【Yahoo!ニュース 個人】7月の月間MVA受賞記事が決定
■Yahoo!ニュース 個人、7月の「月間MVA(Most Valuable Article)」が決定しました
記事のアクセス数ではなく、目指す世界観「発見と言論が社会の課題を解決する」を体現している記事を、編集部を中心とした運営スタッフがアナログで選出している「月間MVA」。社会の課題を伝えている・議論を喚起している・読者の心に響く……などの観点で選んだ厳選5本の記事を、筆者の受賞コメントとあわせて紹介します。
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■「いじめゼロ」「不登校ゼロ」の落とし穴――岩手県矢巾町立中学校の自死事案を手がかりに考える(内田良)
筆者による受賞コメント:私たちは、いじめや不登校の件数は少ないほうがよいと単純に考えがちです。しかし、そのような考えが、かえって現実をとらえ損ねて、子どもたちを追いやることにもなってしまいます。マスコミは、数字を使うことは得意ですが、数字を丁寧に読む方法までは教えてくれません。そうしたマスコミがなかなか扱えないことを、今後もヤフーニュース個人で発信していきたいと思います。ありがとうございました。
(内田良)
選出理由:いじめや不登校「ゼロ」を目標に掲げる危険性について、鋭く指摘しています。学校の抱えるさまざまな課題を提示して来た筆者による、問題提起の1本です。
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■ホルムズ海峡「無知、ピンボケの質疑応答に唖然」元タンカー乗り、怒りの直言(上)(木村正人)
筆者による受賞コメント:安全保障関連法案の審議が政府・与党側も、野党側も観念論に陥る中、ホルムズ海峡の機雷掃海と言われてもピンと来ない読者が大半ではないかと思い、経験豊富な大型タンカーの船長さんの話を紹介しました。
(木村正人)
選出理由:大型タンカー船長を務めた男性に、安保関連法案審議の中で議論されているホルムズ海峡や機雷掃海などについて聞いた、迫力あるインタビューです。他の報道ではあまりみられなかった、新たな視点や知識を与えてくれます。(選出対象は上・下あわせた記事)
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■風評被害をバネに世界の最高賞を受賞した福島の酒蔵、その強さの秘密(熊坂仁美)
筆者による受賞コメント:福島の日本酒の快挙に地元は大いに沸きましたが、マスメディアではほとんど報じられなかったことがこの記事を書くきっかけとなりました。ヤフーを通じてたくさんの方にこの事実を知っていただくことができて、オーサーで本当によかったと思ったものです。今回は、さらに月間MVAに選んでいただき大変感謝しております。
(熊坂仁美)
選出理由:「安心安全をアピールするだけではダメ」という、風評被害への取り組み方に新たな視点・気づきを与えてくれる1本です。
福島在住の筆者による地域に根ざした記事で、すがすがしい読後感がありました。
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■田代まさしさんに関する報道があまりにひどいので一言書いておこう(篠田博之)
筆者による受賞コメント:ヤフーニュース個人ブログに関わって2年弱になりますが、メディアとしての新しさと影響力の大きさに驚くことばかりです。田代さんの騒動について書いたこの記事も、本人からすぐメールがありました。関係者が読んで心配していろいろ言ってきてる、とのこと。続けて、影響が大きいからどんどん書くのはちょっと待って、とも言われましたが(笑)。
(篠田博之)
選出理由:全容については不明な段階の記事ですが、個別事案のみならず事件報道・メディアのあり方全体について一石を投じています。長年メディア批評などの活動をしてきた筆者ならではの重みある発信です。
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■悪質な「7月9日在日強制送還デマ」で、扇動した者たちと扇動された者たち、そして温床となった入管行政(韓東賢)
筆者による受賞コメント:とても驚いておりますが、MVA選出ありがとうございます。デマはデマによってロンダリングされていきます。当初、ソースとして参照できる正しい情報、対抗言論がなかったなか、その提供が可能なこのような場を与えてもらっている者として、「今使わなくていつ使う」というような、急き立てられるような気持ちで書きました。社会のニーズに少しでも応えることができたのなら、また意味のある問題提起となったのなら、幸いです。
(韓東賢)
選出理由:ネット上に流れているうわさについて、いち早いタイミングで警鐘を鳴らしている記事です。制度の複雑さや周知不足とあわせ、行政側にも差別扇動などの温床となるものがあるのではないかと問題提起をしています。