Yahoo!ニュース

草津温泉のモダンな宿は自家源泉のレアなお風呂!湯畑近くの「源泉一乃湯」がオススメのワケ

湯川カオル子旅・グルメ・温泉流浪人

群馬県の草津温泉で、プライベートで何度か泊まっている温泉宿【源泉一乃湯】を紹介します。
老舗旅館をリノベーションして、2019年8月にリブランドオープン。館内はスタイリッシュで清潔。そのうえ草津では珍しい自家源泉のお風呂は、うっすら白濁の湯。素泊まりの宿ですが無料のサービス朝食付き。湯畑も徒歩2分と好立地です。

≪観光や湯めぐりに便利な場所≫

宿があるのは草津温泉バスターミナルから徒歩3分、草津のランドマーク「湯畑(ゆばたけ)」まで徒歩2分と、街歩きや湯巡りにとっても便利。ですがちょっと判りづらい場所なので、地図のチェックをお忘れなく。

木造の格子柄を表にしつらえた建物です。
車利用の方は姉妹館の「草津ナウリゾートホテル」の駐車場に無料で停められます。その場合、無料シャトルバスでバスターミナルに行き、宿へむかうのがオススメのルート。バスの時間もチェックしておきましょう。

玄関を入ると、重厚な内扉に迎えられます。下駄箱に靴を預け館内は素足で過ごす和モダンの旅館です。

宿は1951年に建築された「一田屋旅館」をお洒落にリノベーション。館内には様々な場所にくつろぎスペースが設けられ滞在も快適です。

ロビーの一角にはバーカウンターもあって、お酒やカクテルを用意します。夜にはビジター利用のお客さんが一杯飲みに訪れます。

中庭にあるゲスト専用の足湯も宿のウリ。自家源泉の「新地蔵の湯」がかけ流されています。
温泉街の足湯はとても混んでいますが、ここなら空いているのでプライベート感もあって、ゆったり読書しながら過ごすこともできますよ。

≪草津では希少な自家源泉の宿≫

大浴場の湯船に注がれるのは自家源泉「新地蔵の湯」。草津温泉は複数の源泉がありますが、実は成分も微妙に異なります。
新地蔵の湯はPH2.1で湯の花が多く、草津では珍しいちょっと白濁したお湯です。湯ざわりはまろやか。草津のお風呂には1,000回ぐらい入っていますが、その宿だけの “レア湯” に入るのはとってもワクワク気分です。

湯船は以前の宿から引き継いでいて、新たに壷湯を追加。窓もステンドグラス風になっている明るい浴室です。
草津温泉では珍しい、うっすら白濁したお湯をたっぷり楽しみました。

男湯は女湯にくらべるとコンパクト。宿には半露天風呂付きの客室も多いので、今まで何度か泊まっていますが、混み合うことは1度もありませんでした。

男女共に、新設された陶器の壷湯が2つ置かれ、温度の異なるお湯が注がれます。壷に身を沈めると、ザザーッとお湯があふれ出て、豪快なかけ流し気分を味わえました。

宿泊施設の洗い場としては横幅にゆとりがあって、衝立もあるので使いやすかったです。

大浴場の目の前には湯上がり処があります。コーヒーや水など自由にいただけるフリードリンクコーナーになっています。

≪一番安い客室に泊まりました≫

客室は全46部屋で、露天風呂付デラックスツインやファミリーロフトルーム(ミニキッチン付)など、ミニキッチン付きの客室もあるので、長期滞在にも便利です。今回は客室にお風呂やミニキッチンのない、お手頃価格の「和モダンダブル」に泊まりました。

和モダンダブルは約22~24平米と十分な広さ。ベッド幅は180cmと広々していて快適に寝られました。

客室のデザインウォールには草津温泉の古地図を使った絵が使われます。よく見ると、湯畑の湯滝の下が昔は浴場だったことわかります。道の作りは現代と同じで、千代の湯や地蔵の湯など今もある共同浴場も描かれているので探してみるのも楽しいですよ。

すべての客室に2ドア冷蔵庫と電子レンジを備えます。夕食のない素泊まり宿なので、スーパーやコンビニで買った食材やドリンクを冷やしたり温めたり、簡単な食事を作ることができるので便利です。

客室にはお洒落な湯かごが用意され、外湯巡りや散策に便利です。

≪築70年以上の建物を活かした造り≫

大正12年(1923年)に創業し、昭和26年(1951年)に建てられた一田屋旅館。その後増築を繰返したため、中庭を中心に周りを「ロの字」に囲んだ建物は、廊下の途中に段差があったり、右に左に曲がったりと、ちょっとしたダンジョン(迷宮)。
新しく生まれ変わった「源泉一乃湯」はそんな古い旅館の造りを活かし、館内探検も楽しめます。

1階と2階を結ぶ北側の階段は、木造旅館には珍しい石造り。以前はここが宿のメイン階段だったのかも。
大正期から昭和中期ごろまでの、古いビルや公共施設などで見られる立派な造りが残っていました。

2階の通路の一部や、以前は厨房があった1階のバーカウンターなどに、古い梁を剥き出しにするなど、「一田屋旅館」だったころの面影が残ります。一乃湯という宿の名前にも、一田屋の「一」を残したのだそうです。

S字になっている1階の廊下。空いたスペースに休憩所を設け、草津の宿では珍しく無料のセルフロッカーがありました。チェックインの前やチェックアウト後に荷物を預け、手ぶらで観光できるのは楽ちんです。大型のキャリーケースも入れられるサイズです。

≪無料のサービス朝食≫

素泊まりの宿ですが、無料のサービス朝食を用意。食べ放題なのもうれしいです。混雑を避けるため、チェックイン時に利用時間を予約します。

朝食は1階ロビーのバーテーブルや、中庭に向いたラウンジ(写真)などでいただきます。

この日のビュッフェ朝食は、サラダ、オムレツ、ウインナー、パン、スープが並びました。ドリンクは牛乳とオレンジジュース、コーヒーを用意。オムレツやウインナーは温かく提供され、トースターがあるのでパンは焼いて食べられます。

サービス朝食はサラダやスープもあって、おまけに食べ放題。

「源泉一乃湯」は湯畑近くにありながら、ちょっとわかりづらい場所のため、隠れ家的なお宿です。ここだけの源泉を楽しめて、館内もモダンでオシャレ。自分時間を満喫しながら、暮らすように泊まれるお宿です。

源泉一乃湯
住所:群馬県吾妻郡草津町草津135
料金:和モダンダブル 2名1室 1人¥12,000から 
駐車場:姉妹館「草津ナウリゾートホテル」を利用(無料)
詳細はこちらをご覧ください 公式ホームページ(外部リンク)
自費で宿泊し、源泉一乃湯様から許可をいただいて大浴場や館内の撮影をさせていただきました。

旅・グルメ・温泉流浪人

温泉にハマって全国を旅するようになって、2017年からは旅ライターをしています。ホテルなど宿泊施設の紹介や観光ガイド。グルメ記事では、アフタヌーンティーやカフェスイーツ、ホテルグルメもレポートします。特に草津温泉には今まで200泊以上。ガイドブックには載っていないレアな情報や、草津旅を満喫する方法もお知らせします。

湯川カオル子の最近の記事