「収納」のことばかり考えていない?片付けのプロが伝える「収納」よりも大切なこと
整理収納アドバイザーむらさき すいこです。
いつも住まいの「収納」に悩みをかかえていませんか?
筆者は数多くのご家庭に訪問整理収納サポートへ伺っています。多くの方が「寝室の収納をどうにかしたい」「パントリーの収納術がわからない」「洗面所に置く収納家具を教えて欲しい」というように「収納」に悩みを抱えて問い合わせをいただくケースが大変多いです。
「収納」に悩みを抱えていることはよく理解できますが、実は「収納」よりも大切なことがあるのです。
今回は、整理収納アドバイザーである筆者が、日々お客様のお宅に伺い、感じていることをお伝えします。
・「収納」よりも大切なこと
モノが増えるにつれて、場当たり的に購入したカラーボックスが所狭しと置かれていたり、流行りの収納用品を購入したけれど、収納場所に合わず持て余している住まいをよく見ます。また、床の上に溢れた物をどうやって収納すればいいのか、と頭を悩ませている方がとても多いです。
使いやすく「収納」することは快適な暮らしを送るうえで大切なことですが、「収納」の前に「モノの整理」をすることはもっと大切です。「整理」は不必要なモノを取り除くこと。「必要・不必要」にしっかりと分けたうえで、必要なモノを使いやすく「収納」する。モノが増えたから、と収納家具や収納用品を買い、必要・不必要なモノをごちゃ混ぜな状態でしまい込んでいませんか?それではいくら収納があっても足りません。
収納を考える前に、まずは「整理」をすることが重要なのです。
・「整理」は「収納」の土台
訪問整理収納サポートに伺うと、「モノの出しっぱなしが気になるから、収納家具を買い足して、しまう収納にしたい。」とご相談を受けることがあります。住まいを拝見すると、既存の収納家具の中には不必要な書類や、全く使っていない工具類、空き箱、過剰なストック品などが入っている。そのせいで、よく使うモノをしまう場所がなくなって「出しっぱなし」になっているわけです。「収納」は、使わないモノをしまい込むことではなくて、必要なモノを使いやすい状態にしておくこと。モノの整理をして収納が空いたら、既存の収納家具に出しっぱなしのモノの定位置を作ることができて家具を買わずに済むケースが大変多いです。
このように、「整理」は「収納」の土台となります。一度本気で「整理」をすれば、土台が崩れにくい=片付けのリバウンドがしにくい状態になります。
・「住まいの収納に見合った量」にすれば「収納」に悩まない
巷には様々な収納用品や収納テクニックが溢れています。筆者も収納術を発信する側でもありますから、日々リサーチをしています。でも、強く思うことは「整理」をして住まいの収納に見合ったモノの量を持つことができれば、特別な「収納テクニック」は必要ないということ。1段の棚に50個のモノを入れようと思うと、「重ねる」「立てる」などの収納術が必要になるけれど、5個だったら棚に「置くだけ」。ハンガーポールに掛けられる以上の洋服を持つと、ポールを2段にしたり、引き出し収納を増やしたり、と頭を悩ませることになります。住まいの収納に見合ったモノの量を持つことで、「収納術」「収納テクニック」に頭を悩ませることが減るわけです。更に「8割収納」を意識をすると、モノの出し入れもしやすくなり、美しく収納することも可能になります。筆者は、「収納の余白は心の余裕」に繋がると考えています。
・まとめ
「収納」に悩む人は、はじめに収納家具や収納用品について検討するのではなく、まずはモノの「整理」をしてみてください。「整理」をすることで「必要なモノ」が明確になり、適切な場所に使いやすく収納することができます。
整理を制する者は収納を制する!
モノに支配されず、「収納」に悩まない快適な暮らしを送れることを願っています。
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