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来館数150000人突破 びわ湖大津 大河ドラマ館 吉高由里子と見上愛のトークショーは倍率7.5倍

木俣冬フリーライター/インタビュアー/ノベライズ職人
写真提供:NHK

大津が熱(暑)かった

まひろ(吉高由里子)は藤式部となり「源氏物語」を書き始め、彰子(見上愛)は一条天皇(塩野瑛久)に「お慕いしております」と告白し、ますます盛り上がる大河ドラマ「光る君へ」(NHK)。

ゆかりの地・大津で行われたトークショー「まひろと彰子 物語が生まれる地へ ~『光る君へ』トークショーIN大津~」のもようが、9月23日(月)に放送される(総合 午後6:05~6:35 全国放送)。

滋賀県・大津には、一説には紫式部が「今宵は十五夜なりけり」と「源氏物語」を書き始めたと伝わる石山寺がある。9月8日、大津市民会館 大ホールで行われたトークショーは来場数1100人(倍率7.5倍)が会場を埋め尽くし盛り上がった。

登壇したのは、まひろこと紫式部役・吉高由里子さんと彰子役・見上愛さん、内田ゆきチーフプロデューサーとチーフ演出の中島由貴さん。このメンツは大河のトークショーのなかでもかなり濃いのではないだろうか。司会は倉沢宏希、NHK大津放送局アナウンサー。

吉高由里子さんのコメント

今年3月にも石山寺を訪問させていただきましたが、今日はたくさんの方々に来ていただけて、とても嬉しく、幸せに思います。ドラマの撮影開始から1年以上が経過しましたが、この経験は一生に一度しかない奇跡的なものだと感じて、日々を大切に過ごしています。
(見上愛さんが演じる藤原彰子の印象を質問されて)かわいい!大好きなんです!(笑)
でもはじめは藤壺に出仕するということに対して、道長からのお願いということもあり 、あまり 前向きではなかったと思うんです。でも彰子さまが一瞬、心の扉を開いてくれたと感じる時がありました。 その時にまひろは、自分の居場所であることを確信して、女房として仕えることの役目や使命感に出会ったんだと思います。彰子さまの心の内や表情などを垣間見るたびに、まひろは強いやりがいを感じているんだと思います。まひろの身に起こることすべてが「源氏物語」の種としてまかれているものなんだろうなと思うので、そこを照らし合わせて見ていただけると嬉しいです。

見上愛さんのコメント

(客席中段から吉高由里子さんとともにサプライズで登場し、)これまでの人生の中で、一番大きな歓声をいただきました 笑)。大津市には初めて足を運んだのですが、延暦寺など私が演じる藤原彰子にゆかりの深い場所を訪問し、彼女の願いや人物像に思いを馳せることができました。
大河ドラマは初出演で、撮影初日からすごく緊張していたのですが、吉高さんが気さくに話しかけてくださったおかげで、チームの一員となれました。彰子なりにしっかり考えを巡らせているけれど、自身の感情や考え方をどのように周りに伝えたらいいのかわからない。それゆえに無表情となってしまうというキャラクター像を演出スタッフと練りました。その分、様々な機微を感じるセンサーは長けており、少女時代の彰子を演じるうえで色々な感情をためておくことを意識していました。
今後の彰子は、まひろや一条天皇、父・道長との関係を含め、最初の頃からは想像もつかないような女性になっていくので、その変化を楽しんでいただけたらなと思います。

石山寺のなかに大河ドラマ館

放送では、トークショーのほか、見上さんが彰子ゆかりの宝物をたずねる延暦寺の旅の様子も交えて、滋賀と「光る君へ」のつながりをたどる。

延暦寺如宝塔の前の見上愛さん 写真提供:NHK
延暦寺如宝塔の前の見上愛さん 写真提供:NHK

ところで、筆者は、大津・石山寺で開館中の大河ドラマ館に行って来た。

中秋の名月の日に開催された石山寺秋月祭の日に行ったら、ちょうど大河ドラマ館が来館数150000人を突破したところだった。筆者が150000人めになれたかもしれなかったのにちょっと着くのが遅かった、残念。

大河ドラマ館は、石山寺のなかにあるという良すぎる立地である。

堂々たる門構え。石山寺の門 紅葉の名所で、11月、「あたらよもみじ」という名称でライトアップが行われる。撮影:筆者
堂々たる門構え。石山寺の門 紅葉の名所で、11月、「あたらよもみじ」という名称でライトアップが行われる。撮影:筆者

石山寺のなかに、大河ドラマ館があり、移動がスムース  撮影:筆者
石山寺のなかに、大河ドラマ館があり、移動がスムース  撮影:筆者

9月17日、中秋の名月の日に150000人達成した大河ドラマ館 撮影:筆者
9月17日、中秋の名月の日に150000人達成した大河ドラマ館 撮影:筆者

まひろ(吉高由里子)と彰子(見上愛)の等身大パネルと写真の撮れるコーナーに、古麻呂と小鞠のパネルもあて抱えて写真が撮れるという楽しいアイデア 撮影:筆者
まひろ(吉高由里子)と彰子(見上愛)の等身大パネルと写真の撮れるコーナーに、古麻呂と小鞠のパネルもあて抱えて写真が撮れるという楽しいアイデア 撮影:筆者

大河ドラマ館には、まひろが石山詣したとき身につけていた赤い掛帯も展示されていた。

また、大河ドラマ館でしか見られない4K動画の上映があり、吉高さんのインタビュー映像もあるが、筆者がこれまで見聞きしたことのない興味深い発言をされていた。

石山寺といえば、「光る君へ」では、まひろと道長(柄本佑)が運命的な再会をした場所。Xでの石山寺の中の人のポストが秀逸で盛り上がった。石山寺のなかに、あの中の人がいるのかなと気になりながら、散策した。

これから涼しくなって紅葉してきたら、いい感じだと思う。

「光る君へ」もあと3ヶ月。クライマックスに向けて、旅で紫式部に思いを馳せたい。

フリーライター/インタビュアー/ノベライズ職人

角川書店(現KADOKAWA)で書籍編集、TBSドラマのウェブディレクター、映画や演劇のパンフレット編集などの経験を生かし、ドラマ、映画、演劇、アニメ、漫画など文化、芸術、娯楽に関する原稿、ノベライズなどを手がける。日本ペンクラブ会員。 著書『ネットと朝ドラ』『みんなの朝ドラ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、ノベライズ『連続テレビ小説 なつぞら』『小説嵐電』『ちょっと思い出しただけ』『大河ドラマ どうする家康』ほか、『堤幸彦  堤っ』『庵野秀明のフタリシバイ』『蜷川幸雄 身体的物語論』の企画構成、『宮村優子 アスカライソジ」構成などがある

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