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【泉南市】住宅街に突如現れる“神秘的すぎるパワースポット”。美しい「白い砂の丘」の正体は?

旅する日々の記憶と記録。matka08ライター(泉佐野市など)

2023年はゆったりとした幕開けとなりました。

今年も “日々の暮らしがちょっと楽しくなる” 情報をゆったりとお届けしたいと思っていますのでどうぞよろしくお願いします。

昨年末に取材させていただいた「御菓子処 幸泉(こうせん)」の人気和菓子のひとつ「砂山」

その名前の由来となった場所に行ってみたくなり、お散歩がてら足を運んでみました。

その場所は、JR阪和線「和泉砂川」駅から徒歩25分ほどのところにある「砂川奇勝(すながわきしょう)」

「和泉砂川」の地名に由来する地でもあり、“日本のカッパドキア”とも云われた景勝地に期待感は高まります。

改めてよく見てみると、真っ赤な屋根の「和泉砂川」駅がかわいい。

お正月になまったカラダを動かすのにちょうど良い距離。スマホの地図片手にのんびり歩いていきます。

椿の花びらが殺風景な冬の遊歩道に彩を添えてくれています。

水仙も咲いていましたよ。

整備された歩道は歩きやすくウォーキングコースとしても最適。朝の陽ざしが心地よく長閑な風景を眺めながら歩みを進めます。

手書きの看板っていいなー
手書きの看板っていいなー

「ご自由にお持ちください」? アロエを自由に持ち帰っていいそうな 笑。

せっかくなのでいただいて帰ります。

かわいらしいマンホールを発見! 

近くに「泉南消防署 砂川出張所」があります。マンホールの蓋ってよく見ると素敵な絵柄がデザインされているものが多く、その土地ならではの植物などが描かれているものもあるんですよ。

庭の草木や、昭和レトロなガラス窓にときめきながら住宅街を進んでいきます。

ヤマザキパンの看板がかわいい!
ヤマザキパンの看板がかわいい!

階段を上がってあと少しのところにあるようです。

緑のフェンスに囲まれた静かで穏やかな場所に到着しました。

ここが「砂川奇勝」と呼ばれる一帯です。陽の光が眩しく神々しい雰囲気です。

「奇勝集会所」と書かれた手づくりの看板がかけられていました。

砂川公園の一角にある「砂川奇勝」は、200万年前の洪積期にできた砂岩が堆積し、丘陵となった大自然の遺物。積み重なった丘陵は元来海の底にあったため非常にもろく、雨水などで削られた姿が流れる川のように見えることから「砂川」と称されたそう。当時と比べて規模はかなり縮小されているようですが、今も大切に保存されています。

看板横の入り口から入ります。

この広場が「集会所」のようです。

広場の先にも小さな入り口がありました。

その先へ進んで目にしたものは、白い砂と緑のコントラストが美しい「気比の松原」の海岸線のような風景でした。とても住宅街の一角にある場所とは思えません。閑散としていますが、寂しい…というより神秘的な印象です。

早速左手に奇岩を発見しました。

ながい年月をかけて削られた岩は、泣いているのでしょうか?それとも笑っているのでしょうか?光に照らされた姿は、「いらっしゃい」とよろこんでくれているようにも感じました。

そびえたつ岩にも歴史が刻まれています。

まるで白い岩が記憶を宿し、想い出を語りかけてくるようです。

「川」の文字のようにも見える岩を発見!まさに「砂川」ですね。

小さな丘の上にも奇岩の痕跡が見られます。

“ミニナイアガラ”と称される場所はここでしょうか。とても迫力があります。

不思議な穴が4つ。顔が二つ並んでいるみたいです。

人工的には作り出せない不思議な形の岩は、所々に「天下の剣」や「鬼すべり」など、さまざまな愛称がつけられていたという言い伝えもあるそうです。

泉南市観光ガイド「恋するせんなん」月いちコラム-2 第2回「砂川奇勝の今と昔」(外部リンク)にその辺のお話が詳しく紹介されています。当時の写真なども掲載されていますのでぜひご覧になってみてくださいね。

ご高齢のお母様と娘さんでお散歩をしている親子に出逢いました。

聞くところによるとお住まいはこのご近所で、昔は子どもたちの遊び場といえば「砂川奇勝」だったそうです。

「当時は見晴らしもよく、真っ白い奇岩が辺り一面に広がっていました。子どもの頃、お尻に段ボールを敷いて岩をすべっていましたよ。鬼ごっこをしたり、かくれんぼをしたりしている子どもたちもいました。そうそう、この上に遊園地もあったんですよ」と娘さん。

戦前は一大行楽地として親しまれていた「砂川奇勝」。今は閑散としていますが不思議と寂しさを感じさせないのは、当時の光景を記憶している奇岩から放たれるパワーに力強さを感じているからなのかもしれません。

その先には児童公園がありました。

当時はワイワイと賑わっていたという児童公園も今はどこか寂しげ。

公園の片隅では、可憐な梅の花が咲き始めていました。

この時計はいつから時を刻んでいるのでしょうか。

200万年もの長い歴史の痕跡が、今もわたしたちの街で大切に保存されていることに誇りを感じます。訪れる人が絶えなかったというその場所は、今は静寂に包まれていました。

みなさんはこの場所で何を想うのでしょうか。“行ったことがない” という方は、一度ぜひ訪れてみてくださいね。

【基本情報】

スポット名:「砂川奇勝」
住所:泉南市信達市場31番地の128付近

ライター(泉佐野市など)

大阪府泉南市・泉南郡・泉佐野市担当。 なんでもない日々を旅するように暮らす日常写真家。「ローライ35s」という小さなフィルムカメラでささやかな日常を記録しています。私たちのまちのちょっとうれしくなるあんなことこんなこと。みなさまの日常がもっともっと楽しくなりますように。 2023年2月、2023年5月、2024年9月MVA受賞

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