【御殿場市】秩父宮両殿下の御別邸『秩父宮記念公園』は両殿下の御殿場愛が詰まった歴史公園です。
様々なスポーツの振興に尽くされ『スポーツの宮様』と呼ばれていた秩父宮雍仁親王殿下。肺結核と診断された翌年から約11年間、御殿場の御別邸で療養生活を送られました。
勢津子妃殿下は御殿場をこよなく愛し殿下が薨去された後も夏季はこちらで過ごされていました。
『秩父宮記念公園』は妃殿下の御遺言により、御別邸が御殿場市に寄贈され、平成15年に公園として完成しました。
木漏れ日が優しいヒノキの森のエントランスを抜けます。
売店では園内の畑で栽培された野菜で作られた自家製ピクルスや、宮家御用達のとらやの羊羹などが販売されています。
来年は寅年なので、干支にちなんでとらやの羊羹を買いました。
ちなみに駐車料金は200円ですが、売店で500円以上購入すると駐車サービス券がもらえ、駐車料金が無料になります。
店を抜けると、左手に殿下が実際に使われた三峰窯があり、右側には畑が広がっています。両殿下は農業の実践や振興に励まれていたそうです。この御別邸で近在の農民と共に畑仕事をされていたという両殿下。親近感が湧きます。
母屋前には水琴窟があり、耳を傾けると琴を奏でたような良い音がします。こちらは御殿場市制施行50年記念事業として御殿場緑化組合が設置したものだそうです。
また、記念館前のロックガーデンは妃殿下が大事にされていた山野草が生育されています。こういったところからも両殿下のお人柄が伺えました。
反対側、右側には旧車庫とカフェ『うぐいす亭』があります。うぐいす亭は殿下の詠まれた和歌より名付けられたそうです。宮邸限定珈琲を堪能したかったのですが、冬季は15時30分でラストオーダーで、今回は間に合いませんでした…
記念館の中には実際に両殿下が使用されていたものが展示されていました。展示物の中に会津塗が多いのは、妃殿下が会津の御生まれだからなのでしょう。こんなところからも両殿下の仲睦まじさが垣間見えました。
記念館の順路を進むと、茅葺屋根の母屋に続きます。
土間を改築されたというリビングルームには洋家具が配置されていました。ここは書斎、応接間、食堂として使用されていたそうです。
母屋の暖炉がある部屋は、実際に両殿下が寛いでいる写真があり、重なり合うようでした。
記念館裏には、つばき園、もみじ園など四季折々に楽しめる遊歩道があります。時期的に見ることはできず残念でしたが、ただ遊歩道を歩くだけでも気持ちの良い空間でした。
『秩父宮記念公園』は『日本歴史公園100選』、『美しい日本の歩きたくなる道500選』、また国土交通省『ガーデンツーリズム制度』にも登録されているそうです。
今回ではまだまだ見足りない魅力が沢山ありましたので、桜、紅葉、椿の時期に合わせてまた訪れたいと思います。
時を超え両殿下の慈愛を感じながら、ヒノキ林に囲まれた広大な庭園散策は良いリフレッシュになりました。
年明けは1月2日より開園されるそうで、2日、3日は甘酒のサービスがあるそうですよ(数量限定)!
秩父宮記念公園:御殿場市東中田1507-7
TEL:0550-82-5129
アクセス:御殿場IC第2出口を出て右折し、1つ目の信号を右折右側に駐車場あり
駐車場:50台は停められると思います。
開園時間:4月 9:00~17:00
5月・9~3月 9:00~16:30
6・7・8月 9:00~17:30
休園日:第3月曜日(祝日を除く)12月29日~1月1日
(臨時休園あり)
入館料:一般 300円 小・中学生 150円