毎月しんどいHSPが月経前症候群(PMS)を乗り切る6つのポイントとは!?
こんにちは、精神科医しょうです。
HSPさんの中で、生理前のPMSがとても辛く感じるという人も多いのでは?
HSP気質のマイナスな面とPMSの症状によって、普段よりも気持ちが不安定になり、体調が優れずしんどい思いをしていませんか?
イライラしたり食欲が増加したり、寝ても寝た気がしないなど、PMSの症状は人それぞれ。
今回は、HSPさんがPMSによる不調を乗り切るための方法を紹介します!
PMS(月経前症候群)とは?
生理が始まる3日~10日前から心身にさまざまな症状が生じることをPMS(月経前症候群)といいます。
PMSは精神的な症状と身体的な症状に分かれ、90%以上の多くの女性が月経前に心身に何らかの変化があるといわれています。
このような症状は生理が始まると改善される、または軽くなります。
これは、月経が起きると同時にエストロゲンが増え始め、セロトニンの分泌量も増加、自律神経が安定するためだと考えられています。
PMSになる原因とは?
PMSの原因ははっきりとは分かっていませんが、排卵後に分泌される「エストロゲン」と「プロゲステロン」の変動が関わっていると一説では言われています。
このうち、エストロゲンはメンタルに関わりが深いホルモンで、セロトニンの分泌を促進する役割があります。
セロトニンは神経伝達物質の一種で、通称「幸せホルモン」とも呼ばれています。
セロトニンは自律神経のバランスを整えてくれる、心の安定にとても大切なもの。
つまり、セロトニンの分泌を促進させるエストロゲンは私たちにとって重要な役割を司ってるといえます。
このエストロゲンが低下するタイミングが月経前に訪れるので、それに伴いセロトニンも減少し、イライラや過食、憂鬱な気持ちが続くなどといったPMSの症状が現れると言われているのです。
PMSの主な症状は?
PMSの主な症状は、身体に現れる症状と心に現れる症状があります。
【身体に現れる症状】
- 下腹部や頭、腰などの痛み
- 動悸がする
- 吐き気や眩暈がする
- 食欲不振や食欲増加
- 身体がむくんだように感じる
- 便秘
【心に現れる症状】
- 理由もなくイライラする
- 涙もろくなる
- 日中に眠くなる
- 仕事のやる気が起きない
- 集中力が低下する
HSPがPMSをつらく感じる理由
傷つきやすく繊細だから
普段から他人の些細な言動で傷つきやすいHSPさんは、PMSが重なるといつも以上に心が不安定になってしまうのではないでしょうか。
ちょっとしたことで怒りっぽくなったり、何かされたわけではないのに涙が出たり、悲観的な思考になってしまうことがあります。
さらに、「あの時ああしておけばよかった」「あの時断っておけばよかった」「あんなこと言わなければよかった」と直近の出来事を思い出して、自己嫌悪に陥ってしまう人も多いです。
普段からストレスを抱えているから
HSPさんは普段からさまざまなストレスを抱えて生活しています。
人付き合いや仕事での出来事に悩んだり、HSP特有の繊細な気質に悩んでストレスを溜め込んでしまうこともあるのではないでしょうか。
そうしたストレスを溜め混みやすい人は、PMSが悪化しやすい傾向があります。
他の人より刺激に敏感だから
HSPさんは刺激に敏感な気質を持っているので、自分の体調の変化すらも敏感に感じ取ってしまいます。
そのため、頭痛や腹痛などPMSの不調に対しても通常より敏感になってしまうのです。
HSPの人は生理痛の感じ方も、非HSPの人より大きいのではないかと思われます。
また、いつもより色んなことに敏感になっているため、他人の感情や顔色を必要以上に読み取り、イライラしたり気にしたりしてしまうことがあります。
HSPさんがPMSの時期を穏やかに過ごすためのポイント
バランスの良い食事をする
食生活は健やかな体を作るために必要ですが、穏やかな心の状態を保つためにも大切です。
PMSでありがちな食欲が増進してイライラしてしまうときは、血糖値が急激に上がる砂糖やチョコレートなどを避けた方が良いでしょう。
情緒不安定やイライラを和らげるためにはカルシウム、ビタミンB6、マグネシウムを含む食品やサプリメントを積極的に摂取してください。
ほかにも、PMSや生理中は豆乳などのイソフラボンやアーモンドに含まれているビタミンEの摂取がおすすめです。
アルコール、カフェインなどの刺激のある飲み物を避ける
頭痛や腰痛、むくみはPMSの代表的な症状です。
不調になる要因をできるだけ取り除くためにも、食事や飲み物を見直すことが大切です。
アルコールや塩分を避けて、利尿作用のあるビタミンEを含むものを出来るだけ摂取しましょう。
また、カフェインは神経を興奮させる働きがあるので、PMSの症状やイライラを悪化させる可能性があるので要注意。
コーヒーなどのカフェインが含まれる食べ物はなるべく避けた方が良いでしょう。
軽い有酸素運動やストレッチをする
PMSで憂鬱な気持ちや体の不調が続くと、運動する気がなかなか起きないものですよね。
無理に運動をする必要はありませんが、体を動かしてみると気分転換になり、代謝を促すことでPMSが軽減することもあります。
散歩やウォーキング、自転車などの有酸素運動は、酸素を取り込みながら行う運動なのでストレス軽減にもなりますし、誰でも気軽に取り入れることができるのでおすすめです。
もし外に出る気分になれない時は、家の中で軽いストレッチやヨガ、体操をしてみてはどうでしょうか?
PMSの最中は特に体が重く感じたり、凝り固まっているように感じるもの。
ストレッチやヨガなどの負担をかけない運動で、体をゆっくりとほぐしてあげましょう。
日光浴をする
セロトニンを分泌するために手軽にできる方法は「日光を浴びる」こと。
起床後、すぐにカーテンを開けて15~30分程度朝日を浴びましょう。
時間があれば散歩をしたり、通勤で太陽光を浴びながら歩くようにしたりすると効率良くセロトニンを分泌することができます。
日光を浴びることで睡眠や覚醒リズムが整い、質の良い睡眠を得られるようになります。
日光が届くのであれば部屋の中やベランダに出るだけでもOKです。
身体を温めてリラックスする
身体を温めて血行を良くすることは、PMSの緩和にとても効果があります。
しかし、ホットだからといってカフェインが含まれるコーヒーをがぶ飲みするのは身体を冷やす恐れがあるので要注意。
PMSの時期や生理中は温めた豆乳やココア、ノンカフェインのお茶やホットミルクなどがおすすめです。
また、お腹周りや下腹部を冷やさないために腹巻きやカイロなどで工夫して温めると腹痛や腰痛が緩和されるのでおすすめです。
シャワーでいつも済ませてしまっている人は、ぜひお風呂に浸かるようにしてみてください。
身体が温まって血行が良くなるので、冷えやPMSが改善されますよ。
PMSによる体調の変化を日記に書く
PMSに悩んでいる人は、体調の変化を日記やアプリのメモに書き留めておくことがおすすめ。
いつから症状が始まったのか、どのような症状が出てどれくらい続いているのか、どのように辛いのかを記録しましょう。
2ヶ月ほど続けていると自分のPMSのパターンが分かってくるので、仕事の調整や「月経の何日前からは重要な予定をいれない」などの対策ができます。
体調が変化する時期を知って、自分に合った対処法を見つけることが大切です。
まとめ
HSPさんはその気質から他の人よりも特に気持ちが落ち込んでしまったり、体調を崩しやすいです。
PMSの時期になると何かをする気力がなかなか起きないかもしれませんが、そんな時こそライフスタイルの見直しがとても重要です。
不規則な生活をしていてはストレスが溜まりPMSが悪化するだけではなく、体調やメンタルの不調、免疫力低下などさまざまな病気の原因にも繋がります。
バランスの良い食事や軽い運動、睡眠をしっかりとって、PMSと上手く付き合っていきましょう。
PMSの症状は人それぞれなので、ひどい場合は迷わず医療機関に相談してくださいね。
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