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【手帳トレンド】日テレ「DayDay.」で考えた!今後の手帳の方向性は“日付なし+各種記入欄”かな?

舘神龍彦デジアナリスト・手帳評論家・歌手
「ToDoジャーナル」(グリーティングライフ)

 「DayDay.」の番組中で、ライフログ用手帳として紹介されたものの共通点があります。それは、日付が記入されていないことです。

 こんにちは。デジアナリスト・手帳評論家・歌手の舘神龍彦(たてがみたつひこ)です。

 今回は、今後の手帳の動向を占う上で無視できない日付なし手帳について解説します。

日付記入式のメリット

 日付記入式のメリットは、いつからでも使い始められることです。

 別の記事でも触れましたが、季節を問わずいつからでも使えるのは、手帳としては大きな魅力です。とくに、手帳を使い続けられないと考えているビギナーの方には、日付がないことで、手に取りやすく使い始めやすいのではないでしょうか。

 また、六曜や月齢と行った、暦関連の情報を自分の好みで記入できるのも、ポイントです。日付のある手帳だとどうしてもその情報の種類が限られます。少なすぎても、また多すぎても、自分が求める情報を全て満たす製品を見つけるのは難しいでしょう。

 その点日付なしの手帳の場合は、自分で暦関連の情報を記入出来ます。

 また、たとえば、土日勤務の人の場合は、土日を青や赤ではなく、黒で日付を書くなどの工夫が簡単にできます。これも日付が記入されている手帳にはできないことですね。

 

 使わなくても罪悪感やうしろめたさがないのも大きなポイントでしょう。

 日付がある記入欄になにも書いていないと、それはそれでなにもなかったかのような印象があります。そしてまた書かなくなったりします。

 日付なしだとこれがないわけですね。また、予定欄以外のページに一定の役割が与えられているところも特徴だと言えます。それは製品によって違います。以下に具体的に見ていきましょう。

グリーティングライフ「ToDoジャーナル」の場合

「ToDoジャーナル」のToDoページ
「ToDoジャーナル」のToDoページ

 

 「ToDoジャーナル」の場合は明確です。月間欄の後ろのページはほとんど全てToDo欄となっています。ここも、ユーザーの工夫次第で日記的にもライフログ的にも使えそうです。あるいは、100のやりたいことリストなどにも使えるかも知れません。

 ともあれ、製品としての明確な打ち出しとしては、ToDoであるわけです。

ダイゴー「isshoni. ノートブック デイログ」の場合

「isshoni. ノートブック デイログ」(ダイゴー)
「isshoni. ノートブック デイログ」(ダイゴー)

 「isshoni. ノートブック デイログ」の場合はもう少し柔軟です。

 見開きの左端には縦方向に時間軸があり、2.5mmの方眼ベースです。

見開きで1日。予定もログもタスクもメモも書ける
見開きで1日。予定もログもタスクもメモも書ける

 予定もタスクも、ライフログもと非常に欲張りかつ幅広い対応が想定されています。同時にこれは、ユーザーに使いこなしのテクニックがある程度求められているとも言えます。

共通項は月間予定欄+記入欄という構成

  この2つに共通するのは、月間予定欄+記入欄という構成です。

 それまでの一般的な手帳との最大の違いは、週間予定欄がないことです。

 月間予定欄だけの手帳のノートページを、ライフログやメモ、ToDoの記入欄としてアレンジしていると言えます。

 つまり、手帳としての自由度を高めつつ、メモページには明確な役割が与えられているわけです。

 現時点では、日付なしの手帳はここに紹介した2種類以外にもいくつかあります。

 ともあれ、今後は、これまでオーソドックスなスタイルだった月間+週間という製品に加え、こういう形式のものが増えていくのではないかという予感があります。

デジアナリスト・手帳評論家・歌手

デジアナリスト・手帳評論家・歌手。著書『手帳と日本人』(NHK出版新書)は週刊誌の書評欄総ナメ。日経新聞「あとがきのあと」登場ほか大学受験の問題に2回出題。『凄いiPhone手帳術』(えい出版社)『システム手帳新入門!』(岩波書店)等著書多数。「マツコの知らない世界」(TBSテレビ)「HelloWorld」(J-WAVE)はじめテレビ・ラジオ出演多数。講演等も。手帳ユーザーを集めた「手帳オフ」を2007年から開催する等トレンドセッター的存在。手帳活用の基本をまとめた「手帳音頭」をYouTubeで公開中。認知症対策プロダクト「おぼえている手帳」は経産省オレンジイノベーションプロジェクト事業採択。

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