台風7号が抜けても、南の海上は気になる雲だらけ
96時間の降水量は?
近畿地方を縦断したノロノロ台風7号は日本海を北上中です。台風7号に伴って各地で大雨となりましたが、96時間で500ミリ以上の大雨となった所は以下の通りです。
1位 三重県宮川695.0ミリ
2位 岩手県小本615.5ミリ
3位 奈良県下北山580.5ミリ
4位 和歌山県色川566.0ミリ
5位 奈良県葛川559.0ミリ
6位 岡山県恩原540.5ミリ
7位 奈良県上北山535.5ミリ
8位 鳥取県佐治519.5ミリ
台風7号が直撃した紀伊半島で500ミリ以上となったのはもちろん、大雨特別警報や線状降水帯の発生した鳥取や岡山でも500ミリ以上となり、また台風7号から遠く離れた岩手でも湿った空気と冷気がぶつかることにより雨雲が発達し、600ミリ以上の局地的な大雨となりました。
台風7号は日本海を北上中
台風7号は今後も日本海を北上し、あす17日(木)日中に北海道の北を通過した後、温帯低気圧に変わる見込みです。北海道はあすにかけて強風や高波などに十分な注意が必要です。(台風情報)
西日本中心に大雨のおそれ
台風7号は抜けていきますが、まだまだ不安定な天気が続き、大雨のおそれがあります。タイトル画像をみると、沖縄付近には低気圧があり、この低気圧の東側を回り込むように暖かく湿った空気が北上するため、あす17日(木)は四国や九州を中心に、西日本では雷を伴った激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。
高知県などでは総雨量が200ミリ以上となる計算もあり、特に南北に発達するような活発な雨雲に要注意です。
気になる来週にかけての熱帯擾乱(ねったいじょうらん)の動向
さらにタイトル画像をみると、小笠原付近に今後熱帯擾乱(ねったいじょうらん)として顕在化する可能性の雲域があり、この雲域が来週の週明けに太平洋側に到達する計算も見受けられます。
そしてもう一つ気になる存在がもっと南にある低圧部です。低圧部とは雲の循環は認められるものの、その中心付近がはっきりとしない熱帯擾乱のことで、中心付近がはっきり分かるようになると、熱帯低気圧に名前が変わります。
気象庁の予想では今のところ、すぐに発達するような予想とはなっていませんが、種々の計算の中にはじわじわと発達しながら北上し、来週、台風として日本の南海上に北上させる計算も散見されます。
参考までに、上図は気象庁のアンサンブル予報の一部を抜粋したもので、1週間後の来週23日(水)午前9時の予想です。左図はほとんど発達がみられないもの、真ん中は熱帯低気圧が発生していると思われるもの、そして右図が台風として日本の南に北上してきているもので、熱帯低気圧以上の発達を見込む計算は、今のところ、半分ほどの状態です。
今後も南の海上から目の離せない状態が続きそうです。