■ナショナルダービーらしい雰囲気

まずは、暑い。試合開始の1時間前に埼スタに到着し、すぐに南側自由席のバックスタンド寄り、階段通路沿いの一番上に近い席を確保して、そこに座ったら、もう日差しがきつい。

なんかじっとしていたら、日焼けしてしまいそう。つい出た一句が、

春なのに　　日焼けしそうな　　午後３時

サッカーとは関係のない句で失礼。つい一杯300円のコーラも買ってしまった。夏みたい。

驚くべきはガンバサポの気合いだ。試合開始50分くらい前なのに、ほぼサポーター席総立ちでフラッグを翻し、本格的な応援を始めている。もちろん練習みたいなもので10分もしないうちに終わったにしても、ホームが関西と離れているのにあんなに人が集まり、しかも応援も本格的とは、さすがに「オリジナル10」。

どちらも今の順位は真ん中へんで、そんなに調子がよくはなくても、それ見ただけで「伝統の一戦」の風格を感じる。

お客さんもけっこう入ってる。なぜか私の座った席の真ん前とすぐ横にどちらも男女のカップルが。珍しい。一組ならともかく二組とは。レッズガンバの試合は、男性が女性を誘いやすいとか、そういうのあるのかな。

先発メンバーに中島と大久保が入っており、こりゃ、戦艦サンタナと、潜水艦のような二人で敵を撃沈させるつもりのなんだな、と納得。ということで、きょうはこの三人を中心に見ていこうと決める。

暑い春　　レッズ艦隊　　いざ出陣

■一番悔しい展開に・・・

試合は、ようやくショルツも復帰して、ディフェンスのグラグラになっていたテーブルの足のネジがうまくハマッた感じで、前半、宇佐美のロングシュートが入りそうになってヒヤヒヤしたくらいで、全体としてはレッズのペース。南側の私たちのいる席の方に攻めてくる回数の方がだいぶ多いし、CKも何度もあった。しかし、決まらない。サンタナのところにちょうどいいボールがいかないし、潜水艦の２人も、敵をすり抜けてシュートとはなかなかいかない。

押し気味だけど、押し切れてない、少し厄介な展開。

後半になっても、チャンスは生まれるのに決めきれない。いきなりのグスタフソンのシュートもそうだが、ポストに当たった伊藤のヘディングシュートなんて、完全に決まったかと思った。

そうこうしているうちに、ほぼピーカンに近かった空に次第に雲がかかって暗くなり、もうすぐ雨でもきそうな状態に。どうも、天候とレッズの状況がシンクロしてるみたい。風も吹き出す。

攻めあぐね　　空もつられて　　どんよりと

ついには五時半を過ぎたくらいで照明もついた。しかし、敵の決定機が訪れたのがそのあと。ちょうどショルツが引っ込んだところで、まるでしまっていたネジがまた緩んでしまったかのように、ガンバにカウンターから一発やられる。ホント、テーブルの足を止めてたネジが一本緩んだ途端に寄りかかったら壊れちゃったって感じなのだ。

ショルツは大切なのね。

ネジ一本　　替えた途端に　　カウンター

観客数は４万１千人あまり。さすがに首位から遠い両チームでも４万人以上集めるあたりは、大したもの。だが、レッズを応援する側としちゃ、攻めきれずにカウンター一本でやられる、一番ストレスたまる一戦。

ガンバ・サポの、勝利の『レッド・リバー・バレー』を横に聞きつつ、スタンドを離れる。ちょっとイラッとくるよね。

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