広がる「マキロイ離婚」の衝撃、思い出される「シンデレラ物語」。思い出の地で好プレーを期待 #ゴルフ
「ローリー・マキロイ離婚」のニュースの衝撃が世界に広がっている。まだ正式に離婚が成立したわけではなく、マキロイが妻エリカ・ストールさんと離婚したいという申請を米フロリダ州パームビーチ・カウンティの裁判所に提出したばかりという段階で、米メディアがこの動きをキャッチし、ビッグな報道へと発展している。
一番の驚きは、マキロイが離婚の申請を提出したタイミングだ。
先週、PGAツアーのシグネチャー・イベントであるウエルスファーゴ選手権を見事に制し、通算26勝目を挙げたのが、5月12日の日曜日のことだった。
そして今週は今季2つ目のメジャー大会、全米プロがこれから始まろうとしており、マキロイは14日の火曜日に試合会場となっているケンタッキー州のバルハラCCにやってきた。
離婚申請を提出したのは、その合間の13日の月曜日。なぜ、わざわざ、それほど慌ただしく離婚に踏み切る必要があったのだろうかと、思わず首を傾げてしまうのだが、そこはマキロイの胸の中で、そうしたい、そうしなければという気持ちが芽生え、膨らんだからに違いない。
それにしても、思い出されるのは、マキロイとエリカさんの馴れ初めである。2012年のライダーカップの最終日の朝、マキロイはなかなか試合会場に現れず、周囲はやきもきしていた。
実を言えば、あの日、マキロイは自分のシングルスマッチのスタート時間を勘違いしたとのことで、気が付いたときには遅刻しそうな時間になっていた。大慌てで試合会場へ向かい、スタート時間のわずか数分前にクラブハウスの駐車場に到着。
そこへ、カートに乗って颯爽と現れ、車から降りたマキロイをカートに乗せて1番ティへ運んで、「ぎりぎりセーフ」とさせたのが、当時、ライダーカップを主催するPGAオブ・アメリカの職員だったエリカさんだったのだ。
とはいえ、その当時は、マキロイはテニス界の人気選手、キャロライン・ウォズニアッキと交際中で、マキロイを大ピンチから救ったエリカさんとの交際が始まったと報じられたのは、それから2年ほど経ってからだった。
だが、PGAオブ・アメリカの一職員だったエリカさんとゴルフ界のビッグスターであるマキロイの婚約が2015年12月に発表されたときは、「これぞ、まさしく現代のシンデレラ・ストーリー」として、米国のゴルフファンは目を細めながら祝福した。
2人は2017年4月に結婚。2020年9月に長女ポピーちゃんが誕生。しかし、2024年5月の今、マキロイは離婚を申請。米スポーツ・イラストレイテッドによると、すでにマキロイは、タイガー・ウッズが2010年に妻エリン・ノーデグレンさんと離婚した際に依頼していた敏腕弁護士トーマス・セイサ―氏を自身の代理人としているとのこと。
あえてメジャー大会に臨む直前に離婚を申請したマキロイの胸の中には、いろんな想いがあるのだろうが、これから始まる全米プロの舞台であるバルハラは、2014年にマキロイがメジャー4勝目を挙げた思い出の場所である。
思い切ったプレーを見せて、ファンを沸かせてほしい。