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知らずに違反していない?法律で決まっているのに犬の飼い主が忘れがちな2つのこと

松永由美ペットケアアドバイザー|ペットロスカウンセラー

コロナ禍でのステイホームを経て、犬や猫などのペットを迎える人が以前よりも増えたと言われています。一方、残念ながら十分な知識をつけないままペットを飼育している人も少なくありません。中には違法となってしまう飼い方をしている人も…。今回は、法律で義務付けられているにも関わらず、犬の飼い主さんが忘れがちなことを2つご紹介します。心当たりのある方はすぐに行ってくださいね。

犬の飼い主の法律違反1:市町村に犬の登録をしていない

日本には“狂犬病予防法”という、狂犬病の発生や蔓延を予防するため適切に犬を飼育するための法律があります。

その中で「飼育を始めてから30日以内に市町村へ犬の登録を行うこと」が義務付けられているのですが、知らなかったりうっかり忘れていたりして、届出を行っていない飼い主さんが多いのが現状です。

知人から譲り受けた・ペットショップや保護団体から迎え入れた…など、ワンちゃんがおうちに来た経緯はそれぞれでしょう。
一方、どの経緯であっても生後91日以上の犬は必ず届出をしなければいけないと法律で決まっているため、それを怠った場合は20万円以下の罰金が科せられることもあります。

この届出は犬の生涯に1度きりで済むことです。犬と暮らし始めたら速やかに、お住まいの市町村に届けを出しましょう。届出が済むと「犬鑑札」と呼ばれる小さな札が交付されるので、ワンちゃんの首輪やリードにつけてください。
申請の仕方は市町村によっても違うので、ホームページを確認したり役所に聞いてみたりしましょう。

犬の飼い主の法律違反2:狂犬病ワクチンを打たない

犬も人と同じように病気を予防するためのワクチンがいくつかありますが、その中でも「狂犬病ワクチン」は法律で年に1度必ず接種することが義務付けられています
というのも、現代では「過去の病」と思われがちな狂犬病ですが、それは大きな間違いです。
日本は厳しい法律のおかげで狂犬病の発生や蔓延を防げていますが、海外では未だに多くの人や動物の命を奪っている致死率100%の恐ろしい病気なので、日本でも気を抜くといつまた流行してしまうかわかりません。


この恐ろしい狂犬病から国民とペットたちを守るためのワクチンですが、近年では狂犬病ワクチンの接種が法律で決まっていることを知らないまま犬を飼う人が多くいます。
筆者自身、動物病院やペットショップでの勤務経験がある中で多くの飼い主さんとお話していますが、知らなかった人が多く驚きました。


また、義務だと知っていても「ワクチン反対」などと言ってわざと打たない飼い主さんもいます。一方、何度も言うようにこれは立派な法律違反です。知らなかった場合は仕方ないと見なされることもありますが、故意にワクチン接種を怠った場合は20万円以下の罰金、悪質と判断された場合では禁固刑も十分にあり得ます

厳しいことを言うようですが、この法律さえも守れない人は犬を飼う資格がないと私は思っています。狂犬病は恐ろしい病気なのだときちんと理解し、飼い主の義務を果たしましょう。

※記事内容には個人の感想や見解を含みます。
※記事に含まれる内容は執筆当時の情報であり、現在と異なる場合がありますのでご了承ください。

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ペットケアアドバイザー|ペットロスカウンセラー

もとはトリマーでしたが、愛犬を亡くしたことをきっかけにペットロスカウンセラーやペットセラピストなど、動物の健康や終末期に関連する資格を複数取得。現在は、ペット関連メディアへの記事や台本の提供・ペットロスカウンセリング・ペットショップでのお世話スタッフなど、動物に関する活動を多方面で行っています。【保有資格】愛玩動物飼養管理士2級・ペットセーバー・動物介護士・ペット終活アドバイザー・動物健康管理士など。

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