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27日の阪神ファームはオリックスとの練習試合でした

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
鳴尾浜では今季最後となる対外試合でホームラン!ハイタッチ中の森田選手です。

阪神ファームは29日からのソフトバンク2連戦に向け、きょう福岡へ移動しました。前日に荷物が出ていたのは(敬称略)小宮山、清水、小豆畑、岡崎、原口、北條、西田、黒瀬、陽川、森田、柴田、一二三、中谷、田上、狩野と野手陣は確認できていますが、投手は岩貞、筒井、小嶋、鶴、建山、玉置までしかわからずじまいです。すみません。

そして、この中から北條選手の荷物が、福岡へ行かず甲子園にとどまったと思われます。1軍が甲子園でナイターの場合、その試合が終わるまでトラックは出発しないで“入れ替え”の荷物を待つんですよね。つまり27日のナイター終了後に、北條選手の1軍昇格が決まったのでしょう。28日は福岡へ向かう選手たちと帯同せず、鳴尾浜に残りました。1軍も残り試合は3つだけ。でも関係ありません。ありのままの北條史也を見せつけてきてください!

さて、鳴尾浜での公式戦は26日のオリックス戦で終わり、その予備日の27日はオリックスと練習試合を行いました。前日より雲が少なく、日差しが強烈だった鳴尾浜。きのうも途中から三塁側カメラマン席へ行ったんですが、そのあと森田選手のホームランが出てビックリ!26日も着いた途端に清水選手が打ち、阪口選手のプロ1号まで見られましたから。じゃあ来年はずっとカメラマン席で、と言わないでくださいね。焼け焦げてしまいます…。

《練習試合》9月27日

阪神-オリックス (鳴尾浜)

オリ 010 000 000 = 1

阪神 010 020 103 = 7

※特別ルール 9回裏まで

◆バッテリー

【阪神】伊藤和-二神-田面-藤原 / 小豆畑

【オリ】東野(3回)-塚原(1回)-大山(1回)-小松(1回)-伊原(1回)-榊原(1回)-戸田(1回) / 若月-原大(6回~)

◆本塁打 森田ソロ(伊原)

◆二塁打 西田、北條、原口、陽川 / 若月 

◆打撃 (打-安-点/三振-四死球/盗塁/失策)

1]中:柴田   ( 2-0-0 / 0-0 / 0 / 0 )

〃左右:田上  ( 2-0-0 / 0-1 / 0 / 0 )

2]一遊:西田  ( 5-2-0 / 2-0 / 0 / 0 )

3]二三:北條  ( 3-1-0 / 0-2 / 0 / 0 )

4]三一:原口  ( 4-2-1 / 0-1 / 0 / 0 )

5]指:森田   ( 4-2-2 / 1-1 / 0 / 0 )

6]遊二:陽川  ( 5-2-3 / 0-0 / 0 / 0 )

7]左中左:中谷 ( 5-1-0 / 1-0 / 0 / 0 )

8]捕:小豆畑  ( 5-0-0 / 2-0 / 0 / 0 )

9]右中:一二三 ( 4-1-0 / 2-0 / 0 / 0 )

◆投手 (安打-三振-四死球/失点-自責)

伊藤和 3回 53球 ( 1-2-3 / 1-1 )

二神  2回 23球 ( 3-0-0 / 0-0 )

田面  2回 45球 ( 1-1-2 / 0-0 )

藤原  2回 33球 ( 2-1-1 / 0-0 )

終盤になって長打が増えてきた?

田面投手は約2か月ぶりの対外試合登板。最速144キロの直球が冴えます。
田面投手は約2か月ぶりの対外試合登板。最速144キロの直球が冴えます。

まず投手陣から。先発の伊藤和は2回、ストレートの四球を与えた先頭の竹原をボークで二塁へ。2死を取ったあとにまた四球で、続く8番・若月に左翼線へのタイムリー二塁打を許します。3回は三者凡退。以降は2イニングずつの継投で、二神は4回に1安打、5回に2安打されながらも無失点。ついで、約2ヶ月ぶりの対外試合となる田面が登板し、6回は2死から連続四球などで球数を要したものの無失点で、7回は1安打のみ。最後は藤原が8回に1安打1死球、9回は1安打と走者を出しますが、同じく無失点でした。三者凡退は3回の1イニングだけだったんですね。

打線は1回、西田が左翼線二塁打を放ち、原口の四球や暴投で2死二三塁としましたが得点なし。2回は陽川と中谷が連打したあと牽制悪送球で無死一、三塁となり、小豆畑の三振で併殺を狙った相手の送球エラーによって陽川が生還。3回は西田の右前打と北條の四球のみ。4回は唯一の三者凡退です。5回に2死から北條が三塁線を破る二塁打を放ち、原口が左中間へタイムリー二塁打!続く森田の右前タイムリーでもう1点追加しました。

一二三選手は8回に内野安打。「ラッキーやった~」とつぶやいて守備につきました。
一二三選手は8回に内野安打。「ラッキーやった~」とつぶやいて守備につきました。

6回は相手エラーや四球で走者を出すも無得点。7回は2死を取られてから森田がセンターバックスクリーン左にソロホームラン!カウント2-0の3球目、137キロの真っ直ぐです。8回は中谷と小豆畑が連続三振に倒れたあと一二三がセカンド内野安打で出ますが得点なし。特別ルールで行われた9回裏は、北條の死球と原口の左前打。森田の四球で1死満塁として、陽川が右中間フェンスぎりぎりへ走者一掃のタイムリー二塁打!この回3点を加え、7対1で試合終了です。

「2イニング目で修正できた」田面

対外試合での登板は、7月16日のウエスタン・ソフトバンク戦(鳴尾浜)以来だった田面投手。「久々で緊張はあったけど、マウンドに上がったらそれほどでもなかったです」。2イニングを投げて1安打無失点でした。「取り組んできたことができたので、よかったと思います。フォアボールを出したのは相変わらずですけど…」。どんなことを?「練習も意識高く臨んでいきたいと思って、キャッチボールとかでも1つ1つの動きを意識してやってきました」

登板後に取材を受ける田面投手。日差しがまともで、汗だくでした。すみません…。
登板後に取材を受ける田面投手。日差しがまともで、汗だくでした。すみません…。

ピッチングフォームについては「リズム的にいいフォームで投げられているので、いい傾向だと思います。社会人の時にノーワインドアップだったので、やってみようかなと。いい流れで投げられていますね」と納得の登板だったようです。ところで、セットポジションになったら球速が上がりましたよ。「そうなんですか?(笑)」。6回に山本選手を四球で出した直後に141キロ、142キロと立て続けに出て、山本選手も歩かせたあとは144キロの真っすぐを空振りさせたり。

「バランスがよくなったんじゃないですかね。144キロ?1年目にもっと出ていたかと」。そうですね。昨年のウエスタン最終戦でも146キロを記録しました。昨年は9月29日のソフトバンク戦(鳴尾浜)がラストゲームで、初回に3点を取られたまま反撃できず、9回に田面投手が登板。その裏になんと2点返して、さらに中田選手の逆転サヨナラ3ラン!5対3で勝ち、田面投手がプロ初勝利という試合です。

田面投手はこれまで、1イニング目を抑えても次で崩れると言うことが結構あったんですが「きょうは2イニング目の方がよかったくらいですね。1イニング目の修正ができたかも」と、収穫ありの表情。コントロールが不安で、変化球しか投げない時期も経験した田面投手だけに、この日の直球勝負は見ごたえありましたね。

伊藤和投手は「いろいろ試しながらやっているんですけど、1イニング目はそんなに悪くなかった。でも2回からちょっとバランスを崩して、ズルズルいっちゃいました…」と反省の弁。3イニングって久しぶりですね。「意識はしていませんが、多く投げた方が感覚をつかみ取れると思うのでよかったかも」。なお3回は三者凡退だったものの「球としてはよくなかったです。打ち損じてくれただけで」と言います。そしてもう一度「きょうは全然よくなかった。ただ色々と試しながらやっています。課題はいっぱいですね」と繰り返しました。

西田、休んだ時間も無駄にはせず

スタメンに復帰して、さっそく2安打。「嬉しい」と西田選手。
スタメンに復帰して、さっそく2安打。「嬉しい」と西田選手。

左わき腹を痛めていた西田選手は、前日の公式戦で守備のみ出場。この日は全体練習に完全合流して打撃練習も行い、試合にもフルで出ました。その少し前には調子を落としてスタメンを外れることもあり「出場機会が減っている中でケガをしてしまって…」と悔やみます。でもバッティングがいい感じになってきたと言っていた直後のケガは残念でした。「またチャンスがあったんちゃうかっていう時に、タイミング悪かった」

何とか最後には間に合ったのでよかったですね。「休んでる時も意識して鍛えて、今成さんともバッティングの話ができた。そのおかげで、きょう打てたと思います。素直に嬉しい。あと1本打ちたかったかな」。残り2試合はソフトバンク戦で、遠征にも参加します。「先発が左ピッチャー2人みたいですが、左も嫌いじゃないんで。スタメンって言われてもビックリしないように(笑)しっかり準備していきたいです」と張り切っていました。

締めは陽川&北條コンビです

9回に走者一掃の3点二塁打を放った陽川選手。「打ったのは真っすぐ。ホームランになるとは思わなかったですよ。振り切ったけど、そんなに力は入っていなかった。逆にそれがよかったかもしれません。逆方向に打てたし。まだ調子がよくはなっていないんですが、バットのヘッドが出たという感じ」。結果が2安打3打点とはいえ、まだ納得のいく当たりじゃなかったんでしょうね。フェニックスリーグに期待です。

6回から今季初となるサードの守備についた北條選手。右奥はショートの西田選手。
6回から今季初となるサードの守備についた北條選手。右奥はショートの西田選手。

最後に北條選手のひとこと。昨年のフェニックスリーグで2試合、途中から守って以来というサードの守備について「違和感?ありまくりですよ!」という感想。9回に東選手の三ゴロで併殺が取れなかったのは「僕のせいです。あれはミスった。送球が低すぎたんです。もっと高かったらダブルプレーでした」と反省しています。

あす29日(月)と30日(火)は雁の巣でのソフトバンク戦、先発は1戦目・鶴投手、2戦目・岩貞投手の予定でしたが、岩貞投手は先発でなく中継ぎで“連投”することになったそうです。CSに向けての措置でしょうね。この2試合が無事に消化されれば、1日が自主練習となるため鳴尾浜のスタンドは閉まっています。ご注意ください。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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