【秋田県大仙市】ご飯の代わりにキャベツ?国道沿いの老舗『かつ亭』が世に放ったダイエットカレーとは?
現店舗に移転して約25年!ガッツリ派の胃袋を満たし続ける『かつ亭』とは?
それはアリかナシか。
ここに一杯の、みんな大好きカツカレーがある。カレーの海に浮かぶボリューミーなカツが食欲をそそる。間違いなくウマいに決まっている。だがここに、本来はいるはずの白飯の姿がない。その指定席に座っているのは、白飯ではなくたっぷりのキャベツだ。
……それは果たしてアリかナシか。その答えを求めて、私は噂のトンカツとカレーの店に足を運んだ。
大曲の国道13号線沿いにある『かつ亭』は、ボリュームが自慢の人気店だ。現店舗に移転して、およそ四半世紀。そのパワフルなメニューで、長きにわたり大曲のガッツリ派の胃袋を満たし続けている。
ちなみにこの日はお盆前の祭日とあって、店内は大盛況。たしかに3連休とトンカツなんて、否応なしにテンションがあがる組み合わせだ。私もさっそく椅子に腰をおろして、気になる品書きに手を伸ばした。
品書き
ロースかつ定食:1,400円、ヒレかつ定食:1,500円、ミックスかつ定食:1,700円、かきフライ定食:1,600円、チキンかつ定食:1,380円など。
※定食を注文の場合、ライス・とん汁・キャベツのおかわりが各1回ずつ可
かつ丼:1,000円、焼肉丼:1,000円、チキンかつ丼:1,200円、カレーライス:1,000円、かつカレー:1,150円、チキンかつカレー:1,200円、かつ亭カレー:1,500円など。
※丼類・カレー類を注文の場合、とん汁のおかわりが1回可
指名ナンバーワンのロースかつ定食をはじめ、揚げ物界屈指の魅力的なキャストが揃うかつ亭。だが今回私が指定したのは、ナンバーワンでもナンバーツーでもなく、あえてコイツだ。
たっぷりキャベツのチキンかつカレー:1,000円 ※ご飯なし
たしかにご飯の代りにキャベツを食べるというダイエットはよく耳にするが、正直私は「それをするなら、最初から食べなきゃいいじゃん」と、まるで僧侶のような思想の持ち主であった。
だがこのメニューにはきっと何かがある。その証拠に人気のロースかつの写真は品書きの片隅に配置されているのに対し、噂の糖質制限カレーは大きなページでド派手に宣伝している。
気になるのはそのカロリーだが、品書きには605キロカロリーと掲載。ちなみに吉野家の牛丼並盛は633キロカロリー(公式HP調べ)と、あまり変わらな……いや、なんでもない。
ご飯の代わりにキャベツを使った糖質制限カレー!実際に食べてみた結果は?
さあ、注目のたっぷりキャベツのチキンかつカレーが到着。お店自慢のカレーの中にはボリューミーなチキンかつが鎮座し、とん汁もおかわり可能となっている。そしてここにたっぷりの白飯とくれば「帰りは家までジョギングしてこうかな……」なんて思うところだが、その心配は無用。なんせ、白飯ではなくキャベツなのだ。
私の書き方のせいでネタ枠のようになってしまった今回のカレーだが、味はハイレベルだ。チキンかつはサックサクで、ルーの辛さもジャスト。本来であれば、このカレールーをたっぷりと白飯にまとわせて口に運ぶところだが、今回は違う。しつこいようだが、白飯ではなくキャベツなのだ。
まぁ正直言って、やはり物足りないのも事実だ。白飯が恋しくて、そして寂しい。だが食べているうちに、私はだんだんと慣れてきた。そう、人は慣れるのだ。初めて親元を離れ一人暮らしを始めた18の夜や、彼女と別れ独りになった22の夜は死ぬほど寂しかった。でもいつのまにかその暮らしにも慣れていったように。
今まで当たり前のように存在していたのに、突然やってきた白飯のいない世界。そんな私を救ってくれたのが、チキンかつカレーとキャベツの相性の良さだ。濃厚なカレーと一緒に食べるキャベツのさっぱり感が妙にクセになる。
それはアリかナシか。今回紹介したこのキャベツカレーだが、私の感想は『思ったよりもアリ』だ。ぶっちゃけ食べ終えても全くお腹が膨れず、帰りにすき家にでも寄って帰る羽目になると思っていたが、そんなことはなかった。思った以上の満足感だ。
「元々は女性向けに始めたんですが、実は男性の注文が多いんですよ」
帰り際、私にそう教えてくれたのは『かつ亭』の店員さんである。男は黙ってカツカレー。……じゃなくて、男もこっそりキャベツカレー。繰り返すが、コレ思ったよりもアリだ。
【店舗情報】
かつ亭
住所:秋田県大仙市福田町12-65
営業時間:11時~無くなり次第
電話番号:0187-63-6153
定休日:日曜日