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HSPが抱える『コンプレックス』とは?理由は周りへの「劣等感」を…

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

私は普段、外来での診療を行いながら、インスタにてHSP気質に関する発信を行なっています。インスタにも遊びにきてね(外部リンク)

誰しも何かしらコンプレックスを持っていると思いますが、繊細なHSPさんは特に抱えがちです。

今回はHSPさんはどんなコンプレックスを抱えやすいのか?そしてそこからどう脱却すればいいのかについてお話ししていきます。

HSPが抱えるコンプレックスの種類

①性格的なものへのコンプレックス

まず自分の性格にコンプレックスを抱えている人が多いです。

HSPといえば、

  • 繊細で敏感
  • 共感力が高く、周りの影響を受けやすい
  • 深く考え込んでしまう

などといった特徴がありますよね。

魅力的な特徴ではありますが、持ってる本人からしたら「刺激に反応しすぎて疲れる」「共感するのがストレス」と苦労することも多いんです。

また周りの人の対応によってはより苦労することもあります。

特に「お前は根性がないからダメだ」と言ってくるタイプが周りにいると大変です。疲れてパワーが残ってないところに追い打ちをかけてきます。

たとえ自分ではこれは「HSPの特徴だから...」とわかっていても、追い打ちをかけてくる人がいるならそう簡単には割り切れなくなってしまうんですよね。

②周りへの劣等感を感じやすい

自己肯定感が低いHSPさんは周りへの劣等感を感じやすい傾向にあります。

特にHSPさんの劣等感は完璧主義と相まって厄介なのが特徴です。

「100点以外=ダメ」と思い込みやすいので、合格点の結果を出せても満足できません。なのでなかなか劣等感が解消されづらいんです。

”劣等感→頑張りすぎる→満足行く結果がでない→さらに劣等感”のループですから、かなりストレスを抱えている人も多いでしょう。

③人付き合いが苦手

人といて疲れちゃったり、周りから誤解されてしまったという経験も多いでしょう。知らない人がいたり、大人数だと上手く立ちまわれなくてもどかしいこともありましたよね。

HSPさんはこういう経験をしやすいので、人付き合いに苦手意識を持っている人も多いです。

学校や職場だけでなく、今はSNSでずっと誰かと繋がっているような時代です。より人付き合いでメンタルをすり減らしてしまっている人も多いのではないでしょうか。

コンプレックスから脱却するには

HSPの特徴をなくすというのは難しいですが、コンプレックスが解消できないというわけではありません。

今回はおすすめの方法を4つご紹介します。

〇捉え方を変えてみる

ひとつめは、HSPに対する捉え方を変えてみることです。

HSPで苦労することが多いのは事実ですが、その特徴は本当に悪いものでしょうか?

その繊細さが生きることがあったり、共感力が魅力になることはありませんか?

悪いことに注目しがちですが、実はいいことだってたくさんあるはずです。

ポジティブな面に焦点をあててみることで、HSPに対する考えも変わりあなたのコンプレックスが軽減されるかもしれませんよ。

また捉え方を変えることが、コンプレックスだけでなく実生活にもいい影響を与えることがあります。「自分にはこういういい点があるんだ」というものがあれば、それを活かせるように生活や仕事をシフトするという道も生まれますよね。

必ずしも見つけたものを活かせるわけではないですが、道が開けるのはいいことだと思います。ぜひ一度試してみてください。

〇できることを探してみる

ふたつめは、できることを探してみることです。

「何かができる!」という感情は、自己肯定感の向上につながるので劣等感の解消につながるでしょう。

探すときは、見つけたらメモしてみるのがおすすめです。

自分のできることを忘れないですし、「自分はこれができるんだ」みたいなお守り的な役割にもなってくれます。

あと余裕があれば、できることを増やしてみるのもいいですね。

挑戦して何かできれば成功体験を得られるのでおすすめです。例え失敗だったとしても、「向いてないんだな」くらいで新しい挑戦に向かいましょう。

〇人付き合いの仕方を変えてみる

三つ目は、人付き合いを変えてみる方法です。

自分がどういう人となら楽にいられるのかを考えてみて、それに当てはまる人を中心に付き合ってみるのはどうですか?別にムリして疲れる人といることはないと思います。

そしてこうすることで人付き合いの失敗が減るので、コンプレックスもだんだん解消されていくことでしょう。自分が大切にしたいものを大切に出来ているならそれでOKと思えるはずです。ムリして人付き合いの輪を広げる必要はありません。

ただ職場などでは、いやでも関わらなきゃいけないことは多いですよね。

そういう場合は”必要なラインまで”関わるように自分で線引きしておきましょう。

例をあげると飲み会には行かない、行っても一次会で帰るといった線引きですね。ある程度基準が決まってると割り切って関われるので、人付き合いが少し楽に感じることもあるかもしれません。

〇カウンセリング

最後は、カウンセラーさんに相談してみることです。

コンプレックスといっても、人により程度は様々です。

簡単には解消しないということもあるでしょう。

そんな時は専門家に相談してみるのもひとつの手です。

一人で悩まず、誰かと一緒に向き合ってみてはいかがでしょうか?

おわりに

今回はHSPさんが抱えやすいコンプレックスについて紹介しました。

HSPでは捉え方を変えたり、自分の魅力を見つけることが大事だと思っています。それはコンプレックス解消に限らず、前向きに生きる力などにもなるはずです。

ぜひそういった方面からアプローチしてみてください。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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