秋服、出したらそのまま着ていい?知っておきたい衣替えの基本を洗濯研究家が解説
4児の母で洗濯研究家の平島利恵です。最近、急に涼しくなり、慌てて長袖を出した方も多いのではないでしょうか。衣替えで長袖の服、そのまま着ていませんか?長期間保管していた服は、着用前に洗濯をするのが基本なんです。
着用前に洗濯が必要な3つの理由
1.ホコリや臭いを取り除くため
クローゼットや収納に長期間保管されていた衣類には、ホコリや収納独特の臭いがついてしまうことがあります。これを取り除き、清潔な状態で着るためには、まず洗濯が必要です。
2.カビや虫の付着の確認のため
保管中、湿気や温度の変化でカビが発生することがあります。また、虫食いの痕跡が残っている場合もあるため、着用前に一度洗濯して点検すると安心です。特にカビの兆候が見られた場合は、クリーニング店に相談しましょう。
3.収納時のシワを直すため
長期間保管されていた衣類は、収納中についたシワが目立つことがあります。これらのシワをのばし、再び綺麗な状態で着用するためには、「おしゃれ着コース」で優しく洗い直し、必要であればアイロンがけをしましょう。
こんな服は、着用前に必ず洗おう!
- 昨シーズン、洗わずにしまった服
- 黄ばみ・シミが浮いてきた服
- 着用するとくしゃみや鼻水が出る服
- 赤ちゃん・幼児の服、お肌の弱いご家族の服
衣替えで黄ばみが見つかったらどうする?
黄ばみの原因は汗・皮脂汚れ
衣替え前に洗濯しないまま長期間保管すると、皮脂や汗が酸化し、黄ばみやシミが浮き出てきます。酸化した汚れはアルカリ性洗剤で中和して落としましょう。
手順
40度程のお湯にアルカリ性粉末洗剤をよく溶かし、1~2時間ほどつけ置き洗いをします。
※アルカリ性洗剤は、ウールやカシミヤには使用できません。使用前に必ず洗濯表示を確認しましょう。
衣替えでカビが見つかったらどうする?
白カビの場合
衣類の表面に生えることが多いため、外で優しくはたき、酸素系漂白剤でつけ置き洗いしましょう。乾燥機にかけて滅菌するのがおすすめです。
黒カビの場合
黒カビは繊維の奥に根をはり、生地を傷めています。酸素系漂白剤で対応可能な場合もありますが、デリケートな素材や色落ちが心配な場合は、クリーニング店に相談するのが良いでしょう。黒カビはクリーニングでも完全に落としきれない可能性があります。
衣替えの際、長期間保管していた服は、洗濯が必要です。急に寒くなって慌てないように、数枚ずつから洗濯を始めてみませんか?