ロシアの同盟国ベラルーシの神風ドローン「UBAK-25」撃破:初の実戦 ウクライナ地元メディア報道
2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。
ロシアはロシア製の軍事ドローン「ZALA KYB」などの攻撃ドローンを活用している。爆薬を搭載して上空から標的に突っ込んでいき破壊するタイプのドローンだ。そして2022年7月にはロシアの同盟国のベラルーシ製の攻撃ドローン「UBAK-25 Chekan」の破壊された残骸が発見されたことをウクライナの地元メディアが報じていた。
ベラルーシ製の攻撃ドローン「UBAK-25 Chekan」も爆弾を搭載して上空から標的に突っ込んでいき爆発させる。物凄いスピードで突っ込んでいくので破壊力もあるし、爆弾を搭載しているので殺傷力も高い。
ロシア製の攻撃ドローンでなくロシアに協力的なベラルーシの攻撃ドローンがウクライナ紛争にも投入された。実戦でベラルーシの攻撃ドローン「UBAK-25 Chekan」が使用されたのは初めてだろうとウクライナの地元メディアも報じていた。
▼ベラルーシの神風ドローン「UBAK-25 Chekan」
ウクライナ軍もアメリカが提供した攻撃ドローンの「Switchblade300」と「Switchblade600」など標的に突っ込んで行き爆破するタイプの攻撃ドローンを使用してロシア軍に攻撃を行っている。
攻撃ドローンは「Kamikaze drone(神風ドローン)」、「Suicide drone(自爆型ドローン)」、「Kamikaze strike(神風ストライク)」とも呼ばれており、標的を認識すると標的にドローンが突っ込んでいき、標的を爆破し殺傷力もある。日本人にとってはこのような攻撃型ドローンの名前に「神風」が使用されるのに嫌悪感を覚える人もいるだろうが「神風ドローン(Kamikaze Drone)」は欧米や中東では一般名詞としてメディアでも軍事企業でも一般的によく使われている。今回のウクライナ紛争で「神風ドローン」は一般名詞となり定着した。
ウクライナ語では「Дрони-камікадзе」(神風ドローン)と表記されるが、ウクライナ紛争を報じる地元のニュースで耳にしたり目にしたりしない日はないくらいだ。ウクライナ紛争ではウクライナ軍はトルコ製の「バイラクタルTB2」でロシア軍の侵攻を阻止していることが多い。よく欧米のメディアでも「バイラクタルTB2」を神風ドローンと誤って表現して報じているが、「バイラクタルTB2」はドローンから爆弾を投下するタイプで、ドローン自身が標的に突っ込んでいき爆破しないので「神風ドローン」ではない。
攻撃ドローンは上空から地上に突っ込んできて攻撃をして破壊力も甚大であることから大きな脅威だ。ウクライナ軍も「攻撃ドローンは命中しないで爆破に失敗することも多いが、決して過小評価してはいけない。どのようなドローンでも検知したらすぐに爆破させたり機能停止させるべきだ」と警告していた。
ロシア軍は小型の偵察ドローンで偵察を行っているが、偵察ドローンに居場所を探知されてしまうとすぐにミサイル弾などが大量に飛ばされてきて大きな被害が出るので、小型の偵察用ドローンだから無視しても良いということは絶対にない。
▼破壊されたベラルーシの攻撃ドローン「UBAK-25 Chekan」の残骸