴルフファンや関係者、それぞれの判断に委ねられる。

ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。百貨店、広告代理店勤務を経て1989年に独立。1993年渡米後、25年間、在米ゴルフジャーナリストとして米ツアー選手と直に接しながら米国ゴルフの魅力を発信。選手のヒューマンな一面を独特の表現で綴る“舩越節”には根強いファンが多い。2019年からは日本が拠点。ゴルフジャーナリストとして多数の連載を持ち、執筆を続ける一方で、テレビ、ラジオ、講演、武蔵丘短期大学客員教授など活動範囲を広げている。ラジオ番組「舩越園子のゴルフコラム」四国放送、栃木放送、新潟放送、ラジオ福島、熊本放送でネット中。GTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)理事。著書訳書多数。

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