昭和ライダーを食玩で振り返る⑩【掌動-XX 仮面ライダー ブラック RX】フィギュアレビュー!
仮面ライダーブラックRX
1988年10月23日から1989年9月24日まで放送された「仮面ライダーブラックRX」は、原作者である石ノ森章太郎先生が携わった最後のテレビシリーズです。前作「仮面ライダー ブラック」の続編ではあるものの、新たな敵との戦いからスタートするため、前作を未視聴でも問題なくストーリーに入っていけると思います。武器の使用やフォームチェンジ、専用の車の登場など、これまでのライダーとは一線を画す作品となっています。
スペック
[身長]198.8cm [体重]88kg [ジャンプ力]一跳び60m [走力]時速315km
必殺技
ライダー伝統のライダーキックに相当する「RXキック」も持ち技の一つですが、トドメの一撃は専用武器「リボルケイン」を用いた「リボルクラッシュ」。敵にリボルケインをぶっ刺したのち、光エネルギーを体内に注入し爆死させる無慈悲な必殺技です。これまでのライダーと違い、武器を使用したアクションが目立ちます。
ストーリー
前作で敵組織ゴルゴムを壊滅させ、穏やかな生活を送っていた南光太郎ですが、新たな敵「クライシス帝国」に拉致され、クライシス帝国の兵士となって全人類を抹殺するよう要求されます。これを拒否した南光太郎は変身機能を破壊され、宇宙空間へと放り出されてしまいますが、体内のキングストーンが太陽光線を吸収し「仮面ライダーブラックRX」として転生することに。人類を滅ぼし、自国の50億人の臣民を地球へ移住させることを目論むクライシス帝国との戦いが始まります。再登場するライバル「シャドームーン」との戦いも見どころです。
アクロバッター
前作の最終決戦で破壊された生体メカ「バトルホッパー」が、太陽光線を浴びて再生・進化したのが「アクロバッター」。メッチャしゃべります。とにかく生きてて良かった。
今回ご紹介しているのは【掌動-XX 仮面ライダー】というシリーズですが、アクロバッターを買いそびれたためバイクだけ別に購入しました。で、よく調べなかった私が悪いのですが、衝撃的なサイズです。
10cm程度の食玩のフィギュアと並べてもポケバイ以下のサイズ感。このサイズにしては異常なほどクオリティは高いのですが、せめて食玩フィギュアを乗せられる大きさであってほしかったです。
ロボライダー
従妹の佐原ひとみを救えなかったと勘違いした南光太郎の哀しみがピークに達したとき「そのとき不思議なことが起こった」というフワッとしたナレーションとともに登場したフォームチェンジ「ロボライダー」。自分で「哀しみの王子」「炎の王子」と名乗っています。これも案の定キングストーンの仕業です。ちなみにファンの間では「そのとき不思議なことが起こった」は南光太郎の必殺技という扱いになっています。
スペック
パンチ力、キック力ともにRXの1.2倍。パワータイプのライダーです。また、6000度に耐えられるRX以上の耐熱性能を備え、1000度の炎を吸収して自らのエネルギーに変換して攻撃したりも可能。なかなかのチートっぷりです。
武器は「ボルティックシューター」。ロボライダーは、仮面ライダーシリーズ初の銃を使用するライダーです。銃を構える仮面ライダーの姿は今でこそ見慣れていますが、当時はやはり違和感がありました。それにしても何だかロボコップの影響を感じます。
バイオライダー
敵の罠にはまり牢獄に閉じ込められ、絶体絶命のピンチに陥った南光太郎の怒りがピークに達した時「そのとき不思議なことが起こった」というフワッとしたナレーションとともに登場した「バイオライダー」。またもや南光太郎の必殺技が繰り出されました。
自称「怒りの王子」。最大の特徴は体の液状化。これにより物理攻撃無効化、拘束状態からの脱出、無限の水中活動時間、わずかな隙間からの侵入、人間の細胞との融合、ミクロ化、体内で毒素の抗体生成、爆散しても元の姿に戻るなど、もうスーパーチート野郎です。倒すすべがありません。ちなみにデータによると唯一の弱点は熱に弱いところとのことですが、それでも4000度までは耐えられるようです。
専用の武器「バイオブレード」。スーパーチートなのに武器まで装備しています。
最終回
日本に戻ってきていた先輩ライダー達と作戦会議をしているところに、クライシス帝国のマリバロンが登場。南光太郎にクライシス皇帝との一対一での会談を申し出ます。光太郎は快諾し、単身敵のアジトへ。
交渉はあっさり決裂。クライシス帝国との最終決戦の火蓋が切られます。
そこでパイセン登場。実はこそっり尾行していました。
長く続いている仮面ライダーシリーズなので、全員集合するとかなりの大所帯です。
決着の直前にある意味ラスボスの「ダスマダー」は「環境汚染やってる地球人が悪い」「自分たちの住む惑星は地球そっくり」「負けたら自国民が全滅する」みたいな後味の悪そうなことを言い始めますが、無事にダスマダーを倒し、続いて案外弱いクライシス皇帝をサクッと倒してエンディング。クライシス帝国の50億人は全滅したのかと思うと、何だか切ない終わり方です。
最後は1号に「11号ライダーとして、一緒に世界中で戦おうぜ」みたいなことを言われて、正式にライダーファミリーの一員となりました。
賛否両論ある作品ですが、昭和最後のライダー「仮面ライダーブラックRX」は、平成以降の次世代「仮面ライダー」に大きな影響を与えた作品の一つであることは間違いないと思います。