久保建英迎えるインテルや鎌田大地所属ラツィオらが最終節で目指すのは? セリエA勢のCL決勝T進出条件
チャンピオンズリーグ(CL)は12月12日からのグループステージ最終節が行われる。
イタリア・セリエAから出場しているインテル、ラツィオ、ミラン、ナポリの4チームは、グループステージ最後の試合で何を目指しているのか。
インテルとラツィオはすでにベスト16に駒を進めた。ナポリはラウンド突破に有利な立場にある。一方、ミランは自力で勝ち上がる可能性が消滅。最も厳しい状況に立たされている。
ミランがグループステージを突破するには何が必要なのか。久保建英が所属するレアル・ソシエダを本拠地サン・シーロに迎えるインテルや、鎌田大地が所属するラツィオにとって、最終節は消化試合なのだろうか。
■インテル(現地12日にレアル・ソシエダとホームで対戦)
・現状:グループ2位、決勝トーナメント進出は確定
・最終節の目標:グループ首位通過
・目標達成条件:勝利
昨季ファイナリストのインテルが狙うのは、勝ち点で並ぶが得失点差で下回っているソシエダを逆転しての首位通過。バイエルン・ミュンヘン、アーセナル、レアル・マドリー、マンチェスター・シティと、優勝候補の強豪がすでに1位の座を確定している。ラウンド16での対戦を避けたいところだ。
前回の敵地での対戦は、序盤に先制されるも終盤で追いつき、1-1で引き分けている。だが、総得失点差で劣るため、首位に立つには勝つしかない。
ただ、今季のインテルが最大目標に掲げているのは、2つ目の星(通算20回目の優勝)を狙うセリエAでの王座奪還。特に守備陣に負傷者が相次ぎ、連戦の疲労も懸念されるなか、シモーネ・インザーギ監督の選手起用が注目される。
■ナポリ(現地12日にブラガとホームで対戦)
・現状:グループ2位、首位通過の可能性は消滅
・最終節の目標:グループ2位通過
・目標達成条件:2点差以上での黒星回避
突破が確定していないナポリだが、3位ブラガとは勝ち点3差。引き分け以上でベスト16進出が決まる。また、負けたとしても1点差であれば、総得失点差で上回るため2位キープが可能だ。
一方、2点差以上をつけられて負けた場合、ナポリはグループ3位に転落。ヨーロッパリーグ(EL)の決勝トーナメントプレーオフに回ることとなる。
ナポリは11月にリュディ・ガルシア前監督を解任し、ヴァルテル・マッザーリ監督を招へい。初戦こそ白星発進したが、その後はクラブにとって7年ぶりとなる公式戦3連敗を喫した。マドリー、インテル、ユヴェントスと、国内外の強豪との連戦ではあったが、これ以上流れは悪くしたくない。
■ラツィオ(現地13日にアトレティコ・マドリーと敵地で対戦)
・現状:グループ2位、決勝トーナメント進出は確定
・最終節の目標:グループ首位通過
・目標達成条件:勝利
セリエAでの不振が騒がれるラツィオだが、欧州ではすでに次のラウンド進出を決めている。国内外の出来の違いが疑問視されているほどだ。
最終節の相手は、勝ち点1差のアトレティコ。逆転してグループ首位通過を果たすには、敵地での勝利という難しいミッションをこなさなければならない。前回のホームでの直接対決は、1-1のドローだった。
国内での公式戦ここ3試合は、2勝1分けという成績ながら、内容の悪さで批判を浴びている。良い内容で先制しても後が続かず苦戦し、セリエA前節エラス・ヴェローナ戦では勝ち点を落とした。鎌田もチームも厳しい状況が続くなか、結果が出ている欧州の舞台を好転のきっかけとできるか。
■ミラン(現地13日にニューカッスルと敵地で対戦)
・現状:グループ最下位、首位通過の可能性消滅
・最終節の目標:グループ2位通過
・目標達成条件:勝利&パリ・サンジェルマン敗北
イタリア勢で唯一、突破が厳しいと見られているのがミランだ。前節のホームでのボルシア・ドルトムント戦を落としたことでグループ最下位に転落。自力突破の可能性がなくなった。
ミランがベスト16に勝ち上がるには、まずニューカッスル戦の勝利が必須。勝てなかった場合、最下位が確定し、今季の欧州での戦いに終わりを告げられる。
イングランドの地で勝った場合も、ミランはラウンド突破が確定しているドルトムントの奮闘に期待しなければならない。彼らがホームでパリ・サンジェルマンに勝たなければ、いずれにしても2位浮上が不可能だからだ。パリ・サンジェルマンが負けなかった場合、ミランは勝ってもグループ3位となり、EL決勝トーナメントプレーオフに回る。
相次ぐ負傷にも悩まされ、非常に苦しいシーズン前半戦となったミランは、セリエA前節でもアタランタに2-3で敗れた。首位インテルと勝ち点9差になり、スクデット争いから脱落しつつある。さらに欧州敗退となれば大きな痛手だ。