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ハロプロ3年ぶりの新グループOCHA NORMAがデビュー。若いながらの苦節を経て磨いてきたものは?

斉藤貴志芸能ライター/編集者
(左から)中山夏月姫、窪田七海、石栗奏美、北原もも(撮影/松下茜)

ハロー!プロジェクトから3年ぶりの新グループ・OCHA NORMA(オチャノーマ)がメジャーデビューする。“お茶の間”を楽しませる新世代のスタンダードに……と命名された10人組。平均年齢16歳とフレッシュだが、ハロプロ研修生としてデビューまで長く苦闘してきたメンバーも多い。そんな4人に聞く。

期待はしすぎないようにしてました

――メジャーデビューが決まってから、気持ちや生活的に変わったことはありますか?

石栗奏美 今も若干、本当にデビューできるのか不安です。♪テッテレー、「ドッキリでした」と言われるんじゃないかと(笑)。でも、光栄なことですし、いろいろなお仕事をさせていただいて目まぐるしい中、1日1日を大切にしなきゃと思っています。

窪田七海 先輩方がメジャーデビューしていくのを見てきましたけど、私たちがこんなに早くデビューできるとは思ってなくて……。

――「こんなに早く」という感覚ですか?

石栗 OCHA NORMAとしては、結成してすぐ決まったので。

窪田 ハロプロ研修生ユニットからOCHA NORMAになるまでが長かったので、ここからまた3年くらいかかるかと思っていたんです。

石栗 期待はしすぎないクセが付いていました(笑)。

窪田 そしたら、たくさんのことがどんどん決まって、本当に嬉しいです。ひとつひとつにちゃんと応えられるように、頑張っていきたいです。

――七海さんはブログで「朝早い仕事が多い」と書いていましたね。

窪田 そうなんです。今日も5時50分の電車に乗ってきました(笑)。

石栗 デビューシングルの『恋のクラウチングスタート』のMV撮影も早朝からだったんですよね。

撮影/松下茜
撮影/松下茜

早朝から移動の車でカラオケをしてました(笑)

――皆さん、朝は強いんですか?

窪田 大丈夫です!

石栗 中高生メンバーが多いので、逆に朝から楽しくなっちゃって。MVの撮影場所まで行く車の中でも、寝てるメンバーもいましたけど、最年少の筒井澪心ちゃんが「カラオケしよう!」と言い出して(笑)。

――早朝からカラオケ大会(笑)?

石栗 お姉さんたちがつき合って、結局着くまで歌っていました(笑)。

北原もも 私は早起きは苦手です。MV撮影のときは起きられるか心配だったので、逆に一睡もせずに参加しました。

――それで、ももさんがデビューが決まって変わったところは?

北原 生活的には、研修生のときとまったく変わりました。毎日お仕事させていただいて、すごく幸せ。アイドルとしても人としても、どんどん成長していけてると思います。

中山夏月姫 私も早起きはそんなに得意でなかったんですけど……。

石栗 早起きトークじゃないから(笑)。

中山 地方のイベントに行くときだと、空港や駅に早朝集合とかあるんですね。そういうことを通して、早起きができるようになってきました。

撮影/松下茜
撮影/松下茜

タイマーが鳴っていても起きなくて(笑)

――早起きトークになったついでにうかがうと、地方遠征のホテルで同室になって、朝起きなくて困るようなメンバーはいませんか?

石栗 研修生時代、私と中山夏月姫と米村姫良々の3人で、同じ部屋に泊まったときがあったんですね。そのときは米村が起きなくて大変でした。中山は一番早く寝て一番早く起きて、ちゃんとしてます。すごいのは私と米村が騒いでいても、絶対に起きないんです。ホテルの常識の範囲内ですけど、うるさくしているのに、中山は話し掛けても眠ったまま。かわいいなと思って、寝顔を見ていました(笑)。

中山 ハハハ(笑)。あの3人部屋は楽しかったね。

――集合に遅れるほど、寝ていることはなかったと。

石栗 それでいうと、西崎美空はヤバイです。あの子は本当に起きない(笑)。研修生の実力診断テストのときなんか、みんな緊張して朝早く起きて練習しているのに、西崎はホテルを出る45分くらい前まで起きなくて(笑)。タイマーはずっと鳴っているんです。音楽が流れているのに起きないから、止めて叩き起こすと「はぁ……?」みたいな(笑)。でも、ステージに立つとちゃんと歌うから、すごいなと思いました。

撮影/松下茜
撮影/松下茜

未来が見えなくて不安でも友情があったので

――さっき少し出ましたが、奏美さんと七海さんはハロプロ研修生ユニットの結成からだと、3年越しのデビューとなりました。

窪田 長かった~。

石栗 今振り返ると「あの頃も楽しかった」と言えますけど、当時は本当にもう、1日を生きていくのが精いっぱい。未来が何も見えない状態だったので。自分たちで目標を何回も掲げて、いろいろ頑張ってきましたけど、その先に何か決まっていたわけではなくて。不安な真っ暗闇の中を、ただ進んでいる感じでした。

窪田 不安を通り越してしまったね。

石栗 そう。箱の中に閉じ込められているような状況が続いていました。

――当時からTIFとかでハロプロ研修生ユニットを見ると、すでにデビューしていた多くのグループより、全然上な印象がありました。

窪田 4人で過ごすのは毎日楽しくて、やめようと思ったことはありませんけど、今度はコロナが来て。「これからどうなるかわからない」と何回も言われました。ご時世が変わるまで、永遠にこの状況が続くのかなと、考えごとはたくさんしました。

石栗 みんなで話し合いもしました。続けられたのはたぶん、4人がお互いを好きだったから。進路を考える年齢で悩みはしても、もしやめたら3人と離れてしまう。それは悲しい……という友情があって。

窪田 誰か1人がやめていたら、たぶん全員いなくなっていたと思います。

石栗 0か4か。1人でやめるという選択肢はありませんでした。

後輩が先にデビューして“学業に専念”も考えました

――夏月姫さんは研修生歴でいうと、七海さんやリーダーの斉藤円香さんの先輩だったんですよね。

中山 そうです。ハロプロ研修生ユニットができるということで、最初5人のメンバーが発表されたとき、私より後輩が3人いました。先を行かれた感じで悔しかったし、コロナ禍も始まって。ハロー!プロジェクトのコンサートに帯同する研修生メンバーは、毎回6人くらい選ばれるんですけど、「今回はハロプロ研修生ユニットで」と言われました。人数が絞られる分、私たちがまったく出られない公演もありました。

――「もうデビューできないと思って悩んでいた」という発言をされたことがありますが、その頃の話ですか?

中山 その頃もですし、研修生の活動って波があるんです。発表会で歌割りをたくさんもらえて「私、行ける?」と思ったら、次の公演ではまったくなかったり。そういう時期と受験が被って、後輩がデビューして先が見えなくなると、安定の“学業に専念”が頭をよぎります(笑)。勉強は頑張れば結果が付いてくるので。

窪田 努力が裏切らない。

中山 だから、そっちに切り替えるべきかなと、考えたことはあります。

――ももさんは研修生から、わりと順調に来た感じですか?

北原 ハロプロ研修生ユニットにメンバーを加えた新グループに、私が入ると発表されたときは中3で、中学卒業と同時に研修生をやめようかと悩んでいました。このままデビューできないなら、「ハロプロ研修生の活動は楽しかったです。これからは普通の高校生活を送ります」と言うつもりでした。でも、新グループに入れたのはとにかく嬉しくて。楽しいアイドル活動をこれからも続けていけるんだと、ワクワクしました。

撮影/松下茜
撮影/松下茜

生まれた瞬間から「私はかわいいな」と(笑)

――『恋のクラウチングスタート』には<ずっとこのチャンスを狙っていたんだよ>という歌詞があります。皆さんも研修生時代から、いつか来るチャンスを信じて磨いていたことはありますか?

石栗 ハロプロ研修生ユニットで大きいアイドルフェスによく出演させていただいたんですね。ユニット名にハロプロの看板を背負っているので、失敗はできないぞと。絶対に何人のお客さんと目を合わせる。何人に笑ってもらう。そういうことを意識していました。特に先輩グループが出ないアウェイみたいなところで、どこまでやれるか。そういうイベントで度胸は付いたと思います。

窪田 私はもともと歌が苦手だったんですけど、4人のときは歌割りがたくさん回ってくるんです。そこで大きな声で歌って、大きく踊らないといけない。そういう面では、4人だったからこそ成長できました。あと、イベントのMCも1から自分たちで考えていたんです。それをマネージャーさんに提出すると……。

石栗 却下されました(笑)。

窪田 自己紹介で好きなお寿司のネタを言おうとしたら、「それ必要?」みたいな(笑)。お寿司ネタは結局言えなかったんですけど、そんな中でトーク力も磨けた気がします。

――七海さんの“自分かわいい”キャラは、いつ頃からでしたっけ(笑)?

窪田 最初からです! オーディションよりもっと前から。生まれた瞬間から「私はかわいいな」と思っていました(笑)。

石栗 「オギャー!」から、かわいかったんだね(笑)。

窪田 何なら、お母さんのお腹にいたときから、そう思っていたんですよ(笑)。だから、アイドルになるために生まれてきました。

石栗 確かにななみん(窪田)は常に明るくて、アイドル以外の職業は考えられません。人に愛を届ける才能に長けていると思います。

誉められたところだけ伸ばすのでなく笑顔も大事に

中山 私は小5でハロプロ研修生になったときは、ダンスも歌も未経験でした。最初の基礎レッスンから、ステップも全然できなくて。1年くらいは振りを覚えるのもすごく遅くて、覚え方もひどかったんです。今は1曲仕上げるまで次に行きませんけど、当時は5曲送られてきたら、今日は5曲全部のAメロ、明日はBメロ……と練習していました(笑)。

石栗 無理だろう~。難しすぎる(笑)。

中山 それが効率いいと思っていたら、次の日になると前の日に覚えた振りは全部忘れていて(笑)、逆効果でした。それで踊るメンバーから外されていたのが、今は自分なりの覚え方を見つけて、平均くらいには踊れるようになりました。ここまで長くかかりましたけど。

石栗 でも、さっき話した3人部屋のときは、私と米村は振りを覚えられなくて、夜中まで泣きながら練習していたんです。その横で、夏月姫はぐっすり寝ていて(笑)。もう覚えていたからですよね。

窪田 今は曲が送られてきた瞬間、誰よりも早く覚えています。

石栗 そう。何でも早い。

中山 違う! すごく心配性なんです。集合時間にも無駄に早く来てしまうタイプで、振りもすぐ忘れるから、早めに覚えているだけです。

北原 私は研修生の頃は、「カッコイイね」とか「腹筋割れてるね」とか、誉められたことだけ伸ばせばいいと思っていました。ダンスなら「キレ良く踊るだけでいい」とか。そしたら、アイドルらしさが消えていきました。今のグループに加入したとき、周りのメンバーを見て、もっとかわいらしさがないとダメだなと。それから普段も笑うように心掛けたり、曲の中で笑顔を見せることを磨いています。

中山夏月姫(なかやま・なつめ) 2005年7月20日生まれ、石川県出身(アップフロントエージェンシー提供)
中山夏月姫(なかやま・なつめ) 2005年7月20日生まれ、石川県出身(アップフロントエージェンシー提供)

アニメからハロプロが身近になりました

――そもそもですが、皆さんがアイドルやハロプロを目指した原点は何だったんですか?

石栗 私はアニメの『きらりん☆レボリューション』です。世代的にドンピシャで、きらりんになりたくて、歌を歌っていた(元モーニング娘。の)久住小春さんに憧れました。その頃の私は本当に人見知りで、血縁者以外とは話せない、いとこでギリみたいな感じだったんです。でも、家の中ではきらりんと同じ衣装を着て、タンバリンとヘッドセットも買ってもらって、踊っていました。

――『きら☆レボ』の影響を受けたアイドルは結構多いようですね。

石栗 その後も、観ていたアニメの主題歌がハロプロの先輩の楽曲だったんです。Buono!さんとか、Berryz工房さんとか。気がついたらハロプロが身近にあって、「もしかしたら私、好きなのかも」と思っていたら、お父さんがオーディションを見つけてくれました。

――「北海道限定メンバーオーディション」ですね。

石栗 でも、ハロプロ研修生になるなんて思っていませんでした。「北海道限定」だったので。オーディション期間が1年くらいあって、途中で心が折れそうにもなりましたけど、何とか受かって。運も良かったと思います。

石栗奏美(いしぐり・かなみ) 2004年4月20日生まれ、北海道出身(アップフロントエージェンシー提供)
石栗奏美(いしぐり・かなみ) 2004年4月20日生まれ、北海道出身(アップフロントエージェンシー提供)

朝の番組から元気を与えるアイドルになりたいなと

中山 私は小さい頃、家で歌ったり踊ったり、ポージングして写真を撮ったりはしてましたけど、芸能界に入ろうとは思っていませんでした。でも、ご当地アイドルから好きになって、初めて観たMVがC-uteさんの『桃色スパークリング』だったんです(*Cは温度の単位)。当時はグループ名も誰が誰かもわからないまま、鈴木愛理さんが着てらっしゃった衣装が本当にかわいくて。似た服を買って一緒に踊っていたのがきっかけで、ハロプロを好きになりました。

北原 毎朝観ていた『おはスタ』に(元アンジュルムの)船木結さんが出演されていて。「ふなっき歌謡祭」というコーナーで朝から元気をもらって、アイドルっていいなと思いました。そこから自分も元気を与えるアイドルになりたくなったんです。

窪田 私は小さい頃から目立つことが好きだったので(笑)、芸能界に入りたいとずっと思っていました。小5くらいでスマイレージさんの曲を知って、ハロプロを好きな友だちからモーニング娘。さんも勧められて、佐藤優樹さんにハマりました。自分もハロプロに入りたいと思って、中1のときにオーディションを受けました。

北原もも(きたはら・もも) 2006年8月30日生まれ、東京都出身(アップフロントエージェンシー提供)
北原もも(きたはら・もも) 2006年8月30日生まれ、東京都出身(アップフロントエージェンシー提供)

メンバーの出身地がバラバラなので全国に広められたら

――ハロプロ以外にも世の中にいろいろなアイドルがいる中、OCHA NORMAの強みはどんなところだと思いますか?

石栗 メンバー10人、出身地がきれいにバラバラなんです。北海道から佐賀県までいて、全国のお茶の間にOCHA NORMAを広めるには、もってこいだと思います。

窪田 中高生が多いので、今どきの流行りに乗っていきたいです。

石栗 ロゴのOのところがYouTubeの画面みたいになっているので、これから映像の配信をもっと活用して、アイドルを知らない学生さんや女の子にも引っ掛かる存在になれたら。老若男女に愛されるのが、私たちの希望でもあるので。

――平均年齢が16歳で、平均身長は高いですよね?

石栗 そうなんです。160cmを超える子が4人かな。半分近くいます。

北原 私は研修生に加入した頃から背は高いほうでしたけど、さらに成長しました。

――伸ばすために何かしたんですか?

北原 牛乳は好きで、お風呂上がりに毎日飲んでいました。

窪田 私は156cmで、OCHA NORMAで一番小さいんですよ~。なのに衣装のヒールは一番ペッタンコで、1人だけくぼんで見えます。

石栗 クボタだけに(笑)。

窪田 だから、もうちょっと伸ばしたいです。160cmは行きたい。まだ可能性はあると信じています。

――伸ばすために何かしているんですか?

窪田 最近、牛乳を飲んでいます。

石栗 ホント? 見たことないよ(笑)。

窪田 ビタミンCも摂取しています(笑)。

窪田七海(くぼた・ななみ) 2004年7月23日生まれ、千葉県出身(アップフロントエージェンシー提供)
窪田七海(くぼた・ななみ) 2004年7月23日生まれ、千葉県出身(アップフロントエージェンシー提供)

お茶の間のような安らぎもあるグループに

――両A面のデビューシングルの『お祭りデビューだぜ!』のほうは、津軽三味線や篠笛が入った和風ソングになりました。

石栗 ネオ和風といいますか、日本の文化に乗りながら、令和の私たちの世代が引き継いでいる感じで、めちゃめちゃカッコイイです。MVもお祭りみたいに、わっしょい、わっしょいと撮りました。

窪田 衣装のハッピも若干アロハシャツみたいな柄で、完全な和ではなく、洋でも通用するようなデザインになっています。

――グループ名の由来の“お茶の間”も日本的ですが、令和世代の皆さんに馴染みはありました?

石栗 正直、『サザエさん』しか浮かびませんでした(笑)。石栗家にお茶の間はなくて、実際に見たことはなかったので。そういう意味では古い言葉かもしれませんけど、私たちが令和の時代に、みんなが集う場所として広めていきたいです。

中山 私は田舎のほうに住んでいたので、お茶の間は聞き慣れない感じはしなくて、すんなり入ってきました。グループ名が発表になる前に想像していたとき、漢字から来るとは思っていたんです。出身地が全員違うので“津々浦々”とか(笑)。ライブのサプライズで“OCHA NORMA”とスクリーンに出て、「オチャノーマです」と発表されたときは、やっぱり漢字の“お茶”と繋がったなと思いました。

北原 私の家にも祖父母の家にもお茶の間はないですけど、ひいおばあちゃんの家にはあって。1年に1回くらい行くと癒されるのを感じたので、オチャノーマと聞いたとき、あの空気が思い浮かびました。そういう安らぐ部分もあるグループになれたらいいなと思います。

プロレスおたくなこともアピールします(笑)

――メジャーデビューしてグループで頑張っていくわけですが、個人でアピールしたいことや、ゆくゆく挑戦したいこともありますか?

北原 私はモデルに挑戦したいです。もともとハロプロ研修生になる前の小5の頃は、モデルさんに憧れていたので。

窪田 私はバラエティ番組にすごく出たくて。話すことが好きだし、キャラクター像として憧れていたのが、道重(さゆみ)さんや嗣永(桃子)さん。私もテレビでドッキリを仕掛けられたりしたいです(笑)。

――特に出たい番組というと?

窪田 『しゃべくり007』です。お笑いの方たちといっぱいおしゃべりしたくて。

――夏月姫さんはプロレス好きだそうですね。

中山 そうなんです。父がプロレスを好きで、DVDや録画がたくさんあって、よく観ていました。

――新日本プロレスの1.4東京ドームも生観戦したとか。

中山 石栗奏美ちゃんと一緒に行きました。

石栗 参戦させていただきました!

中山 ヤバかったです(笑)。結構良い席だったんです。勝った選手がハケてくる場所の真上で、リングもよく見えて。生で観戦したのは初めてで、すごくテンションが上がりました。

――推しのレスラーは?

中山 内藤哲也さんです。あとは棚橋弘至さん、高橋ヒロムさん……。ユニットではロス・インゴ(ベルナブレス・デ・ハポン)が好きです。

――夏月姫さんもステージで「トランキーロ! あっせんなよ」と言ってみるとか(笑)?

中山 それは恥ずかしいですけど(笑)、プロレスおたくをいろいろなところでアピールしていきたいです。

撮影/松下茜
撮影/松下茜

格闘マンガの「まだやるかい?」に泣けました(笑)

――奏美さんも総合格闘技や大相撲が好きなんですよね?

石栗 キックや修斗も観ます。戦うのはカッコイイなと。小さい頃から『プリキュア』も観てましたけど、『ドラゴンボール』派。2つ上の兄が大学でボクシング部に入っていて、影響は大きかったです。今はハマりすぎて、PPVとかで試合を観ながら、1人で解説しているんです(笑)。兄が引くくらい、詳しくなってしまって。自分でも格闘技をやってみたいですけど、あまり運動神経が良くないので、解説やリングアナに挑戦できたら。「膝関節が極まったー!」とか言いたい(笑)。

――マンガの『刃牙』シリーズも好きで、素手ゴロ最強の花山薫推しだとか。

石栗 そうなんです。漢(おとこ)ですよね。「鍛えることは女々しい」ですよ! そう言い切れる精神力にホレます(笑)。それでいて、刃牙のデートを邪魔させないように身を呈して死刑囚と戦って、「まだやるかい?」という伝説の名台詞が出て……。もう泣ける(笑)。花山は世界一カッコいい男の中の男で、大好きです!

――熱いですね(笑)。そういう話を、他のメンバーはポカンと聞いていたり?

窪田 かなみん(石栗)は楽屋でも携帯で格闘技を観て「キターっ!!」とか騒いでいます(笑)。最年少の澪心ちゃんに布教しようとしているんですよ(笑)。私もたまに話をされますけど、わからないので乗りません(笑)。

石栗 実は北原ももちゃんが、大晦日の「RIZIN」の配信を一緒に観てくれて。「今のパンチは良かった」とか言って、私がちょっと目を離した隙に、すごくのめり込んでいました(笑)。

北原 惹かれるものがありました。

石栗 ももちゃんも腹筋を鍛えているからね(笑)。

撮影/松下茜
撮影/松下茜

頑張った先に明るい未来はきっとあります

――今のOCHA NORMAの前には、明るい未来が待っている感じがしますか?

石栗 メンバーがみんな内に秘めた闘志と野心を持っています。ゆえに、みんなで「絶対に日本武道館に立とうね」みたいな会話はしません。言わずもがななので。けど、みんな狙っていることは自然と一緒。たぶん「せーの」で言えば「日本武道館!」となると思います。先輩方のオープニングアクトでは何度も立たせていただいて、1曲に全身全霊を懸けました。やり甲斐をすごく感じたので、私たちも追い掛けます!

北原 武道館でいうと、オープニングアクトをやらせていただくのは嬉しいですけど、まだ明るい状態じゃないですか。自分たちのライブを夜までやって、会場にペンライトが光り輝くところをステージから見たくて。

中山 私は代々木体育館でJuice=Juiceさんのコンサートを観て、何かわからないんですけど、すごく感動したんです。会場の大きさ、お客さんの盛り上がり……。その場所にいつか私たち10人で立つことが目標です。

窪田 今までは今後どうなるかわからなかったけど、これからは前へ進むだけ。たぶん頑張った分だけ結果が付いてくるので、何も迷わず一生懸命やります。そこに明るい未来はきっとあると思います。

アップフロントエージェンシー提供
アップフロントエージェンシー提供

OCHA NORMA(オチャ ノーマ)

2019年から活動していたハロプロ研修生ユニットの4人に、研修生からの追加メンバー4人と「ハロー!プロジェクト 新メンバーオーディション2021」の合格者から2人が加わり、2021年12月に結成。グループ名は“みんなが集うほっとする場所”としての「お茶の間」と、ラテン語で“規準/基準”という意味の「NORMA」を掛け合わせたもの。「お茶の間を楽しませる、新世代のスタンダードとなるような存在になってほしい」と命名された。『OCHA NORMAのお茶の間さまの言うとおり』(BSJapanext)、『OCHA NORMAの推し事ノルマ更新中!』(CBCラジオ)に出演中。7月13日発売のシングル『恋のクラウチングスタート/お祭りデビューだぜ!』でメジャーデビュー。

『恋のクラウチングスタート/お祭りデビューだぜ!』

7月13日発売

通常盤A
通常盤A

初回生産限定盤A・B(CD+BD) 2090円(税込)

初回生産限定盤SP(CD+BD) 2310円(税込)

通常盤A・B(CD+トレーディングカード) 1300円(税込)

芸能ライター/編集者

埼玉県朝霞市出身。オリコンで雑誌『weekly oricon』、『月刊De-view』編集部などを経てフリーライター&編集者に。女優、アイドル、声優のインタビューや評論をエンタメサイトや雑誌で執筆中。監修本に『アイドル冬の時代 今こそ振り返るその光と影』『女性声優アーティストディスクガイド』(シンコーミュージック刊)など。取材・執筆の『井上喜久子17才です「おいおい!」』、『勝平大百科 50キャラで見る僕の声優史』、『90歳現役声優 元気をつくる「声」の話』(イマジカインフォス刊)が発売中。

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