「Clubhouse」、中国政府にデータ利用される欠陥か、フェイスブックはスマートウオッチ開発中
今日、筆者が注目した海外発の最新テクノロジーニュースをダイジェストで
[1]音声SNS「Clubhouse」、中国政府にデータ利用される欠陥か 運営企業が対策
音声SNS「Clubhouse(クラブハウス)」の運営企業が、音声データ保護措置の見直しを進めていると、ロイターが2月13日に報じた。
セキュリティー上の欠陥があり、データが中国政府にアクセスされる恐れがあるとの指摘を受けたという。
米スタンフォード大学の研究機関、スタンフォード・インターネット・オブザーバトリー(SIO)が指摘した。SIOは、中国のテクノロジー企業アゴラがクラブハウスに「バックエンド」のインフラを提供しており、クラブハウスの利用者IDとチャットルームIDがプレーンテキストの状態でアゴラに転送されていることを確認したという。
「おそらくアゴラは生の音声データにもアクセスできる状態にあり、それらを中国のサーバーを介して中国政府に渡している可能性がある」と報告した。ただし、米国のサーバーに保存されている音声データについては「おそらく中国政府はアクセスできない」と述べている。
クラブハウスは「72時間以内に暗号化を強化するなどの対策を講じるほか、外部のデータセキュリティー企業の協力を得て検証し、有効性を確認する」とコメントした。
クラブハウスは中国本土版のApp Storeでは入手できない。だが、一部の利用者は回避策を見つけてダウンロードしているという。中国本土の多くの利用者は、新疆ウイグル自治区の収容施設や香港の国家安全維持法といった政治的な議論に参加していたが、先週、突如としてこれら利用者のアプリは接続が遮断された。
[2]フェイスブックが腕時計型端を開発か
米フェイスブックがスマートウオッチ(腕時計型端末)を開発中だと、米メディア「ジ・インフォメーション」が2月12日に報じた。
フェイスブックのサービスを介してメッセージを送信できるほか、米ペロトン・インタラクティブなどの健康・フィットネス関連企業のサービスやハードウエアと連携する。セルラー通信に対応する。2022年に発売する計画だという。
スマートフォンに次ぐコンピューティング・プラットフォーム市場を目指すマーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)の挑戦だと報じている。
同社はVR(仮想現実)用ヘッドマウントディスプレー「Oculus」やビデオ通話端末「Portal」といったハードウエアを手がけるものの、米アップルや中国・華為技術(ファーウェイ)、米フィットビットなどが先行するスマートウオッチ市場にはまだ参入していない。