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実情は2万4657円だが…若年層のおこづかい額、シニアの想像と実情(2022年版)

不破雷蔵「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
若年層のおこづかいの実情、そしてシニアが想像する額。その違いは(写真:イメージマート)

若年層のおこづかい額について、シニアが考えている額と実際に若年層が決めている額との間には、どのような差異があるのだろうか。大和ネクスト銀行が2022年1月に発表した「『シニアが考える若年層イメージ』と『若年層の実態』に関する調査2022」(※)の内容から確認する。

次に示すのはシニアが考える若年層のおこづかい額と、若年層に聞いた実際のおこづかい額の実情。グラフにもある通り、平均額はシニアが考える若年層のおこづかい額が27784円、若年層の実際のおこづかい額は24657円となった。差異は3127円。

↑ 若年層のおこづかい額(月額、円、シニアの考えと若年層の実情)(2021年)
↑ 若年層のおこづかい額(月額、円、シニアの考えと若年層の実情)(2021年)

シニアが考える若年層のおこづかい額では最大回答値の区分は3万円~5万円未満の34.6%なのに対し、若年層の実際のおこづかい額では1万円台の22.0%。シニアの考えの方が1万円~10万円未満の区分に集まっているのに対し、若年層の実際のおこづかい額では広く分散しているように見える。

平均額では3127円の差しか出ていないが、例えば2万円未満の区切りで計算すると、シニアが考える若年層のおこづかい額では18.0%にとどまるのに対し、若年層の実際のおこづかい額では50.2%と半数を超える形となる。比率を計算すると大体2.8倍。

中央値は公開されていないが、50%に達する区分を確認すると、シニアの考えでは3万円~5万円未満、若年層の実情では1万円台となる。若年層のおこづかい額について実体としては、シニアの考えと若年層の実情の間には、大きなギャップがありそうだ。

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※「シニアが考える若年層イメージ」と「若年層の実態」に関する調査2022

2021年12月3日から5日にかけて20~29歳の男女(学生除く、若年層)と60~79歳の男女(シニア層)に対しインターネット経由で行われたもの。有効回答数は若年層、シニアそれぞれで500件ずつで、個々の層における男女比は1対1。調査協力会社はネットエイジア。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

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(注)グラフの体裁を整える、数字の動きを見やすくするためにグラフの軸の端の値をゼロではないプラスの値にした場合、注意をうながすためにその値を丸などで囲む場合があります。

(注)グラフ中では体裁を整えるために項目などの表記(送り仮名など)を一部省略、変更している場合があります。また「~」を「-」と表現する場合があります。

(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記のない限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。

「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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