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元・台風10号の雨雲は北陸・東北へ…太平洋側も雷雨に/南海上では台風11号が発達か:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
2日9時の予想天気図(気象庁HP)。元台風10号は北陸へ、南海上には新しい台風。

1日12時に低気圧に変わった台風10号は2日、北陸から東北を通って、前線と一体化しながら一気に太平洋へと抜けていく見込み。近畿~関東の太平洋側も2日いっぱいは雷雨に警戒が必要です。

一方、フィリピンの東の海上では1日22時に新たな台風11号が発生し、今後発達する見通しになっています。
今週の天気・気温の見通しも含め気象予報士が解説します。

北陸~東北の日本海側で激しい雨に、太平洋側も局地的に大雨

2日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
2日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

2日は台風から変わった低気圧が通過する影響で、北陸は明け方から、東北は昼前後から、バケツをひっくり返したような激しい雨になるところが多いでしょう。北海道も断続的に雨が激しくなりそうです。

低気圧はかなりスピードアップして駆け抜けていくため、降る時間自体はそこまで長くありませんが、半日くらいの間に集中して100ミリ前後降る場所が多いので、車の運転など移動は慎重にしてください。

また、低気圧に向かって南から湿った空気が吹き込むため、近畿~関東の太平洋側も局地的に激しい雷雨になりそうです。

沖縄は週後半に新たな熱帯擾乱か/東海など連続猛暑に

台風11号の予報円(気象庁HPより)
台風11号の予報円(気象庁HPより)

台風11号は今のところ、発達しながら北西方向へ進み、中国大陸に向かう見通しですが、沖縄では週後半に雨が続く予報になっていて、台風11号とは別の熱帯擾乱(熱帯低気圧や台風などのことをまとめてこう呼びます)が近づく可能性があります。

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

そのほかの地域は、3日(火)に前線が南下する関東周辺を除いて晴れ間が多い見込みです。ただ、フィリピン付近に台風があって日本の東の海上に高気圧がある、という構図は南から暖湿気が入りやすい状況なので、晴れても夕立のある日は出てくるかもしれません。

気温は特に東海で高く、名古屋は向こう1週間35度前後の最高気温が連続する見通し。近畿や九州でも猛暑日となる日があるでしょう。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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