フェイスブックが13億件超の偽アカウント停止、ツイッターCEOの初ツイートを3億円超で落札
筆者が注目した海外発最新テクノロジーニュース3本ダイジェストで
[1]フェイスブックが13億件超の偽アカウント停止
米フェイスブックは3月22日、2020年10月から同12月にかけて13億件超の偽アカウントを無効にしたと明らかにした。「偽アカウントを利用した国内外の秘密工作に対し確固たる姿勢で取り組んでいる」(同社)という。
過去3年間で100件以上の組織的不正行為(CIB)ネットワークを削除したとする。現在は3万5000人以上が虚偽情報対策に従事していると説明した。また、新型コロナウイルスやワクチン関連の虚偽情報を1200万件以上削除したという。
ロイターによると、米議会の下院エネルギー・商業委員会がフェイスブックなどテクノロジープラットフォームの偽情報対策を調査する方針。
同委員会は3月25日にフェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)や米ツイッターのジャック・ドーシーCEO、米グーグルのスンダー・ピチャイCEOを呼んで公聴会を開く予定だ。
SNS(交流サイト)上で広がった新型コロナ関連の虚偽投稿や「不正選挙」主張の投稿への対応について証言する見通し。
[2]バイデン米大統領、FTC委員にGAFA規制派のカーン氏指名
バイデン米大統領は3月22日、米連邦取引委員会(FTC)の委員に米コロンビア大法科大学院のリナ・カーン准教授を指名すると発表した。
カーン氏は反トラスト法・競争法の専門家。米議会下院司法委員会反トラスト小委員会の法律顧問を務めた。
同小委員会は2020年10月にグーグル、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック、アップルのいわゆる「GAFA」を対象にした反トラスト法調査報告書をまとめた。カーン氏はこれに携わったという。
FTCは20年12月、反トラスト法違反の疑いでフェイスブックを提訴した。
フェイスブックは12年に写真共有アプリ「インスタグラム」を、14年に対話アプリ「ワッツアップ」を買収して傘下に収めたが、「いずれの取引も2社の潜在的な脅威を認識したうえで、自社の市場独占への脅威を排除する目的で行った」と指摘。インスタグラムとワッツアップの売却を命じるよう首都ワシントンの連邦地裁に求めた。
[3]ツイッターCEOの初ツイートを3億円超で落札
米ツイッターのジャック・ドーシーCEO(最高経営責任者)が競売にかけていた自身初のツイートが約291万ドル(約3億1600万円)で落札された。米CNBCやロイターが3月22日に報じた。
「ノンファンジブルトークン(NFT、代替不可能なトークン)」と呼ばれる新たなデジタル資産の形で売り出していた。NFTは、暗号資産(仮想通貨)の基盤技術になっているブロックチェーン(分散型台帳)を利用し、コンテンツが唯一無二の本物であることを証明する。
初ツイートは2006年3月21日(現地時間)に投稿され、「ただ今、私のツイッターを設定中」という内容だった。
落札者は、マレーシアのブロックチェーン企業ブリッジ・オラクルのエスタビCEO。ドーシー氏は収益を暗号資産のビットコインに交換してアフリカの慈善団体ギブダイレクトリーに寄付するという。