【富田林市】富田林にも千本鳥居のようなものが!願昭寺境内から上がれる、あけごろも大明神を参拝しました
ここ3年余りは観光どころではありませんでしたが、ようやく海外からの観光客も戻りつつありますね。ところで外国人観光客に人気の日本国内の観光スポットといえば第1位が京都の伏見稲荷です。理由としてはやはり鳥居のトンネル、幻想的な千本鳥居が人気なのでしょう。
しかし、富田林にも千本鳥居に似たスポットがあります。さすがに千本鳥居ほどの本数ではありませんが、鳥居がトンネルのように連続して並んでいるところがあります。その場所は目白不動願昭寺の境内にあるのです。
富田林観光ガイドの16ページに目白不動願昭寺が紹介されていますが、よく見ると千本鳥居のようなものが見えます。もちろん本場伏見稲荷のものと比べれば少ないですが、主に稲荷系の神社では、このように奉納された鳥居をトンネルのように並べているところが多いです。
では願昭寺境内にある神社は、稲荷神社かと思うとそうではなく、裶袍大明神と書いてあります。ところが一般的には「裶」ではなく「緋」という字を当てるようで、緋袍大明神(あけごろもだいみょうじん)を祀っているそうです。
緋袍大明神を調べるとなかなか情報が出てきませんが、熊本に火伏・学業・芸能の神様として緋袍稲荷大明神を祀っているところがあるのを見つけました。ということなので、やはり稲荷大神を祀っているものと考えられます。
ちなみに袍は上の画像のように主に公家が着用する装束の上着のことで、緋袍(あけごろも)とは五位という地位の人物が着る赤い色の袍のことです。
ということで、願昭寺の境内にある緋袍大明神に行ってみましょう。
山を上がっていくと次々と鳥居がありますね。千本鳥居とまでは行かなくても百本以上は確実にありそうです。
ただ山を登るだけでは疲れるのですが、鳥居のトンネルのためか、それほど疲れません。そういえば昔、伏見稲荷の千本鳥居にも行ったことがありますが、その時も結構山の中を歩いたのにもかかわらずあまり疲れを感じませんでした。
このように確実に山を登っているのに、不思議ですね。
どんどん上に登っていきます。この日は天気が良かったので、気持ちよく登れました。
ちなみに鳥居が多い理由は、伏見稲荷によれば、願いごとが「通る」「通った」御礼の意味があるそうで、江戸時代以降に鳥居を奉納する習慣が広がったからなのだそうです。
おそらく緋袍大明神にも同じような意味があるのかなと想像してみました。
朱色の鳥居と石の鳥居があります。鳥居が朱色な理由を調べると、もともとは魔力に対抗する色、豊穣を表す色でもあるそうです。
さらに朱の原材料は水銀(丹)で木材の防腐剤の効果もあるとのこと。
さて反対側を見ると、寄付した人、団体の名前と鳥居を建てた年月日が書いてあります。平成14年のものが多いですね。
ずいぶんと上まできたようです。入口だった願昭寺境内も下に見下ろせます。
ここで奉納された鳥居は終わりました。
この石の鳥居をくぐって階段を上がればいちばん上にある本殿に行けます。
いよいよラストです。でもそんなに疲れた気がしません。鳥居のトンネルのおかげでしょうか?
上まで来ると三つの御社が並んでいました。
真ん中が、稲荷大神を祀っていると思われる緋袍大明神です。
ということで参拝しました。
右にあるのが目白不動明王。
左側には生目八幡大菩薩とあります。
神社の社に仏教系の明王とか菩薩が祀られているのは不思議ではありますが、明治時代に神仏が分けられるまでは、神仏混淆(しんぶつこんこう)で、一緒に祀られていたそうなので、そう考えると不思議ではないとなりますね。
左右の御社の前に鳥居がないのも仏教系を祀っているからとも考えられます。
上から眺めてみました。山の中腹にある願昭寺からの眺めも絶景でしたが、その願昭寺をこのように見下ろす位置からなので、遠くの建物までよく見渡せました。
緋袍(あけごろも)大明神
住所:大阪府富田林市伏見堂953 願昭寺境内
アクセス:近鉄汐ノ宮駅から徒歩25分
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