大阪の北摂、箕面に2023年に誕生したイノベーティブ中華 「中華私房菜ハスノハナ」。以前訪れた時、中国料理と和のエッセンスで織りなす「和魂漢才」がテーマのどこにもないイノベーティブ中華に感動し、また再訪したいと熱望していました。
今回は初秋のメニューをいただき、さらに進化した姿を目の当たりに。またクオリティそのままに、品数を減らした小食な人も安心なコースも登場しましたのでご紹介します。

完全予約制イノベーティブ中華

料理のコンセプトは「和魂漢才」

大阪の新御堂筋沿い、長く地元の人に愛される人気店 『リーツァンティン』2階フロアに誕生した『中華私房菜ハスノハナ』。隠れ家的でサロンのようなカウンター10席の店内で、長年の経験に裏打ちされたシェフが目の前で創り出す料理を楽しみます。

【和魂漢才／ワコンカンサイ】

ハスノハナのスタンダードコース、11品前後でご提供

コンセプトの「和魂漢才」とは、日本固有の精神と中国伝来の知識、学問を兼ね備えること。
中国料理の伝統技法を大切にしながら、日本人のための新しい中国料理を提供しています。

メニュー表をみても、進化、未来、と想像がつかない！
全体のコースの中でこれらのメニューがまるで、物語のように繰り出されます。お客様の様子やその日の仕入れなどにより前後がいれかわることもあるそうです。

◎ナガノパープルの醤油漬け

コースのスタートの前にナガノパープルの醤油漬けをいただきます。
今回ドリンクはソムリエによるペアリングをお願いしました。葡萄を醤油でって初めてでしたがスペイン産のスパークリングワイン「カヴァ」とあう！

◎さつまいものオレンジジュースとターメリック煮

エスニックな香りでさつまいもの甘味がひきたちます。

◎四川田舎料理の茶蕎麦

ピリ辛の茶そばに豚足、ナッツ、おからをあえて、その上から贅沢に唐住を。豚足がとろけるように柔らかい。

◎皮蛋の食べ比べ油状のせ

腐乳で味付けた中華の揚げパンである油状の上にのっているのが皮蛋とは！きらきらのジュレは皮蛋の卵白、その下には卵黄のソース。さらにキャビア。ジュレの舌触りと皮蛋のコクのある味わいが最高で、皮蛋が苦手な人も癖がないので絶対好きになると思います。

ここでカタシモワイナリーの白ワインにシフト！次はなにかな～

◎鮎の春巻き

名残の鮎でした！でもどこが春巻き？とおもったら鮎にまぶしているのが春巻きの皮を細かく粉砕したもので、食べてみると確かに春巻きの香りが。そして鮎が苦すぎず美味。

◎醤油漬けの河内鴨

こちらは人気でお店のシグネチャーメニューとなったそう。河内鴨を紹興酒で漬けた料理で、紹興酒の風味がふわっと香ります。鴨を紹興酒で〆たような味わいがお酒にあう！

◎5時間蒸した洋梨のスープ

洋梨がスープに？と驚きましたが、美味しい！砂糖を全く入れていない洋梨の甘味のクリアなスープは奥深い味わいです。乾物など様々な高級食材を時間をかけて調理する福建料理の伝統的な高級スープで「あまりの美味しそうな香りに修行僧ですらお寺の塀を飛び越えて来る」という由来を持つ「仏跳牆」をイメージさせるようで、確かに旨い！

◎フカヒレの西京焼き

舞茸の出汁のきいた卵でできた茶碗蒸しのソースに大きな松茸が敷かれ、その上にカリカリに焼かれた西京焼き仕立てのフカヒレが。
これ美味しい！私的ナンバー１です。ぱりぱりのフカヒレの塊は食べたことがない逸品。

次にでてくるのはこちらの立派な蛤！目の前で仕上げるライブ感を楽しみます。

◎大蛤に鰻と自家製春雨

先ほどみた大きな蛤が目の前でこんなお料理に。蛤が柔らかい！こりこりした鰻の食感、そして自家製の春雨のちゅるちゅるした食感、発酵させたトマトと様々な味わいが楽しめます。以前こちらのお店で抹茶の自家製春雨をいただき、すっかりファンになった私は今回も自家製春雨がでてきて大満足。しかもこの春雨、紹興酒風味なんです。

◎飛騨牛のよだれ牛

よだれ鶏ではなく、よだれ牛。とろけるように柔らかく脂の甘い飛騨牛のサーロインをしゃぶしゃぶにした下に敷かれたピリ辛とこくのある２層のタレが。ピリ辛加減が飛騨牛の味をさらにひきしめてとにかく美味しい。

ペアリングしていただいたヴィンテージな赤ワインと。

◎「誓い」和歌山のイノブタ

料理へのシェフの想いの大きさがよくわかるシグネチャーメニュー。塩釜に包まれているのは、和歌山のイノブタ。シェフが幼少期に、祖母と共に過ごした思い出の地、和歌山県すさみ町の特産品です。原点に戻って努力するというシェフの誓いを表現したネーミングなんです。

窯から取り出したイノブタにピリ辛のたれを絡めた四川料理で豚肉の四川式うま辛ソースかけ「雲白肉(ウンパイロウ)」をアレンジ。乾燥させたきゅうりと共に頂きます。脂が甘い！

◎湯浅醤油で仕上げた「梅と金仙寺味噌の炒飯」

コースがボリュームたっぷりなので大・中・小を選べるのは嬉しい。

◎一つ目のデザート　麦茶を煮だして作った「台湾カステラ」

麦茶風味のスイーツは初めての経験！いちじくのような香りのほんのり甘口のワインと。デザートとワインを合わせるの大好きです。

◎二つ目のデザート　パイナップルの杏仁豆腐

杏仁豆腐は杏仁(きょうにん)と呼ばれる食材を加工して香りを抽出することで風味を楽しみます。こちらのレストランではコクを感じる北杏だけで作るというのがこだわり。癖がなくかつ、濃厚さが感じられる特別な杏仁豆腐なんです。そこに黒蜜が良い働きをしていて、さらにライム、柚、そして紹興酒の香りが加わります。

◎珈琲

選べる〆のドリンクはコーヒーをセレクト。北摂の人気店『TERRA COFFEE ROASTERS』の浅煎りコーヒーですっきりとしあげます。

オーダーしやすいメニューも登場！毎月通いたい！

今回２回目の訪問だったのですが、更に進化していました。
古き良き時代の料理をいかしつつ、創作を楽しむ特別なメニューはこれ以上ないほどご馳走。

ここで嬉しいニュースが！

今回は【和魂漢才／ワコンカンサイ】ハスノハナのスタンダードコース、11品前後で提供　14,300円 (税込)をいただきましたが、

【晃成／ショウセイ】和魂漢才コースの食材とグレードをそのままに、9品前後で提供　　11,000円 (税込)

【華／ハナ】和魂漢才コースの食材とグレードをそのままに、7品前後で提供　7,700円 (税込)

のライトなコースメニューが登場したんです。小食な私としてはこのグレードの食材や料理が頂けるのはとても嬉しいし、毎月でも通いたい！と心から思います。

更にランチコースも登場！

ランチコース【 成の木／ナルノキ 】お一人様 税込 ¥4,400
11:30〜14:00(L.O.13:30)　月・金・土・日のみ営業

予約可能時間／①11:30　②12:00

まずはランチで気軽に訪れるのもよいですね。

取材協力：中華私房菜ハスノハナ