【神戸市東灘区】昔はここから先は海だった 埋め立て前の海岸線に残る堤防を見に行く
神戸には埋め立て地になっている場所が多くあります。そのなかでも戦後に着工された埋め立て地にはいまでも海岸線に堤防がそのまま残る場所があります。埋め立て前の海岸線を知ることができる堤防遺構を見に行ってみました。
灘浜住吉川線に残る堤防跡
今回堤防跡を見に行った場所は、神戸市東灘区御影本町付近の灘浜住吉川線です。ここには堤防跡がそのまま残っています。上の写真の左側にあるコンクリートが堤防跡です。この道路側が埋め立て地側になります。
調べてみると、この辺りの埋め立て工事は東部海面埋立事業の第2工区として昭和35年に着工されています。またこの部分は鶴甲山の土砂を使って埋立されています。埋立地は、ガス基地、工場、倉庫などの使用目的としたものになっています。これらの海岸線の埋立工事の後にポートアイランド、六甲アイランドの埋立事業に進んでいくことになります。
堤防はそのまま残されていて、道路を分ける役割になっています。陸側から見ると堤防は斜めになっているので陸側、海側の見極めはしやすいでしょう。
堤防がそのまま残っていることで昔の海岸線を知ることができます。堤防に立ってみて海側を眺め当時はここが海だったことを想像してみると様々なことに気がつくことができます。また確実にこの先は海だったことがわかる土木遺構は時代の流れを知ることができる貴重なものになっているのではないでしょうか。
灘浜住吉川線
神戸市東灘区御影本町1丁目付近