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ウクライナ、攻撃ドローンを題材にしたゲーム「Death From Above」まるでリアルな紛争

佐藤仁学術研究員・著述家
(「Death From Above」提供)

2023年4月にウクライナで「Death From Above」というゲームが開発された。まだ完成していないようで完成版は2023年後半に登場するらしい。この「Death From Above」というゲームは戦場で敵軍を監視・偵察を行い、標的を発見したら、ドローンから爆弾を投下して破壊したり、ドローンごと標的に突っ込んでいき爆発するシミュレーション型のゲームである。

「Death From Above」はあくまでもゲームで、ゲームの中に登場する敵を標的にして攻撃を行う。だがウクライナでは毎日このゲームに出てくるようなドローンによる監視、攻撃が行われている。

2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。また民生用ドローンも監視・偵察のために両軍によって多く使用されている。

ウクライナ軍はこのゲーム「Death From Above」にも登場するように小型民生品ドローンで上空から監視・偵察を行っている。また小型民生品ドローンに爆弾を搭載して標的を見つけたら投下をしたり、ドローンごと標的に突っ込んでいき爆発させている。

そしてウクライナ軍ではドローンによる監視・偵察、攻撃のシーンを動画や写真で撮影してSNSで公開している。「Death From Above」の中に出てくる監視・偵察、攻撃シーンは、紛争でのリアルな動画や写真でも多く見ることができる。そのようなドローンによる攻撃の動画や写真が多く撮影されてSNSで世界中に公開されるようになったのもウクライナ紛争の特徴の1つである。

「Death From Above」では現在、ウクライナ紛争で監視・偵察と攻撃に使用されているドローンの様々なパターンをゲームの中に取り込んでいる。ウクライナ紛争でのドローンによる攻撃シーンの映像が最初は「まるでゲームのようだ」と論じる評論家やアナリストが世界中にいた。

このゲーム「Death From Above」の中でのドローンによる攻撃シーンを見ていると、「まるで現在のウクライナでのリアルな紛争のようだ」という印象である。

▼「Death From Above」のオフィシャルティザー

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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