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秋雨前線は低気圧を伴って活発化、新たな熱帯低気圧が発生へ

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雲の様子(ウェザーマップ)

秋雨前線の大雨と関東の真夏日

予想天気図(ウェザーマップ発表に筆者加工あり)
予想天気図(ウェザーマップ発表に筆者加工あり)

タイトル画像をみると、台湾付近の台風18号の雲と本州付近の秋雨前線に伴う雲の帯が一体化し、長々と連なっている状態となっています。台風18号は今後、熱帯低気圧に変わりますが、秋雨前線上で低気圧が発生していて、あす4日(金)にかけて、上図のように北日本を通過する見込みです。

この低気圧や秋雨前線の影響で、あちらこちらに活発な雨雲が発生していて、あす4日(金)にかけて、北海道から九州、沖縄の広い範囲で、大雨となるおそれがあります。あす4日(金)午後6時までに予想される雨量は、多い所で、東海200ミリ、四国と近畿で120ミリ、北海道で100ミリなどとなっていますので、土砂災害などに十分な注意が必要です。

一方、関東では雨雲があまりかからず、晴れ間が出て、しかも低気圧に吹き込む暖かな南風が強まるため、季節外れの暑さとなりそうです。予想最高気温は、水戸、土浦、さいたま、千葉、小田原で31度、東京都心、横浜、館山で30度の予想です。東京都心で真夏日となれば、きのう2日(水)に続き、今月2回目となり、10月としては過去最多になります。(2019年など過去5回ありますので、6回目です。)

新たな熱帯低気圧が発生へ

予想天気図(気象庁発表に筆者加工あり)
予想天気図(気象庁発表に筆者加工あり)

あす4日(金)午前9時の予想天気図をみると、台湾付近にある1の熱帯低気圧(TDマーク)は台風18号が衰弱したものです。一方、日本のはるか南東海上に新たな2の低圧部が発生し、あさって5日(土)午前9時までに、熱帯低気圧に変わる見込みです。

諸外国を含む種々の計算では、この熱帯低気圧位相は北上し、来週にかけて、小笠原方面を指向する計算が多数派となっています。10月はまだまだ台風シーズンですから、今後の動向にご注意ください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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