【女子アイスホッケー】世界ランキング1位のアメリカ代表の世界選手権ボイコットは決定的に!?
今月16日に筆者サイトで伝えたとおり、国際アイスホッケー連盟が主催する「世界選手権」で現在3連覇中!さらに加えて、同連盟が定める世界ランキング1位のチームと言えば「アメリカ女子アイスホッケー代表チーム」です。
その代表メンバーたちに対して、 来年の「ピョンチャン オリンピック」での金メダル獲得へ向け、アメリカホッケー協会から提示された、
「6か月間にわたる強化期間を設ける」
「その間の住居、食事、遠征費、負傷時の治療費、保険代を負担する」
「報奨金として85000ドル(およそ960万円)を与える」
という契約のうち、報奨金の支払いなどが滞っていることから、31日(現地時間)にミシガン州で行われる「世界選手権」への出場を、ボイコットする意向を表明していました。(経緯などの詳細は下記の記事をご覧ください)
▼トレーニングキャンプが延期に
現地メディアの報道によると、アメリカ代表は大会へ向けて、昨日からトレーニングキャンプを実施し、キャンプ中には世界ランキング3位のフィンランドとのテストマッチも予定されていました。
しかし、選手側とアメリカ協会との交渉に大きな前進が見られないことから、トレーニングキャンプは「延期」(=現時点での発表)となっています。
▼ボイコットは決定的!?
選手側の弁護士を務めるジョン・ランゲルの話によれば、20日にアメリカ協会と10時間以上にも及ぶ交渉を行ったそうです。
アメリカ代表の主力FWで、バンクーバーとソチのオリンピックに出場したジョセリン・ラムー・デイビッドソン(27歳)は、交渉後に「(両者の話し合いが)前進したように感じた」とコメントしていました。
しかし、合意までには至らなかった上、ランゲル弁護士によると「次回の交渉は電話で行うが、いつになるかは未定」だと話しています。
このような事実を目の当たりにすると、「ボイコットは決定的」だと言えそうです。
▼ホスト国不在の世界選手権
アメリカ協会と選手側の交渉が解決に至らないままだと、ミシガン州で開催されるにもかかわらず、「ホスト国不在の世界選手権」になってしまう可能性も。
というのは、16日の記事で紹介したとおり、既にアメリカホッケー協会は「替わりのメンバーで世界選手権に出場するつもりはない」との意向を発表しているからです。
さらに加えて、前回の記事でも触れた6季前の日本と、現在のアメリカの状況を比べると、
2011年の東日本大震災の直後に行われた「女子世界選手権(ディビジョン1)」では、出場を辞退した日本に対し、国際アイスホッケー連盟は、天災による不測の事態を考慮して、「最下位チームの自動降格」とはせず、翌年も同じグループ(名称はディビジョン1-グループAに変更)で世界選手権に参加することができました。
しかし、今回のアメリカは、いわば “お家騒動” だけに、世界選手権をボイコットした場合に、「次回(2019年)の世界選手権は、どのグループでの参加になるのか !?」
さらには、「来年のピョンチャンオリンピック出場にも影響が及ぶのか !?」
今後の国際連盟の判断によっては、[スマイルジャパンを応援する前に!女子にはあるのに、男子にはないアイスホッケーのルールをご存知ですか? 自力で出場権を勝ち取ったスマイルジャパン(女子日本代表)]のピョンチャンオリンピックでの上位進出! という期待が高まってくるかもしれません。