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NY金2日:新規失業保険申請件数を受けて、急反落

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

COMEX金4月限 前日比7.20ドル安

始値 1,204.00ドル

高値 1,205.70ドル

安値 1,194.80ドル

終値 1,200.90ドル

米新規失業保険申請件数が良好な数値になったことを受けて、雇用統計発表を前に買い玉整理の動きが優勢になった。

アジア・欧州タイムは1,202~1,206ドル水準で揉み合う展開になったが、ニューヨークタイム入り後に急落した。前日は3月ADPが市場予測を下回ったことで、3日に米労働省が発表する雇用統計も厳しい内容になるとの見方が、金相場の急伸を促していた。しかし、本日発表された新規失業保険申請件数がそうした懸念を後退させたことで、金相場は戻り売り優勢の展開になっている。為替相場がドル安に振れる中、売り一巡後は下げ幅を縮小したが、1,200ドル台を回復するのに精一杯だった。

3月28日の週までの新規失業保険申請件数は、前週比-2.0万件の26.8万件になっている。市場予測28.6万人を大きく下回り、9週間ぶりの低水準を記録している。3月分の雇用関連指標では低調な内容のものも目立つが、少なくとも新たな失業者が創出される動きは抑制されていることが、改めて金価格の上値を圧迫している。

明日発表される雇用統計では、非農業部門就業者数が前月比+24.5万人(前月は29.5万人)、失業率が5.5%(同5.5%)と予測されている。安定的に前月比で20万人超の雇用創出が続いていれば米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ着手の流れに変化はないと見ており、金相場の基調は引き続き下向き方向でみている。ただ、ここで市場予測を大きく下回る内容になると、8日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録までは売りテーマを欠くことには要注意。

なお、3日のCMEコモディティは全休であり、Globexでの取引も行われず、TOCOMのナイトセッション、または6日のTOCOM・上海市場の値動きは大きくなり易い。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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