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ホンダ新型「スーパーカブ50/110」発表試乗会速報  ”らしさ”はそのまま美しく洗練された

佐川健太郎モーターサイクルジャーナリスト
HONDA SUPER CUB 50/110

開発テーマはスタイルアップと耐久性向上

港から吹く風が気持ちいい良く晴れた朝。白く輝く帆船が佇む日本丸メモリアルパークの特設会場で新型カブの発表会は始まった。

最初のプレゼンテーションではホンダの開発スタッフから「誕生60周年に向けて原点に立ち返り、一貫した継承と進化を図る」という開発方針が伝えられた。

そこには大きく分けて2つのテーマがあるそうだ。

ひとつは「スタイリング」で、従来の曲線基調に立ち返り、かつ現代的に洗練されたデザインとすること。シンプルで普遍的な日本の風景に溶け込むスタイルを継承しながら、乗りやすさや使いやすさも追求している。

特に見てほしいのが、レッグシールドからリヤフェンダーにつながる「S字」ラインだとか。ひと目で分かるLEDヘッドライトとともに新型のアイコンになっている。

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▲スーパーカブ50

もうひとつが「進化」。ビジネス車としての信頼性をさらに高めるために、特にエンジンまわりの部品の耐久性を高めている。具体的にはピストンとシリンダースリープを変更し、カートリッジ式オイルフィルターを追加することで耐久性ととともにメンテナンス性も高めている。

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また、シフトドラム回転軸にニードルベアリングを追加することで、変速フィーリングも向上させた。カムチェーンラインも最適化され静寂性も高められているそうだ。

ホンダが新型カブに託した「安心と信頼をお客様に」という思いは、初代から変わらぬ一貫したものだ。世界累計生産台数1億台突破と2018年に迎える生誕60周年を前に、未来に向けてのカブの在り方を世に示したのが今回の新型ということだ。

原点回帰の柔らかなデザインに

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▲スーパーカブとホンダの開発陣

新型スーパーカブを目の前にして最初に思ったのは「美しい」ということ。鮮やかなブルーメタリックの110は港町の青い海と空に似合うし、ポップな黄色の50は若々しく発展するヨコハマの街並みによく馴染む。

開発者がぜひ注目してもらいたいと語った滑らかな「S字」のボディラインと丸目のヘッドライトが新型であることを主張する。角型ヘッドライトと直線基調だった従来モデルから大きく変わった点である。

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▲ヘッドライトはLED化された(写真は参考出品車 クロスカブ110)

思えばスーパーカブといえば、長らく丸目と曲線がアイデンティだった。そう考えると原点回帰とも言えるデザインだ。

走りもよりスムーズに洗練された

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走りの印象はひと言、スムーズで扱いやすい。従来モデルと同時に乗り比べてはいないのであくまでも感覚的なものだが、エンジンは低速での粘りが出て、シフトフィールが滑らかになり、チェーンのジャラジャラ音が目立たなくなった。

排気音も静かだ。これは50と110に共通して言えること。その上で50はより手軽かつイージーに扱えて、110はよりパワフルで汎用性がある。

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手で荷台を持って方向転換できるほど軽いので、どこでもサッと駐輪できるし、何より荷物がたくさん載せられるのがいい。働くバイクのイメージが強かったが、新しくなったデザインと乗り味も含めて、ファンバイクとしても魅力的だと思った。

詳しいインプレッションについて後日、動画とともに掲載する予定なので楽しみにしていただきたい。

出典:Webikeバイクニュース

モーターサイクルジャーナリスト

63年東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、RECRUITグループ、販促コンサルタント会社を経て独立。趣味が高じてモータージャーナルの世界へ。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。㈱モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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