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仙台と東京の遠距離恋愛が3年で破綻。時間がダラダラ過ぎたことを後悔しました~おみおじリポート197~

大宮冬洋フリーライター
のん気で慎重な性格を自認している57歳。一歩踏み出しましょう!(本人提供)

「ありのままの自分をわかってほしい」「飾るのは面倒臭い」と思いがちな人たちへ

 こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。
 婚活に嘘はご法度です。マッチングアプリなどでは婚歴や年収、職業を偽って登録するケースもあるようですが、交際してから相手にバレたときのダメージは計り知れません。「この人は基本的に嘘つきかもしれない」と最初から不信感を持たれてしまいます。
 一方で、正直すぎるのも考えものです。「ありのままの自分をわかってほしい」とか「飾るのはカッコ悪いし面倒臭い」と思う傾向は男性のほうに強い気がします。
 首都圏で国家公務員をしている山岡大吾さん(仮名、57歳)は、専門学校を卒業してから同じ省庁で勤め続けています。人事、広報、総務、経理と事務系では幅広い職種を経験し、関東や東北地方の各地に赴任してきました。やりがいも多い仕事なのだろうと聞いたら、「生きていくために公務員になったにすぎません」との返事。あのう、生計を立てるために働くのは当然です。そのうえでの仕事の苦労と面白さを僕は聞いています。

愛車での日帰り旅を楽しんでいる山岡さん。今年のテーマは夏祭り。「水郷と伊能忠敬と香取神宮に惹かれて千葉県佐原市に行ったときの写真です」(本人提供)
愛車での日帰り旅を楽しんでいる山岡さん。今年のテーマは夏祭り。「水郷と伊能忠敬と香取神宮に惹かれて千葉県佐原市に行ったときの写真です」(本人提供)

相手をワクワクさせるという心がけ。それは嘘ではなくサービス精神です

「山岡さん! 女性の多くは、男性の前向きな仕事ぶりに頼もしさを感じるし、期待もしています。これから会う女性をワクワクさせることを心がけて下さい。国家公務員であれば、日本のために貢献したいとか全国規模で働いてみたいといった気持ちがあるはず。その部分を強調して見せることは嘘ではなくサービス精神です」
 強めにアドバイスするマチコ先生。山岡さんはかつて柔道で鍛えていたという立派な体格で穏やかな雰囲気なので、思い切りぶつかっても構わないという安心感があるのだと思います。というか、婚活でもその男らしさを前面に出しましょう。
「そうですね……。仕事は休まないようにしています。健康管理には気をつけていて、体調不良で休んだことは一度もありません。公務員は有給休暇を取得しやすいのですが、民間企業の人に負けないぐらい働かなくちゃと思っています。……勝ち負けじゃありませんけどね」
 そうそう、その調子! ちなみに、「就職したらいろんな場所で住んでみたい」と思っていたのも国家公務員を目指した理由の一つだそうです。そして、赴任先の東北の地で恋に落ちたこともあります。

写真で撮られるのは苦手な山岡さん。好きなのは、日帰り温泉と低温サウナだそうです。「のんびりして仕事の疲れも癒せます。結婚できたら、奥さんと国内旅行を楽しみたいと思っています」。(本人提供)
写真で撮られるのは苦手な山岡さん。好きなのは、日帰り温泉と低温サウナだそうです。「のんびりして仕事の疲れも癒せます。結婚できたら、奥さんと国内旅行を楽しみたいと思っています」。(本人提供)

北の酒場での出会い。「たわいもない話」が続くという名の恋の始まり

 その相手は、仙台で暮らしていたときに訪れたスナックのホステス。北の酒場での出会いですね! 髪の長い女の人だったのかな……。会話上手とは言えない山岡さんですが、5歳年下の彼女とは「たわいもない話」が続いたそうです。
「私が東京に転勤になってからも3年ほどは遠距離恋愛をしていましたが、彼女と同居しているお母さんの介護が始まってから会いにくくなりました。結婚の話も出ていました。でも、お母さんのそばにいてあげたい彼女と出勤しなければいけない私との間では折り合いがつかず、別れることに。ダラダラと時間だけが過ぎてしまったことを後悔しています」
 勤続25年以上の勤務先と介護が必要な老親。どちらもないがしろにはできません。ただし、終わりのない要素でもないので、まずは二拠点生活という名目で別居婚からスタートする選択肢もあったかもしれません。
 それぞれ捨てられないものが多い「晩婚さん」世代の必要なのは一にも二にも忌憚のない話し合いです。変に遠慮せず、だけど相手の立場も思いやり、数え切れないぐらい話しましょう。その過程で信頼関係が生まれ、意外な突破口が見えてくることもあります。

以前勤務していた横浜の中華街での食べた豚足ラーメン。「平日ランチは毎日中華街でした。少し太ってしまったので今はラーメンランチは控えています」(本人提供)
以前勤務していた横浜の中華街での食べた豚足ラーメン。「平日ランチは毎日中華街でした。少し太ってしまったので今はラーメンランチは控えています」(本人提供)

時間が解決してくれるだろうと結婚を先延ばし。何の解決にもなりませんでした

 のん気で慎重で怒らない性格だという山岡さん。短所はその裏返しで、ケンカをするほど他人と深く関わるのが苦手なことなのだそうです。
「言葉で説得されることが嫌いです。スポーツとかを通して仲良くなりたいと思っています」
 ここでマチコ先生が鋭く質問。婚活は赤の他人同士が歩み寄って家族になることです。その過程には話し合って解決しなければならないことも出てきます。山岡さんはどのような解決策を用意しているのでしょうか。
「……ありません。前の彼女との関係も先延ばしにしてしまいました。時間が解決してくれるだろうと思って、最終的には何の解決にもならないことが少なくありません」
 長年の生活で形成された性格を変えるのは簡単なことではありません。でも、失敗や悲しみは変化のチャンスでもあります。
 オネットにはマチコ先生という強力なお世話係がいます。これからはマチコ先生への「報連相」を職場並みに実践してください。自分の悪癖のようなものが具体的にわかるので、1つずつ改善していけばいいのです。来年の冬には、穏やかで正直でユーモアもある山岡さんの傍らに優しく明るいパートナーがいる気がします。

広い実家で一人暮らしの山岡さん。「都心まで1時間で行けるので比較的便利ですが、売却して他の土地に住むのもいいなと思っています」とのこと。写真は自宅から見た朝焼け。何かの始まりを感じます!(本人提供)
広い実家で一人暮らしの山岡さん。「都心まで1時間で行けるので比較的便利ですが、売却して他の土地に住むのもいいなと思っています」とのこと。写真は自宅から見た朝焼け。何かの始まりを感じます!(本人提供)

※文中の受けオネット会員は仮名です。山岡さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方(=お見合いセッティングサービスも受けられる攻めオネット会員になりたい方)はこちらをご覧ください。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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