関東は3連休にかけて、初夏一転、雪が降る極寒のおそれ
季節を分ける前線が南下へ
きょう20日(火)は、群馬の上里見で25.7度、伊勢崎で25.4度、千葉の横芝光で25.0度などの夏日を記録し、また東京都心でも23.7度まで上がるなど、関東から九州にかけて5月から6月上旬並みの2月としては観測史上1位の高温が続出しました。
ところがここ数日続いたこの季節外れの陽気にもようやく終わりが見えてきました。上図はあす21日(水)午後9時の予想天気図ですが、今後、前線が本州の南へ南下し、北からは平地でも雪を降らせる可能性のある上空1500メートル付近で0度以下の寒気が徐々に南下してくる予想です。さらに関東地方には、この高度より、もっと地上に近い最下層の寒気がより強く流れ込んでくる予想です。
最下層には雪を降らせる強い滞留寒気が出現へ
上図は、最下層と呼ばれる上空500メートル付近の暖気と寒気の予想を表したものです。きょう20日(火)12時の段階では、関東に15度以上の暖気が流れ込んでいて、これは平年より約15度も高く、まさに季節外れの初夏の暖気といえます。
ところが、あす21日(水)12時には一気に3度以下まで下がり、この時期らしい寒気の状態に戻るでしょう。さらにあさって22日(木)12時には地上で雪を降らせる可能性のある0度以下の寒気が北部から流れ込み、23日(金)祝日12時には、都心周辺に-3度以下の強い寒気が予想されています。これは滞留寒気と呼ばれていて、降水があれば、地上付近ではほぼ雪となり、しかも降り方によっては、積雪が生じてもおかしくない寒気の強さともいえます。
あさって22日(木)帰宅時間に雪の可能性も
あさって22日(木)は、関東で朝からほぼ一日冷たい雨となり、夜まで降り続くでしょう。そして最下層寒気が強まってくる帰宅時間には北部や内陸で雪が予想され、さいたま付近でもみぞれとなる予想です。寒気がもう少し強まれば、都心付近でも雪の交じる可能性は十分に考えられるでしょう。
3連休は雪が降る極寒も
23日(金)祝日はさらに最下層寒気が強まるため、12時の予想では、都心付近でも雪がちらつき、気温は3度程度の極寒が予想されています。今のところ、降水域はあまり広がらない予想ですが、もう少し北へ広がれば、積雪を伴うような降り方をしてもおかしくない状況です。
25日(日)から26日(月)も雪の可能性
さらに週間予報をみると、24日(土)は、いったん前線が南下し、雲が多いながらも晴れ間の出る所がありそうですが、25日(日)になると、再び南岸低気圧が接近し、降水域が北へ盛り上がり、また最下層寒気も残っているため、26日(月)にかけて、内陸を中心に雪の降る可能性があります。
コンピュータの計算によっては、寒気が強かったり、弱かったり、降水域が広がったり、広がらなかったり、まだまだ不確実性が大きな状態ではあるものの、3連休にかけて、真冬の寒さに戻ることは、どの予想もほぼ一致しています。激しすぎる寒暖差にくれぐれもご注意ください。