Yahoo!ニュース

【毛髪診断士・美容師に取材】生え際の白髪が気になる悩みを解決するカラートリートメントの使い方とは?

遠藤幸子美容研究家/美容ライター
白髪染めの合間に、生え際の白髪が気になる問題を解決する方法とは?

お付き合いいただき、ありがとうございます。エイジング美容研究家・美容ライター遠藤幸子です。

遠藤幸子の活動実績は、こちら

年齢を重ねるとさまざまな悩みに直面しますが、白髪もそのひとつ。40歳を過ぎてから染める人が増えてきますが、間隔が空いたとき困るのが生え際から覗く白髪。

今回は、筆者がひとつのパターンとしてたどり着いた、生え際の白髪が気になる問題を解決するカラートリートメントの使い方を紹介します。

47歳筆者の白髪染め事情

イメージ画像。白髪染めにはいくつかツールも必要。
イメージ画像。白髪染めにはいくつかツールも必要。

筆者は、1ヶ月に1度のペースで白髪をサロンで染めています。

髪の毛の伸びる速度は個人差があるとはいえ、一般的に1ヶ月で1cm程度伸びると言われています。

そのため1ヶ月ほど経つと生え際の白髪が気になり、白髪用ファンデでカバーしています。

けれど、毎朝カバーするのは面倒。しかもマイルドな洗浄力のシャンプーではうまく落とせないことがあるのも悩みの種でした。

そういった不満を自宅で手軽にできるカラートリートメントで解決できるか試してみました。

そもそもカラートリートメントってどんな商品?

実は、分類できている人が少ない?白髪染めの種類
実は、分類できている人が少ない?白髪染めの種類

カラートリートメントは、そもそもどのような商品なのでしょうか。市販の泡タイプ、二剤式のクリームタイプとどう違うのか、毛髪診断士・毛髪技能士の伊藤友加里さんにお話を伺いました。

―――市場に最も多く出回っているのは、永久染毛剤。泡タイプや二剤式のクリームタイプがそれに該当します。脱色剤が入っているものも多く、髪色を明るくすることもできるジアミン系染料や、酸素によって色が変わる酸化染料を使用していてしっかり染まります。

3週間〜1ヶ月ほど色持ちする反面、カラートリートメントと比較するとダメージが強い傾向にあり、パサつきや軋みが出やすく、刺激も強いことから必ずパッチテストをしてから使用しなければいけません。

2番目に多く出回っているのが、トリートメントタイプの白髪染め。少しずつ浸透して髪の表面を染めるHC染料と、髪の表面にくっつく塩基性染料から作られています。

トリートメント力が高く、パッチテストをしなくても使える反面、使用しなければ色が落ちていき、使用頻度が高くなる、徐々に染まっていくため、タイミングを見ながら数回使用しなければならないといったデメリットがあります。

今回筆者が使用したカラートリートメントは?

clayence (クレイエンス)「クレイエンス クレイスパ カラートリートメント」
clayence (クレイエンス)「クレイエンス クレイスパ カラートリートメント」

市販のカラートリートメントの数は豊富ですが、カラーをチェックするとブラックとブラウンが定番。

赤みのある明るいブラウンに染めている筆者の髪色にマッチするものが、なかなか見つかりませんでした。

さまざまな商品をチェックし、ようやく見つけたのが、clayence (クレイエンス)「クレイエンス クレイスパ カラートリートメント」(税込価格3,740円)の新色「ローズブラウン」

2024年10月11日に発売されたばかりの新色で、赤みの匙加減といい、透明感のある仕上がりといい筆者の好みと髪質にマッチしていました。

しかも、カラートリートメントのほとんどがチューブ式である中、クレイエンス クレイスパ カラートリートメントは珍しいポンプ式。

チューブ式だと毎回中身を取り出すのが少し面倒で、容器が汚れるのも気になっていただけに容器の形状も魅力的に感じました。

その一方でシャンプーのようなこの容器の形状は、空気に触れて中身が変質する可能性がないのか気になりました。

そこで、企画開発担当で毛髪診断士・毛髪技能士の伊藤友加里さんにお話を伺いました。

―――いつでも新鮮な状態で使うことができる、お醤油の密封ボトルを思い浮かべていただくとわかりやすいと思います。カラートリートメントのボトルの中には袋があり、その中にカラートリートメントがが入っていて、ポンプを押すたびに袋が収縮して中身が出る仕組みです。ですので、中身が出るときに初めて空気に触れます。ちなみに、ポンプ式ですが、最後まで使い切れるように設計されています。

空の容器を正面から撮影したレントゲン画像。中に袋があるのが確認できる。
空の容器を正面から撮影したレントゲン画像。中に袋があるのが確認できる。

本当に白髪は染まる?3週間程度じっくり試した結果

実際に筆者が3週間程度じっくりと使用してみました。

カラートリートメントというと、全体を染めるイメージ。白髪が気になる部分にだけ使用することもできるのか、事前に毛髪診断士・毛髪技能士の伊藤友加里さんに伺ったところ可能とのことでした。

そこで、白髪の気になる根本部分にのみ使用しました。

<今回使用したアイテム>

今回使用した3点セット
今回使用した3点セット

clayence「クレイエンス クレイスパ カラートリートメント ローズブラウン」(税込価格3,740円)

・使い捨て手袋

・ウエラ「カラースタジオ ヘアカラーブラシ」(税込価格660円)

うまくカラートリートメントで白髪を染めるコツ

セルフでうまく白髪を染めるコツについては、beauty salon HOPEの美容師アキさんにお話を伺いました

―――手よりも刷毛を使った方がしっかり染めやすいです。まず髪をクシで分け、白髪をむき出しにします。そして、刷毛を使って生え際付近の白髪にカラートリートメントを塗りつけていくイメージで塗っていきます。

イメージ画像。このように分け目を作り、むき出しになった白髪にカラートリートメントを塗る。
イメージ画像。このように分け目を作り、むき出しになった白髪にカラートリートメントを塗る。

手で塗るよりもこの方法で塗ったほうがしっかり染まると感じました。

3週間程度試した白髪の状態と筆者の使い方は?

クレイエンス クレイスパ カラートリートメントを3週間白髪が気になる部分、髪の生え際辺りに使用。

使用頻度は、公式サイトの情報を参考に、使い始めは染め上がりを確認しながら、連続で3日間使用しました。

クレイエンス クレイスパ カラートリートメントは濡れた髪にも使えますが、実際に試したところ乾いた髪のほうが染まりやすいと感じました。

そのため1日目と3日目はトリートメントを最初に使用し、2日目のみシャンプーを先に使用し、タオルで水気をできるだけ拭き取ってから使用しました。

放置時間は、1日目と3日目は5分2日目は濡れた髪に使用したため、7分と気持ち長めにしました。

筆者の白髪の状態変化の画像。最も白髪が密集している部分を撮影。
筆者の白髪の状態変化の画像。最も白髪が密集している部分を撮影。

上の画像は、カラートリートメントを使用した後の状態を撮影したもの。1度の使用でも染まっているのが確認できるのではないでしょうか。

3日連続使用して白髪の染まり具合に満足したので、敢えて6日カラートリートメントは使用せず、色モチを確認してみることに。

ただし、その間使用するシャンプーはカラーの色落ちを防ぐ効果が期待できるものを使用するようにしていました。

筆者の白髪の状態変化の画像。最も白髪が密集している部分を撮影。
筆者の白髪の状態変化の画像。最も白髪が密集している部分を撮影。

カラートリートメントは使用しなければ時間の経過とともに色が落ちていきます。

それを逆手に取り、染まり具合や色モチに応じて柔軟に使用頻度を決めることで思い通りの髪色をキープしやすいと感じました。

また、部分染めしたときに塗っていない部分との差が出ないか心配でしたが、クッキリ差が出ることもなく、サロンでの白髪染めとかけ離れた仕上がりにはなりませんでした。

なお、カラートリートメントの使用直後にサロンの白髪染めをすると染め具合に影響する可能性があります。また、パーマや縮毛矯正などを行いたい場合にも、タイミングを美容師さんに相談するのがベストです。

今回筆者は、サロンに行く10日ほど前からカラートリートメントの使用を控えました。

浴室や手は汚れない?使用前に感じていた不安と結果

カラートリートメントを使用する前にいくつか不安を感じていましたが、実際に試してみるとそのほとんどは問題とはなりませんでした。

(1) 手や浴室が汚れないか

最も気掛かりだったのは、手や浴室にカラートリートメントが付着すると、なかなか落ちないのではないかということ。

浴室については、カラートリートメント自体が付着しない限りは色が付くことはなく、洗い流すことで色が付くことはありませんでした。

一度だけカラートリートメントを浴室の床に落としてしまいましたが、すぐにお風呂用洗剤で落とすとほぼわからない状態に。それでも色が少しだけ残った箇所があり、翌日漂白剤を使用したところきれいに落とすことができました。

手袋をはめていても腕に付くことがありましたが、クレンジングを使用し、湯船に浸かると気がつけば落ちていました。

(2) 髪が荒れないか

髪が荒れないか心配でしたが、トリートメント効果によって染めた直後は髪にはツヤとまとまりがあるように感じられました。繰り返し使用することによるダメージも感じられませんでした。

(3) バスタオルや枕に色が付かないか

バスタオルや枕に色が付かないか、また、付いたら落ちないのではないか気掛かりでした。

バスタオルにはすすぎ残しがあったのか少し色が付いたことがありましたが、翌日洗濯機でいつも通りに洗ったところ落とせていました。

また、しっかりと髪を乾かして眠れば枕など寝具が汚れることもありませんでした。

まとめ

カラートリートメントに挑戦するのはこれまでさまざまな不安もあり、躊躇していましたが、想像以上に手軽に使え、続けやすく、染まり具合にも満足しました。

筆者の場合全体染めはせず、白髪染めの合間に生え際の白髪が気になるのを防ぐ、サロンのつなぎの役割としても使いやすく感じられました。

また、塗り方を工夫することでよりしっかり染まり、色モチもサロンや永久染毛剤と比較するとやや劣るとはいえ、使用頻度などでカバーできると感じました。

色モチや染まり具合は個人差があるところなので、それを逆に計算して使用することで思い通りの髪色をキープできる便利なアイテムだと言えます。

ひとつの体験談として、参考にしていただけますと幸いです。

取材協力

今回は、毛髪診断士・毛髪技能士の伊藤友加里さんと、beauty salon HOPEの美容師アキさんに取材にご協力いただきました。

毛髪診断士・毛髪技能士の伊藤友加里さん
毛髪診断士・毛髪技能士の伊藤友加里さん

伊藤友加里さんプロフィール
プレミアアンチエイジング株式会社 ブランドマネジメント本部 商品開発2部
Hair Care & Functional Foodチーム マネージャー clayence担当

7地下鉄東西線「菊水駅」3番出口すぐに所在する、ビューティーサロン HOPE
7地下鉄東西線「菊水駅」3番出口すぐに所在する、ビューティーサロン HOPE

beauty salon HOPE 【ホープ】

場所:北海道札幌市白石区菊水2条2丁目3-17
歴20年以上のオールマイティなスタイリストが施術。パーソナルカラー診断と似合わせの理論を学んだプロによる提案型美容室。デザインカラー、髪質改善トリートメント、着付け、メイク、ヘッドスパ、エステ等多彩なメニューが魅力。貴女の1番「似合う」を叶えるトータルビューティサロン。

美容研究家/美容ライター

アットコスメ編集部の公認のビューティストに認定されたのを足掛かりに、2014年よりエイジング美容研究家・美容ライターとして活動を開始。スキンケア・アンチエイジング両アドバイザーの資格を保持し、All About化粧品・コスメ ガイドも務める。雑誌や企業のウェブサイト、ウェブメディアなどにて美容記事の執筆・監修を行うほか、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、コスメブランドのインフォマーシャル、広告などにも出演。日本抗加齢医学会正会員。ゆらぎ世代とも言える40代が、楽しみながら年齢を重ねるための美のヒントを発信中。

遠藤幸子の最近の記事