【京都市】いよいよクライマックスの祇園祭宵山・山鉾巡行へ 連休前に鉾町と周辺にあふれる人出!
いよいよ祇園祭のハイライトとなる宵山と山鉾巡行間近となりました。2023年の祇園祭は4年ぶりに神事などが完全復活しています。2023年は7月15日(土)、16日(日)、17日(祝)と3連休となり、インバウンド(訪日外国人観光客)も回復していることなどから、前祭、後祭を合わせた人出は、コロナ禍前の2019年(計53万人)を上回った昨年の計80万人からさらに増えて、90万人とも100万人とも予想されています。
「宵々山」と呼ばれる7月15日には、前祭に参加する23基が各山鉾町の路上で、山鉾を飾る懸装品(けそうひん)などを展示していました。また、各山鉾の保存会が厄よけちまきを販売する光景が見られました。
長刀鉾始め、函谷鉾や船鉾、菊水鉾、綾傘鉾など囃子方のある鉾では、コンチキチンの祇園囃子が演奏されました。「もひとつよいよい」「あげじゃーそーれそーれ」など、鉾によっても少しずつ違う合いの手や節回しを楽しむのも一興です。
太鼓(締め太鼓)・笛(能菅)・鉦(摺り鉦)の三つで奏でられる祇園囃子は、鉾の上で能や狂言を演じたことの名残とも言われています。各鉾の町衆がお囃子を勢いよく奏でることで疫神とされる悪霊たちを誘いこみ、酔わせたまま蔵に封じ込める役割があるのだとか。
前祭巡行の中で、やはり圧巻の迫力があるのが「船鉾」でしょうか。妊娠中に岩田帯を巻いて舟に乗り込んだという神功皇后をめぐる伝承によって鉾全体を船の型にし、舳先には金色の鷁、艫には黒漆塗螺鈿の飛龍文様の舵をつけ、船端には朱漆塗の高欄、屋根からは紅白の長旒吹流しをひるがえすといった華麗な姿です。祭りの後、神功皇后のご神体に巻かれた岩田帯は妊婦に授与され、安産のお守りとされるのだそう。
珍しいところでは、「傘鉾」の形態をとる「綾傘鉾」でしょうか。現在の一般的な山鉾の形が出来上がる前の古来の形式です。今宮神社のやすらい祭の「花傘」に代表されるような風流と呼ばれる作り物や芸能を今に伝えるものとされています。7月14日に行われた赤熊(しゃぐま)を被った者たちのユニークな「棒振り囃子」を演じる「綾傘鉾囃子方保存会」は、中京区壬生の郷土芸能団体「壬生六斎念仏講中」が担っています。
京都府警察本部では、2023年祇園祭の交通規制について、「7月15日及び16日のみ、四条通、烏丸通の一部区間において歩行者用道路規制を行います。(18時~23時ころ)この間、コインパーキングへの出入りはできません。時間に余裕をもって早めの出庫をお願いします。歩行者用道路となる時間帯では、歩行者は四条通の左側通行にご協力をお願いします。」と呼びかけています。詳しくは京都府警察ホームページ(外部リンク)で。
みなさん、雑踏事故にならないように気をつけてお出かけください!
船鉾保存会(外部リンク)京都市下京区新町通, 綾小路下る船鉾町391−1
綾傘鉾保存会(外部リンク) 京都市下京区善長寺町135−1