欧米の富裕層の9割がやっている!投資で泣かないために、資産運用を始める前にやるべき6つのこと
シンガポール在住、FPの花輪陽子です。スイスのファミリーオフィスなどを利用している海外の富裕層の多くは資産運用を始める前に次の6つのことを一般的にやっています。そのため、8月の乱高下相場の際にもポートフォリオの変更などもなく、穏やかにビーチでバケーションを楽しんでいた人が多いように感じました。
1.目標を設定する
まず、投資の目標設定をすることが重要です。自分が目標とするリターン、許容できるリスクを投資を始める前に測定するのです。保有資産が25%下落した場合、どのような行動を取るかあらかじめ決めておけば、右往左往することもありません。
また、どれくらいの時間軸で投資をしたいのか、配当などのインカムはどれくらい必要なのかを決めます。
2.人の意見を鵜呑みにせず「理解をし、納得して、投資する」
著名な投資家に意見を聞いたところでその時の判断も状況が変わればその人は判断を変えるということはよくあります。そのために自分のロジックで資産運用をする必要があります。
3.儲けるためでなく、資産を護るために運用する
欧米の富裕層の多くが儲けるためではなく、インフレから資産を保全するために資産運用をします。特に陸続きで地政学リスクのある欧州では戦前から資産を中立国で守り、次の世代に継承させるという歴史的な背景がありました。
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4.分散して長期で投資する
短期ではなく、長期で資産運用を考え、必要な分散を適格に行うことが重要です。スイスのファミリーオフィスなどでも株式を30銘柄程度に分散することが一般的です。値動きが違う銘柄を保有することでリスクを分散させることができます。もしくは投資信託を使えば、小額から分散投資が可能です。
5.資産配分を定期的に確認する
アセットアロケーションを少なくとも3年に一度は見直すことが重要です。高くなり過ぎている資産を売る、安くなっている資産を買い増すなどで調整が可能です。
6.悪い資産を避ける
運用の9割がアセットアロケーションで決まると言われています。その次に個別銘柄やファンドを選ぶわけですが、この段階で悪いアセットを避けることが重要です。株や債券の場合、価値が無価値になることもあり得るからです。
新NISAが始まり、国民総投資の流れになっていますが、投資はしっかりと学んでから慎重に行うべきです。また、自分の手持ちの資産の一部から始めるなどもできますし、最初から非課税枠にどんどん入れていく必要はないのです。
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