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鷹ブルペンの救世主になる!怪腕スアレスが実戦復帰後初のリリーフ

田尻耕太郎スポーツライター
ホークスV2のキーマンとして期待がかかる(筆者撮影)

本多が逆転打など3打点

7月4日、ソフトバンクはウエスタン・リーグでオリックスと対戦した。

【7月4日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後 1,982人】

オリックス  202000000 4

ソフトバンク 10040000× 5

<バッテリー>

【BS】●東明(0勝4敗)、山田、榊原――伊藤

【H】中村晨、○伊藤祐(2勝1敗)、スアレス、長谷川宙、S高橋礼(4勝0敗2セーブ)――高谷、谷川原

<本塁打>

【BS】伊藤2号

<戦評>

公式戦デビュー、先発した中村晨投手
公式戦デビュー、先発した中村晨投手

 ソフトバンクが逆転勝利した。1対4で迎えた4回、相手守備のミスが重なったところに4安打を重ねて一気に攻めたてた。釜元のタイムリーなどで追撃し、本多が逆転打を放った。本多はこの日3打点の活躍だった。

 先発は2軍公式戦初マウンドだった中村晨。3回を投げて伊藤に2ランを浴びるなど4失点(自責2)の結果に「課題が見つかりました。でも、自分が前進していくためのきっかけになった登板になりました」と振り返った。2番手の伊藤祐が2回完全4奪三振の快投で2勝目をマークした。(了)

スアレス「今後はリリーフで」段階進む

 相変わらず惚れ惚れする豪速球だった。

 スアレス投手が6回から3番手で登板した。最初の打者を150キロ台連発で簡単に追い込むと、スライダーで空振り三振にしとめて1アウト。その後も三塁へのハーフライナー、中フライであっさりと打者3人で片づけた。球数は10球、最速は154キロをマークした。

 6月23日の中日戦(タマスタ筑後)以来、今季5試合目の登板。これまではすべて先発で1イニングずつを投げてきて、今回が右肘手術から実戦復帰して初めてのリリーフ登板だった。

「もう1頂!」実現へのキーマン

 7月に入り、本格的なリリーバー復帰へ一歩前進といったところ。スアレスも「今後はリリーフでマウンドに上がることになると思います。登板ペースも週に1回程度から、今月中にはもっと間隔も詰めて投げる予定です。8月になれば連投も。早く1軍に上がりたいと思っている。今日のピッチングも良かったし、コントロールに関してはだいぶ良くなっている」と満足げな表情だった。

 1軍のリリーフ事情は決して良好とはいえない。抑えを務めている森唯斗は心身ともに疲労が溜まってきた影響もあるのか不安定な投球が続く。加治屋蓮も夏場の戦いは未知数だ。ホークス史上最速の161キロを計測したことのあるスアレスが1軍に上がってくれば、これ以上ない戦力となる。団子状態のパ・リーグから一歩上に抜け出すキーマンといっても大袈裟ではない。

 今後のピッチングも注目必至だ。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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