ツイッターがサブスク型サービス加速、フェイスブックの企業向けSNSは有料会員700万人に到達
筆者が注目した海外発最新テクノロジーニュース2本をダイジェストで
[1]ツイッター、サブスク型サービス加速 ニュース配信の米企業を買収
米ツイッターは5月4日、有料ニュース配信サービスを手掛ける米スクロールを買収すると明らかにした。開発中のサブスクリプション(定額課金)型プレミアム機能でスクロールのサービスを提供するという。
スクロールはネット上のニュース記事から広告やポップアップ通知などを取り除き読みやすくしている。また、サブスクの収益は提携する報道機関や出版社に分配している。報道機関などは従来の広告モデルよりも多くの金額を受け取ることができるとしている。
現在の提携先は、「USAトゥデイ」や「ヴォックスメディア」「ザ・バージ」「ジ・アトランティック」など300社以上。
ツイッターは2021年1月、有料メールマガジン配信プラットフォームを手掛けるオランダ企業、レビューを買収した。新たなプレミアム機能ではレビューが配信するメルマガも提供するという。
同社は21年2月に開いたアナリスト向け説明会で23年までに売上高を倍増させることなどを柱とする経営計画を発表。サブスク課金やチップ制などの新たな仕組みを公表した。
5月3日に本格展開を始めた音声ライブ配信「スペース」ではチケット(入場料)制を導入する計画。広告に依存しない機能やサービスを加速させる考えだ。
[2]フェイスブックの企業向けSNS、有料会員700万人に到達
米フェイスブックは5月4日、企業向けコミュニケーションサービス「Workplace(ワークプレイス)」の有料会員数が700万人に達したと明らかにした。1年前から4割増加した。ロイターなどは新型コロナが世界中の人々の働き方を変え、企業情報共有サービスへの需要が急増したと報じている。
フェイスブックがワークプレイスを始めたのは2016年。現在は、米スターバックスやスウェーデンのスポティファイ・テクノロジーなど多国籍企業や国際的なNPO、政府系機関などが導入している。
一方、この分野では米マイクロソフトや米スラックが先行していると米CNBCは報じている。
マイクロソフトは21年4月、「Teams(チームズ)」の1日当たりの利用者数が1億4500万人になり、1年前から93%増加したと公表した。
スラックは現在、1日当たり利用者数を公表していないが、最後に公表した19年9月時点で1200万人だった。スラックの有料プラン利用企業数は21年3月に15万6000社となり、1年前から42%増加した。