際立つ韓国の嫌悪感…日本人は諸外国の若者からどのように思われているか
YouTubeやFacebook、ツイッターなどでは国内外のやり取りを自由にチェックできることから、異文化交流の場面へのアプローチも容易。日本は、日本人はどのように海外から思われているのか、その一端を知る良い機会がそこかしこに転がっている。それでは一般的に諸外国の、感性と好奇心豊かな若者達からは、日本人はどのように思われているのか。2014年6月に内閣府が発表した、日本や諸外国の若年層を対象にした意識調査「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」から、日本人自身も含め、若年層の目から見た日本人に対する感想を確認していく。
特定人物では無く、日本人全般に対してどのようなイメージを抱いているか。用意した選択肢で当てはまるものに複数回答形式で回答してもらった結果が次のグラフ。日本人自身にも聞いている、つまり日本の若者における日本人としての自意識も推し量れることができて興味深い。
日本人若年層における自意識を確認すると「勤勉」「真面目」「礼儀正しい」の項目で絶対値が高く、加えて「融通が利かない・頑固」の点で他国よりも高い値を示している。日本人の特性と言われている点が如実に表れる、自意識が見える結果であると共に、日本の若年層の冷静な視線も確認できる。また「勇敢」「熱情的、情熱的」「横柄」の値が絶対値として、「現実的・実際的」「冷静」が他国と比べて相対的に低いのも、同意感を覚えさせる。
他国の反応を見ると、まず韓国の特異性が目に留まる。日本では世間一般に伝えられていることだが、韓国は(若年層に限っても)日本人への印象が悪い。「独善的」「見栄っ張り」「融通が利かない・頑固」「横柄」のようなネガティブな項目で他国よりも高く、「知的」「勇敢」「友好的・親和的」「真面目」のようなポジティブな項目で他国より低い。韓国の若者たちが日本人をどのような視線で見ているのか、その一端が十分に、改めてうかがい知れる。
その韓国をはじめ諸国毎に見方が随分と異なるため、諸外国共通の「日本人的イメージ」は想定しにくいが、
高め…「勤勉」「知的」「寡黙・慎重」「冷静」「友好的・親和的」「礼儀正しい」
低め…「見栄っ張り」「勇敢」「独善的」「融通が利かない」「熱情的・情熱的」「横柄」
な雰囲気はつかみ取れる。また、例えばドイツなら「勤勉」「知的」「冷静」「友好的・親和的」「礼儀正しい」、アメリカなら「知的」「友好的・親和的」「真面目」が他国よりやや高めに出ていること、イギリスは諸国と比べていずれも低めの値が出ており、日本人のイメージをつかみにくいのかもしれないこと(プラス方面もマイナス方面も想定しにくいということ)、さらに「寛大・思いやり」はどの国でもほぼ同じ値を示しているなど、それぞれのイメージに対する興味深い傾向を確認できる。
無論これらはあくまでも若年層が回答したものに過ぎない。諸国の「全体的な」日本人への印象とは異なる。ただし感受性豊かで情報収集意欲も高い人たちが多いことを考えれば、納得できる傾向を示しているのも道理が通る。諸国の日本人へのイメージを想定する上で、大いに参考になることは間違いない。
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