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【春日井市】感動と共に人生を思い見る「福祉を考える映画会」へ。認知症への理解が深まる3時間でした。

とっとこ春日井ジャーナル(春日井市)

2024年1月13日(土)に春日井市民会館で「令和5年度福祉を考える映画会」が開催され、認知症を患ったお母さんとそのご家族をテーマにしたドキュメンタリー映画「ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえりお母さん~」が上映されました。
当日は春日井市の認知症初期集中支援チームの紹介の他、市内で行われているボランティア活動の内容がよくわかる「ボランティア展」、ボランティアの方によるオカリナ演奏や手話コーラスも披露され認知症だけではなく福祉についての理解が深まる3時間となりました。
ライターも参加させていただいたので当日の様子を詳しくご紹介しますね。

令和5年度福祉を考える映画会
令和5年度福祉を考える映画会

今回伺ったのは春日井市鳥居松町にある春日井市民会館です。
昨年度上映され大好評となった作品の続編「ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえりお母さん~」が無料で鑑賞できるということで家族で伺いました。

映画だけではなく館内全体でイベントが開催されていました。
映画だけではなく館内全体でイベントが開催されていました。

当日はご年配の方が多く来場されていましたが、お子さん連れのご家族の姿も見られ幅広い年代の方が観に来られていました。

映画とボランティア活動についてのパンフレット
映画とボランティア活動についてのパンフレット

館内に入るとまず映画とボランティア活動についてのパンフレットがもらえました。
少し並びましたがすぐにホールが開き、座席を確保してから館内を見て回ることにしました。

ボランティア展
ボランティア展

こちらは市内で行われているボランティアの内容がよくわかる「ボランティア展」です。
個人で登録されている方から団体さんまで、幅広いジャンルの活動の紹介がありとても参考になりました。

自由に持ち帰ることが出来る市内ボランティア活動の資料もありました。
自由に持ち帰ることが出来る市内ボランティア活動の資料もありました。

展示を機にボランティア活動に興味を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

フードバンクかすがいさんによるフードドライブ
フードバンクかすがいさんによるフードドライブ

その横では「フードバンクかすがい」さんによるフードドライブも行われていました。
フードドライブとはご家庭で余っている食べ物を持ち寄り、地域の福祉団体や施設などに寄付する活動のことです。

会場には市内で参加できるフードドライブの受付場所やこども食堂、パントリー(食品配布場所)の紹介地図も掲示してあり、自宅の近くで参加できる場所がよく分かるようになっていました。

認知症初期集中支援チームの紹介コーナー
認知症初期集中支援チームの紹介コーナー

その他にも認知症初期集中支援チームの紹介コーナーが設けられていました。
「認知症初期集中支援チーム」とは、認知症になっても住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、認知症の方やその家族に早期に関わるチームで、保健師・社会福祉士・医師によって構成されています。

春日井市認知症ガイドブック
春日井市認知症ガイドブック

当日は自由に手に取ることが出来る「春日井市認知症ガイドブック」もあり、ライターも一部いただきました。
認知症のチェックリストや進行に応じて受けられる支援やサービスの紹介、市内の地域包括支援センターの案内もありとても参考になりました。
ご家族に心配や不安な事がある方には心強いガイドブックだと思います。
市のホームページからもダウンロードが出来るので、興味のある方はチェックしてみて下さい。(文末にリンク有り)

レガーロ・ムジカさんによるオカリナ演奏
レガーロ・ムジカさんによるオカリナ演奏

同時に映画上映までの時間にはボランティア団体の方による演奏会も行われました。
こちらは「レガーロ・ムジカ」さんによるオカリナ演奏です。
レガーロ・ムジカさんはケアハウス等の高齢者福祉施設を中心にオカリナやリコーダー等の演奏を通じて参加者の方との交流をされている団体さんです。
当日も素敵な演奏を披露され、オカリナの綺麗な音色に聞き惚れてしまいました。

ハンドドークさんによる手話コーラス
ハンドドークさんによる手話コーラス

その後は手話サークルの「ハンドトーク」さんによる手話コーラスが披露されました。
曲に合わせた手話を用いたコーラスで、最後には来場者の方も一緒に手話を学びながら参加できるコーナーもありとても楽しかったです。

令和5年度福祉を考える映画会スケジュール
令和5年度福祉を考える映画会スケジュール

13時30分からはホールにて映画の上映前に様々な企画が催されました。

モニターや手話を用いた案内の様子
モニターや手話を用いた案内の様子

さすが福祉を考える映画会だな、と思ったのがモニターや手話を用いた案内が行われていた点です。
どんな方でも安心して参加できる取り組みがされていました。

ハンドトークさんによる手話コーラス
ハンドトークさんによる手話コーラス

オープニングでは、ハンドトークさんによる手話コーラスが披露され会場を沸かせました。
ボランティアセンターのマスコットキャラクター「ぼらら」も参加し、素敵なオープニングとなりました。

ボランティアセンターのマスコットキャラクター「ぼらら」
ボランティアセンターのマスコットキャラクター「ぼらら」

「ぼらら」の紹介コーナーもあり、可愛い仕草に会場がとても和やかな雰囲気に包まれていました。

認知症初期集中支援チームの紹介
認知症初期集中支援チームの紹介

ぼららの紹介の後は認知症初期集中支援チームの紹介がスクリーンを使い行われました。市民なら誰もが知っておきたい春日井市で行われている支援やサービスの紹介もあり、理解が深まったと思います。

提供:社会福祉法人春日井市社会福祉協議会
提供:社会福祉法人春日井市社会福祉協議会

最期に映画会のメインイベントである「ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえりお母さん~」が1時間40分にわたり上映されました。
認知症を患ったお母さんと、介護をし支えるお父さん、それを見守る実の娘である信友直子監督とのリアルな日々の暮らしの様子が描かれており、思わず自分や家族にその姿を重ねてしまい涙なしには観ることが出来ませんでした。
人生の最期の時も考えさせられる深い内容で、「福祉を考える映画会」にふさわしい素晴らしい映画だったと思います。
上映の際には字幕とシーンボイスガイドもあり、どんな方でも映画が楽しめる工夫がされていました。

ぼららの耳の色も認知症啓発カラーのオレンジ色になっていました。
ぼららの耳の色も認知症啓発カラーのオレンジ色になっていました。

今回の「令和5年度福祉を考える映画会」は感動と共に、自分と家族の人生を深く考えるとても良い機会となりました。
市内の福祉に関する知識も多く得ることができ、無料のイベントとは思えない大変濃い3時間でした。
市内でこのような素晴らしいイベントが開催されていることを是非多くの方に知っていただけたらと思います。
「福祉を考える映画会」は毎年開催されているので、是非機会があれば参加してみて下さいね。

【イベント情報】
令和5年度福祉を考える映画会
日時:2024年1月13日(土)
会場:春日井市民会館
主催:社会福祉法人春日井市社会福祉協議会
社会福祉法人春日井市社会福祉協議会(リンク先:社会福祉法人春日井市社会福祉協議会公式サイト)
ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえりお母さん~(リンク先:映画公式サイト)
春日井市認知症ガイドブック (リンク先:春日井市公式ホームページ)
Instagram:@foodbankkasugai(リンク先:フードバンクかすがい公式Instagram)
ハンドトーク(リンク先:かすがい市民活動情報サイト)

春日井ジャーナル(春日井市)

春日井市内のグルメ・お出かけ情報サイト「春日井ジャーナル」を2014年より運営。春日井生まれ、春日井育ち、猫好きライター。おすすめのお店やイベント情報など、市内在住だからこそ分かる地域に密着した情報をお届けしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

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