メンタリストDaiGo氏が「生活保護の人に食わせる金があるんだったら猫を救ってほしい」、「ホームレスの命はどうでもいい」、「邪魔だし」、「臭い」などといった差別的な発言をしたことがわかり、炎上しています。
切り抜き動画で差別発言が取り上げられる
問題となっているのは8月9日に公開された、切り抜きチャンネルの「【字幕付き】※超辛口 生活保護の人とかいない方が良くない?臭いしさ…【DaiGo】」という動画です。
動画はメンタリストDaiGo氏による8月7日のライブ配信「【超激辛】科学的にバッサリ斬られたい人のための質疑応答」の1時間50分あたりからの会話を切り抜いたもので、このなかで同氏は「ホームレスの命はどうでもいい」といった趣旨の差別発言を行いました。
メンタリストDaiGo氏の発言全文書き起こし
問題部分の発言を全文書き起こしました。
8月11日のライブ配信でも同様の発言
炎上しているのは上記の書き起こし部分ですが、ほかのライブ配信を確認すると8月11日も「野良猫の子猫を逃したのですが、保護するべきでしたでしょうか?」という質問に対して、同様のことを発言していることがわかりました。
炎上後も「僕にとってはホームレスはいらない存在」と主張
さらに炎上後の8月13日未明にもメンタリストDaiGo氏はライブ配信を実施。冒頭で炎上について触れ、これまでと変わらず「僕にとってはホームレスはいらない存在」と主張しました。
ここでは10分ちかくにわたって主張が行われたため、重要な部分のみを取り上げます(全文を知りたい方は動画を確認してください)。
「辛口」と言えば差別しても許されるわけではない
メンタリストDaiGo氏の主張には、いくつかおかしなところがあります。ひとつは「辛口だから」という言い訳です。
なぜか同氏は「辛口だから」とたびたび主張していますが、辛口と宣言しておけば「ホームレスの命はどうでもいい」、「犯罪者を殺すのと同じ」などと言って良いわけではありません。それは辛口ではなく、ただの差別です。
辛辣なことと、弱者を差別することは違います。
そもそも辛口って、手心を加えない厳しい意見を言うものであって、「差別発言するぞ」という意味ではありません。
命を選別する優生思想を広めることが悪
もうひとつは「ホームレスや生活保護の人たちの保護活動をやってない人は文句を言うな」という主張です。
メンタリストDaiGo氏は「そういった保護活動をしている人たちは叩いていい」と言っていますが、ホームレスや生活保護の人たちへの差別発言は保護活動に関係なく、誰でもたしなめてよい内容です。
「差別発言はやめるべきだ」という当たり前の主張は、保護活動をしていないとしてはいけないのでしょうか? 違いますよね。自身が猫の保護活動をしていることを言い訳に使った話のすり替えにすぎません。
そして、なぜ「ホームレスや生活保護の人たちはいらない」といった主張を叩いたり批判したりするのかと言うと、それを放置していると2020年に発生した岐阜市ホームレス襲撃殺人事件のような犯罪が再び起こらないとも限らないからです。
すでにTwitterでは同氏の発信に影響された人たちが「生活保護の人はいらない」といった趣旨の発言をしていることを確認できます。
ナチスのホロコーストのことを知っていながら、なぜホームレスや生活保護の人たちより猫の命の方が大事といった優生思想を発信するのか? 意味がわかりません。
Googleは差別発言を放置するのか?
今回の炎上は起きたばかりですが、ライブ配信でたびたび発言しているところを見るに、このような主張を繰り返してきたであろうことは容易に想像できます(直近で確認できただけでも3回です)。
本人は「辛口だから」と言っていますが、はたしてGoogleは「辛口」と言えばこのような差別を発信することを許しているのでしょうか?
すでに大勢の人が通報していると思いますが、Googleがどのような対応をするのかも見守りたいところです。