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阪神に16年ぶりの「20本塁打トリオ」が誕生!? シーズン折り返し前に大山、ボーア、サンズが二桁

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジェリー・サンズ May 1, 2016(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 阪神タイガースでは、3人が二桁本塁打に達している。13本の大山悠輔と12本のジャスティン・ボーア、11本のジェリー・サンズだ。阪神は59試合を終え、残りは61試合。このペースでいくと、彼らは20本塁打トリオを結成する。

 1球団に20本塁打以上が3人は、そう珍しいことではない。昨シーズンは5球団。そのうち、埼玉西武ライオンズには20本塁打以上が5人、読売ジャイアンツは4人だった。また、東京ヤクルトスワローズの3人は、いずれも30本以上のホームランを打った。

 今シーズンも、二桁本塁打の選手を3人擁しているのは、阪神だけではない。読売ジャイアンツと横浜DeNAベイスターズもそうだ。読売では、岡本和真が18本、丸佳浩が13本、坂本勇人が10本。横浜DeNAでは、宮崎敏郎(崎の右上は大ではなく立)、梶谷隆幸佐野恵太が、10本で並んでいる。過去2年とも40本以上のネフタリ・ソトも、あと1本で二桁に到達する。

 けれども、阪神の20本塁打トリオは、途絶えて久しい。2004年の金本知憲(34本)、今岡誠(28本)、ジョージ・アリアス(25本)が最後だ。2006年と2010年は、20本塁打トリオまで1本に迫ったが、2011年以降は20本塁打デュオですら皆無。過去2年は20本塁打以上の選手も姿を消し、2018年は糸井嘉男の16本、2019年は大山の14本が最多だった。ここまで少ないと、ホーム球場の特性だけを理由とするわけにはいかない。

 ちなみに、2006年の球団トップ3は、金本(26本)と濱中治(20本)に、19本のアンディ・シーツ。2010年は、クレイグ・ブラゼル(47本)と城島健司(28本)に、それぞれ19本の鳥谷敬(現・千葉ロッテマリーンズ)と新井貴浩だ。

 もっとも、20本塁打トリオの不在が、阪神よりも長く続いている球団もある。千葉ロッテは、2003年のホセ・フェルナンデス(32本)、堀幸一(22本)、福浦和也(21本)が最後だ。

 今シーズンの千葉ロッテでは、レオネス・マーティンが17本のホームランを打ち、井上晴哉も12本を記録しているが、次いで多いのは6本のブランドン・レアード。しかも、レアードは腰を痛め、8月半ばにアメリカへ帰国した。現時点では、いつ戻ってくるのもわかっていない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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