フェニックス 11安打されながら1失点リレー!こちらは4安打で勝利《10/19 阪神ファーム》
みやざきフェニックス・リーグの第4クール、阪神は18日の巨人戦、19日のDeNA戦に続いて、きょう20日のヤクルト戦も無事に消化しました。1クールに3~4試合が組まれているんですけど、すべて行われたのは第4クールに来て初めてのことですよ。
しかし、あす21日の練習試合(対ロッテ、SOKKENスタジアム)はどうでしょうか。先発予定の秋山投手が「投げたい!とにかく投げたいです」と切実に願っていました。なので今から、てるてる坊主を作ります。さらに22日、23日の予報も悪い宮崎…。皆さん楽しみになさっている土日、キャッチボールイベントも予定されているのに雨だったら最悪ですよねえ。ひたすら祈りましょう!
今リーグ初対戦のDeNAに辛勝
さて、きょうのヤクルト戦も終わり、その西都原運動公園からの帰途でチェックしていたドラフト会議の結果も出た、こんな時間ではありますが、きのう19日に行われたDeNA戦の詳細をご紹介します。
《フェニックス・リーグ》10月19日
DeNA- 阪神 (ひむか)
阪神 000 020 000 = 2
De 010 000 000 = 1
◆バッテリー
【阪神】横山-歳内-岩崎 / 坂本
【DeNA】柿田(5回)-田村(1回)-福地(1回)-平田(1回) / 嶺井
◆二塁打 陽川
◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策)
1]二:板山 (4-2-0 / 0-0 / 0 / 0)
2]遊:植田 (3-0-0 / 1-1 / 1 / 0)
3]中:江越 (3-0-0 / 3-1 / 0 / 0)
4]右:横田 (3-1-0 / 1-1 / 0 / 0)
5]三一:陽川 (3-1-0 / 0-1 / 0 / 0)
6]指:緒方 (4-0-1 / 0-0 / 0 / 0)
7]一:西田 (3-0-0 / 0-0 / 0 / 0)
〃三:森越 (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0)
8]捕:坂本 (2-0-0 / 1-0 / 0 / 0)
9]左:荒木 (3-0-0 / 3-0 / 0 / 0)
◆投手(打-振-球/失点-自責) 最速キロ
横山 7回 89球 (8-1-1 / 1-1) 144
歳内 1回 10球 (1-0-0 / 0-0) 142
岩崎 1回 17球 (2-1-0 / 0-0) 143
<試合経過>
横山は1回、2番の白崎に中前打されるも、2死後に坂本が盗塁を阻止するなど3人で片づけました。ところが2回、5番・山下幸に右越えの二塁打、2死後に死球を与えて8番・青柳の左前タイムリーで先に1点を失います。
3回は1死から白崎と乙坂に連打され、暴投で1死一、三塁となったあと、4番・白根の打球が一塁走者の乙坂に直撃します。乙坂は守備妨害でアウト、白根は内野安打で2死一、三塁と変わり、山下幸を中飛に打ち取って無失点。4回は初めての三者凡退でした。
一方、DeNA・柿田に3回までパーフェクトピッチングを許していた阪神打線。4回に板山が初ヒットとなる右前打を放つも植田の一ゴロで走者が入れ替わり、植田は盗塁失敗、江越が三振。3人で終了。しかし5回、先頭の横田が右前打、陽川の四球と暴投で無死二、三塁とし、緒方の一ゴロでバックホームされたもののセーフの判定!なおも無死一、三塁で今度は西田の打球をショートがつかみ損ねて陽川も生還!これで勝ち越しです。
6回も先頭の板山が右前打しますが盗塁失敗で1死。植田は四球を選んで二盗成功!さらに江越も四球で1死一、二塁となったんですが、横田の三振で植田は三塁で刺され併殺。7回は先頭の陽川が中越え二塁打で出ただけ。8回は三者凡退。9回は横田が死球、陽川の打球がサードのエラーを誘うなど2死一、三塁としますが追加点はなし。
なお横山は5回、7回と1安打ずつ許しながら、併殺や坂本の盗塁阻止もあって追いつかれることなく交代しました。8回は歳内が1死から1番・関根に右前打されますが自身の牽制で刺し、結果3人で片づけています。最後は岩崎が登板。1死から白根に豪快な右前打、2死後に6番・嶺井の左前打があったものの、最後は柴田から空振り三振を奪って試合終了です。
横山「すごく、いい兆し」
横山投手は「そんなによくなかったです。もっと粘らないといけないし、先発の仕事を果たさないといけない。まあ調子が悪いなりに粘れたってことはよかったんですけど、内容に関しては…」と試合を振り返っています。「きょう全員、真っすぐを振ってきていた。真っすぐに合されたってのがよくはないですね。追い込めるところは真っすぐでファウルくらいの感じなので、DeNAは振れていたから“かわす”じゃないけど、“配球でうまく”という感じでした」
きのう19日の便で、ひと足先に帰阪した横山投手。戻ってから参加する秋季練習に向けて「兆しはすごく見えたんで!」と明るい表情。「ケガをして、納得いく自分のピッチングができていなかったけど、石川のあたり(9月29日、ルートインBCリーグ・石川との交流試合)」から兆しが」見え始めたそうです。
11月末から台湾で開催されるウインターリーグへの参加が正式に発表され、横山投手も遠征します。「どんどん調子を上げていって、さらにレベルアップしたい」。来年への大きな一歩となることでしょう。
来年のために必要なもの
掛布監督は横山投手に関して「7回1失点っていうのは、それなりにいいボールもあるし、打たれちゃいけないところで打たれたっていうのもあるので。いつも言っているように、本人の『次、投げたい』という状態でいるのがいい。肩がよくない中で、マウンドに上がりたい、ブルペンに入りたいじゃないからね」と話していました。
これも常に監督が口にすることですが「相手はフェニックス・リーグで来ている、これからが期待という選手。横山は1軍で投げて、しかも勝っているピッチャー。きのうの(巨人)高木勇とかのように、これが当然なんだよ。肩が痛くない状態なら、これが普通」と続けています。
台湾のウインターリーグには「向こうへ行くと、そんなに長くは投げられないと思う。与えられたイニングでどれだけ投げられるか。1ヶ月間、無駄にしてほしくないよな。去年の岩貞なんかもそう。結構いい成績だったでしょ?本人の悔しさもあるだろうし」と、自ら視察した昨年のことも踏まえての助言です。
また久保投手コーチは「横山はケガだけ。ケガをしないということが一番の課題かな。とにかく、長いイニング、長いシーズン投げるための体を作らないと。力の使い方、出し方、耐久力ですよ」と話しています。真のエースとなるためには、不安なく投げられる心と体が一番大切ですね。
連投も問題なしと岩崎
岩崎投手は、この2日間で連投、そして10月10日の巨人戦から5試合連続の登板。と書いている、きょう20日も投げたので、3日連投の6試合連続登板となりました。ただしコメントは、きのう19日の試合後に聞いたものです。ご了承ください。とにかく10日以降、行われた試合には全部投げているわけですが「体とか、特に問題ありません」とのこと。まさに淡々と、という感じです。
「課題を持って取り組んでいます。打たれてもいいから真っすぐ主体に変えようと思ったけど、打たれても変化球中心でいって抑えられたのはよかったですね」
前日の試合後、機会があれば使っていきたいと話していたフォークも投げました。「2球投げて、ワンバウンドしたので、そこはこれから課題ですね。あそこは三振で打ち取りたいし、タテ変化のボールがあった方がいいので」。スライダーはよかった?「スライダーは今、自信を持って投げられています」
歳内 次はメキシコで
歳内投手は、植田選手とともに10月28日からメキシコで開催されるU-23ワールドカップ出場のため、一足先に宮崎を離れます。掛布監督いわく「あす投げられるかどうかと思っていたんだけど、あさって(21日)の昼に移動するしね」とのことで、これがフェニックス最後の登板となりました。
「ボールは悪くなかったと思います。3試合しか投げてないけど、無失点でフォアボールもなくて、よかったです。3イニングの中で上出来じゃないですか」
メキシコへ行くにあたり「二重の意味で、打たれない(撃たれない)ように頑張ります!」と陽気に冗談も出ていました。どうか気をつけて、そして頑張ってきてください。
坂本&板山 それぞれの仕事
ことし1軍で企てられた盗塁が15あり、そのうち1つしか刺せなかった坂本選手。しかし、きのう2つ刺してフェニックスでは3つ全部を阻止しました。「その部分が、ことし上でもずっと課題だった。ある程度、準備をしていて走ってくるだろうというところで走ってくるのもあって。でも1軍では“ここで走る?”ってとこで来ますから」
なるほど、1軍ではそうはいかないということでしょう。でも今の経験は必ず生きてくるはずです。ところで、阻止率は気にしているかと聞かれた坂本選手。「トータルで、試合が終わった時に振り返るくらい。1回、1回は意識しません」と答えています。
最後に板山選手のコメントをひとことだけ書いておきます。11日に3安打したあと、3試合ノーヒット(13日は1四球と2三振で3-0、14日は中犠飛と相手エラーでの出塁があり3-0-1、18日は1三振で4-0)。きのうは4回と6回に右前打を放ってマルチヒット。その要因は?「肩の開きを修正しました。きょう2本出たのはよかったです」