タイの首都バンコクの正式名称は世界一長い?意味や由来も解説
みなさま、サワディーカー(タイ語でこんにちは)。バンコク在住ライターの日向です。
突然ですが、タイの首都の正式名称って、実はバンコクではないとご存じでしたか?
タイの首都の正式名称は超長い!
タイの首都は国際的に「バンコク」と呼ばれていますが、実はこれは英語表記。あくまで外国人用の呼称なのです。日本人の多くが知らない正式名称をさっそくご紹介しましょう。
なっっっっが!!!笑 カタカナ表記だと驚愕の120文字超。「世界最長の首都名」として世界ギネスブックに登録されているくらいです。
あまりにも長いので、タイには名称を覚えるための歌まであります(笑)。それが、タイの人気ロックバンド「アサニー・ワサン」が1989年にリリースした『クルンテープ・マハーナコーン』という楽曲です。
普段の生活では、正式名称の冒頭にある「クルンテープ」と、シンプルに呼ぶタイ人が多いです。
ちなみにクルンテープは「天使の都」という意味。素敵な響きですよね。
首都名が長いワケは「詩を詠っているから」
でも、なぜタイの首都名はこんなに長いのでしょうか?
遡ること1782年、ラーマ1世が現在のチャクリー王朝を立朝し、首都をバンコクに遷都しました。そのときラーマ1世が新都に思いを寄せて詠った詩が、そのまま正式名称になったとされています。
以下は詩の日本語訳です。
新都の繁栄への願いが込められていることがわかります。
「バンコク」は勘違いから生まれた言葉?
すると謎が深まるのが、「バンコク」という呼称の由来です。
諸説ありますが、タイ語の「バーンマコーク」という言葉が訛って変化したものという話が有力です。
「バーンマコーク」には「アムラタマゴ(ウルシ科の樹木)の木が生い茂る水村」といった意味があり、チャオプラヤ川沿いのとある地域を指す言葉だったそう。
それを外国人が「バーンコーク」と勘違いして誤用し、さらに訛って「バンコク」という言葉が次第に定着していったようです。そんな背景があったとは……!
2022年2月に英語表記「バンコク」が名称変更?
2022年2月、タイ政府は首都バンコクの英語名称を「クルンテープ・マハナコーン」に変更するという草案を承認しました。「クルンテープ・マハナコーン(バンコク)」と、バンコクが丸かっこで囲まれる表記になっています。
この発表を受けて、「えぇ!じゃあもう、バンコクと呼んではいけないの?」と世間に混乱が広がりましたが、政府によると「両方とも使用できる」とのこと。
すっかりバンコクの名前に慣れ親しんでいる筆者は、正直ホっとしました(笑)。
タイの首都にまつわるプチ雑学、ぜひまわりの人にも紹介してみてくださいね♪