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孫社長とラブラブだった後継者ニケシュが1年で電撃破局 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.184

石川温ケータイ/スマホジャーナリスト

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石川 温の「スマホ業界新聞」

2016/06/25(vol.184)

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《目次》

1.孫社長の後継者筆頭候補だった、ニケシュ・アローラが電撃退任

━━毎晩、電話で話し合うラブラブアピールから1年で破局

2.UQモバイルが、月額1980円でデータ容量2倍のキャンペーンを実施

━━ワイモバイルへの追撃狙うが、端末ラインナップ不足が懸念材料

3.家電量販店やショップで勢力を伸ばすキャリアサブブランド

━━リアル店舗の開拓に苦労する格安スマホは駆逐されてしまうのか

4.今週のリリース&ニュース

5.編集後記

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1.孫社長の後継者筆頭候補だった、ニケシュ・アローラが電撃退任

━━毎晩、電話で話し合うラブラブアピールから1年で破局

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6月21日、孫正義氏の後継者と言われていたニケシュ・アローラ氏が代表取締役を退任するという発表があった。翌日に行われた株主総会で孫社長は「60歳の誕生パーティで、ニケシュに社長の座を譲ろうと大々的に発表するつもりだったが、60歳を目前にして、社長をまだまだ続けたいと思った。その気持ちを伝え、ニケシュに辞めてもらうことになった」と真相を語っていた。

表向きの理由はそうなのだろう。しかし、ここ最近、アリババやガンホー、スパーセルなどの株式を売却し、現金化を急ぐニケシュ氏と孫社長の間で意見の食い違いが出始めてきていたのは明白だ。これまで、散々、ニケシュ氏のことを「後継者候補」と持ち上げ「朝起きた時も、寝るときも常に電話して意見交換をしている」と、まるで恋人のような存在だと明かしたニケシュ氏のことを急に「考え方が合わないから」と辞めてもらっては、孫社長が「見る目がなかった」ということになりかねない。

ここは「まだまだ社長をやりたい」と自分のわがままを理由にすることで、丸く収めたかったのだろう。

今回の騒動を受けて、とても残念な気がしてならない。孫社長がこれまで「20代で名乗りを上げ、30代で軍資金をため、40代で大勝負し、50代で事業を完成させ、60代で後継者に譲り渡す」と事あるごとに語ってきた。

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ケータイ/スマホジャーナリスト

日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、日経TRENDY編集記者としてケータイ業界などを取材し、2003年に独立。現在は国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップル、海外メーカーなども取材する。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。ニコニコチャンネルでメルマガ「スマホ業界新聞」を配信。近著に『これからの5Gビジネス』(エムディーエムコーポレーション刊)がある。

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