【英会話】通じるようで通じない ジーニアス! スマート!
20年ほど仕事で英語を話していますが、意外なところで躓(つまずく)くことがまだまだあります。特に最近感じるのは日本語に入り込んでしまっている英単語。Native English Speakerに言ってみると伝わらないことが多々あるんです。
そんな私の失敗英語や、今も私の周りで起こっている失敗英語を多少脚色も加えて、ご披露したいと思います。今回は読むと自然な英語を得られるお得なエッセイです。
よくやった、ジーニアス! すげぇスマート!
W杯アジア2次予選が一昨日(11/16)から始まっていますが、以前はよくスタッフのNative English SpeakerたちとPubに繰り出して、代表を応援していたものです。Native English Speakerたちも日本に愛着を持ってくれていて、一緒に応援してくれる。愉しいひと時でした。
そんな試合観戦をしているときに、ある日本代表の選手がゴールを決めた。おお! やった! What a goal! なんてみんなで叫んだ後に、
Well done! Genius! (よくやった! ジーニアス)
って叫んだんですが、Native English Speaker一同から変な目で見られる。だって、その選手の通り名がジーニアスだったんです。なので、ジーニアスをそのまま使ったんですが、これ、Native English Speakerにとっては違和感だったらしい。
あとで友人のRichが教えてくれたんですが、genius って知的な分野とか芸術的な分野で使う言葉で、スポーツにはあんまり使わないって話でした。もし使うとするとものすごいテクニカルなゴール、芸術的なゴールを決めるような選手に使うんだそうです。ジーコとか、レオナルド、メッシ、ルーニーなんかはOKなのだとか。
天才とgenius、似ていますが、意味の範囲がちょっと違うようです。
この手もので、最近出くわしたのはsmart です。
これはRichが最近バイクのMotoGP にハマってるって話から始まったんですが、そのときに、
Yamaha MotoGP bikes are smarter than Ducati MotoGP bikes. (ヤマハの方がドゥカティよりスマートだね)
って言ったんですが、これもダメでした。smart って清潔感のある恰好をしているとか、正装をしているという主に服装に使う言葉で、バイクには使えないんだとか。これもなかなかにショック。痩せてるって意味もなくて、その場合はslim だそうです。
日本語はカタカナがあって、外国語をそのままの音で取り込むことができます。それは日本語のすごくいいところで、海外の様々な知識を簡単に取り込むことができるのですが、微妙に意味が違っていることも多い。
英語を話すとき、日本語に入り込んでいる英単語を使う際にはちょっとNative English Speakerに確認してみてください。意外な違いを愉しめますよ。
あ、そういえば、本当はどういうべきだったかを書いていませんでした。それは、
Well done! Star player! (よくやった! 中心選手)
Yamaha MotoGP bikes are more stylish than Ducati MotoGP bikes. (ヤマハの方がドゥカティより上品だね)
訳してみるとなんだか気持ちがこもりませんが、こちらが「よくやった! ジーニアス」、「ヤマハの方がドゥカティよりスマートだね」だと思って使ってください。
と、こんな感じで、Native English Speakerたちとの英語やカルチャーギャップのお話をご披露したいと思っております。
お気に召しましたら是非ともごひいき(フォロー)くださいますようお願い申し上げます。
イラスト 大橋啓子